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書く・読む・対話する・探究する力を育む思考を鍛えるライティング教育

思考を鍛えるライティング教育 書く・読む・対話する・探究する力を育む

A5判 298ページ 並製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2830-8 C3037
奥付の初版発行年月:2022年06月 / 発売日:2022年06月中旬

内容紹介

「思考プロセスを支援するライティング教育」の最新知見
「レポート・論文指導」に使える豊富な事例
大学・高校・中学での「探究学習」に役立つ

「思考を鍛えるライティング教育」の目標は、変革期を生きる人間形成の基本となる、教養ある「自律した書き手」の育成にある。―序章より

「書くという学習経験を通して、考えるプロセスを支援する」ライティング教育についての最新の知見を集成。様々な観点からの実践報告と分析から、「書く力」を育むための方策を提示する。

本書の特徴
・「書くこと」に必須の「考える」「読む」「対話する」力を育む授業例と教材を多数取り上げている。
・初年次「アカデミック・ライティング」、高校「探究科目」に対応。
・大学ライティングセンターによる質の高い支援事例を紹介。
・中高大〜社会との接続まで、長いスパンで学びを支援している。

著者プロフィール

井下 千以子(イノシタ チイコ)

桜美林大学リベラルアーツ学群教授
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科非常勤講師
日本女子大学大学院人間発達学専攻修了。学術博士。
主な著書:『思考を鍛えるレポート・論文作成法【第3版】』(慶應義塾大学出版会)、『思考を鍛える大学の学び入門─論理的な考え方・書き方からキャリアデザインまで─【第2版】』(慶應義塾大学出版会)、『大学における書く力を考える力─認知心理学の知見をもとに─』(東信堂)、『高等教育における文章表現教育に関する研究─大学教養教育と看護基礎教育に向けて─』(風間書房)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 まえがき(井下千以子)

 序 章 思考を鍛えるライティング教育とは
     ─変革期を生きる人間形成の基本となる、
     教養ある「自律した書き手」を育む─(井下千以子)

第Ⅰ部 「考える・書く・読む・対話する力」を鍛えるライティング教育

 第1章 初年次必修文章表現科目の成果と課題
     ─授業設計者のための材料として─(大島弥生)

 第2章 書くために必要な読解力を鍛える
     ─初年次科目「思考技術基礎」とライティング─
     (福 博充・関田一彦)

 第3章 論理的に書く力を育成する思考ツール
     ─留学生クラスにおける実践─(高橋 薫)

 第4章 リーディング学習と接続する
     ライティング教育(杉谷祐美子)

 第5章 フィンランドの読む習慣と考えて書く力
     ─教師へのインタビュー調査と授業観察から─(井下千以
     子)

第Ⅱ部 高大接続〜大社接続に資するライティング教育

 第6章 中等教育における探究学習はいかに大学での学習に接続したか
     ─慶應SFC中高における主体的・対話的な授業と
     考えて書く力の醸成─(井下千以子・柴原宜幸)

 第7章 探究学習へと誘(いざな)う大学でのライティング教育
     ─批判的思考力・論理的表現力の育成と教養の涵養─
     (井下千以子・柴原宜幸・小山 治)

 第8章 レポート課題を分類する(成瀬尚志)

 第9章 高校・大学・仕事におけるレポートライティング経験の
     職場における経験学習に対する連鎖構造
     ─社会科学分野と工学分野を比較した学び習慣仮説の精緻化─
     (小山 治)

第Ⅲ部 正課と正課外教育をつなぐライティングセンター

 第10章 文章力向上を多面的に支える創価大学ライティングセンター
     (佐藤広子・高橋 薫)

 第11章 継続的な利用が自ら書く力を育てる青山学院大学ライティン
 グセンター
     (小林至道・中竹真依子・嶼田大海)

 第12章 正課と正課外の連環を目指した関西大学のライティングセン
 ター(岩﨑千晶)

 第13章 指導と研究を行う早稲田大学ライティング・センター(佐渡
 島紗織)

第Ⅳ部 思考を鍛えるライティング教育の未来

 第14章 「学術日本語」は分野を横断するか
      ─理系の作文技術と英語に関する一考察─(小笠原正明)

 第15章 21世紀型能力とライティング教育の未来(山地弘起)

あとがき(井下千以子)

執筆者紹介


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