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井上輝夫詩論集:詩心をつなぐ

井上輝夫詩論集:詩心をつなぐ

四六判 360ページ 上製
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-7664-2302-0 C0092
奥付の初版発行年月:2016年02月 / 発売日:2016年02月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

▼生死の不条理を超えた境地をたずねて詩人たちの門をたたく 井上輝夫の遺作

西脇順三郎とボードレールを中心に、透谷、有明、漱石、木、入沢康夫、大岡信、江森國友、飯島耕一の人と作品を縦横に論じ、近代/現代詩の創作の真髄に迫る。
フランス文学者であり、50年を超えるキャリアを持つ詩人だからこそ書くことができた、著者の遺作にして初めての詩論集。

著者プロフィール

井上 輝夫(イノウエ テルオ)

詩人、フランス文学者、慶應義塾大学名誉教授、中部大学名誉教授。専門はフランス文学。1940年兵庫県西宮市生まれ、1963年慶應義塾大学文学部仏文学科卒業、ニース大学仏政府給費留学生(博士号取得)。慶應義塾大学在学中、吉増剛造氏らと同人詩誌「ドラムカン」創刊。慶應義塾大学経済学部教授を経て慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの新設に参画、1990年総合政策学部教授。慶應義塾ニューヨーク学院(高等部)学院長、慶應義塾評議員等を歴任。慶應義塾退職後、中部大学教授、人文学部長をつとめた。『詩想の泉をもとめて』(慶應義塾大学出版会)で日本詩人クラブ詩界賞。2015年8月25日逝去。

主な著書
随筆:『詩想の泉をもとめて』(慶應義塾大学出版会)、
詩集:『旅の薔薇窓』(書肆山田)、『夢と抒情と』(思潮社)、『秋に捧げる十五の盃』(書肆山田)、『冬 ふみわけて』(ミッドナイト・プレス)、『青い水の哀歌』(ミッドナイト・プレス)
紀行:『聖シメオンの木菟』(国書刊行会)
評論:『ボードレールにおける陶酔の詩学』(フランス図書)
翻訳:コクトー『鎮魂歌』(白水社)、マルセル・A・リュフ『流謫者ボードレール ―― 生涯と作品』(青銅社)、イグナシオ・ラモネ『21世紀の戦争』(以文社)、ヴィリエ・ド・リラダン『最後の宴の客』(図書刊行会)、ガラン版『千夜一夜物語』(国書刊行会)、など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序にかえて   鷲見洋一

第一部                                    
 北村透谷の『蓬萊曲』のことなど
 漱石『草枕』と美と死をめぐって  
 蒲原有明のことに    
 木と対話しつつ ―― 詩的故郷について

第二部 
 自由への癇癪 ―― 西脇順三郎 フランス語未刊詩集『感情的な時計』を
 めぐって
 西脇順三郎とボードレール ―― 詩論を中心にして                 
 存在と諧謔のポエジーについて ―― 西脇順三郎序章
 講演『詩想のローズ(バラ / 羅針盤)、 西脇順三郎の業績』
 ボードレールの喜劇 / 悲劇
 ポール・ヴァレリーの影を見ながら ―― 詩集『コロナ / コロニラ』
 にふれて

第三部                            
 至福のオリジンへ向かう詩 ―― 江森國友の詩業   
 断絶と継承と ―― 大岡信の近業を読んで
 入沢康夫 トラウマと方法
 追悼 飯島耕一さんの思い出        
                                 
あとがき
初出一覧
著者紹介


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