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ハプスブルグ朝の文化社会史1550-1700年バロックの王国

バロックの王国 ハプスブルグ朝の文化社会史1550-1700年

A5判 598ページ 上製
価格:10,450円 (消費税:950円)
ISBN978-4-7664-2025-8 C3022
奥付の初版発行年月:2013年04月 / 発売日:2013年04月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

対抗宗教改革がもたらした新しい権力構造や精神的背景とは――
君主国における中央政府と地方の間の相互作用とは――
ルネサンスからバロックへの移行が王朝の権威強化に与えた影響とは――

▼ルネサンスとプロテスタンティズムの支配からバロックとカトリシズム興隆の時代へと中欧の姿が大きく変容する17世紀。
▼政治、社会、文化的織糸が複雑に絡み合いながら、統一国家へと華々しき結束をむかえる。
▼およそ600年続いたハプスブルク王朝の基礎を築くこの時代の深奥を、中欧歴史研究の碩学、R. J. W. エヴァンズが精緻に描く大作。
▼待望の初邦訳。

著者プロフィール

R. J. W. エヴァンズ(R. J. W. EVANS)

1943年生れ。イギリスのチェルトナム出身。オックスフォード大学近代史欽定講座教授(1997-2010)。ケンブリッジ大学ジーザス・カレッジを卒業。1969年よりFellow of Oriel College,Oxford。FBA(英国人文社会科学系学士院特別会員)。専門は近世・近代の中欧・東欧史、ウェールズ史。
主著に『魔術の帝国――ルドルフ二世とその世界』(中野春夫訳、平凡社、1988年、後に筑摩書房、2006年)、“Austria, Hungary, and the Habsburg: The Essays on Central Europe c.1683-1867”(Oxford UP, 2008)など。

新井 皓士(アライ ヒロシ)

1941年生れ。小田原出身。一橋大学名誉教授。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(独語・独文学)。専門は言語情報解析、文体統計論、近世ドイツ言語文化史。
翻訳にG. A. ビュルガー『ほらふき男爵の冒険』(岩波書店、1983年)、著書に『ドイツ・ラインとワインの旅路』(東京書籍、1994年)、『近世ドイツ言語文化史論――「祖国」と「母語」が意識されてゆくころ』(近代文芸社、1994年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

緒言
術語と名称について
修道会 略号一覧
政治・軍事史略年表
十六~十七世紀におけるハプスブルク家 系図
地名対照表

プロローグ

第Ⅰ部 全体像としてみた中欧近代の進展
 第1章 暁天の幻影 1550-1600年――ルネサンスと宗教改革
 第2章 宗教的・政治的危機 1600-50年
 第3章 社会的・精神的危機 1600-50年
 第4章 統合強化 1650-1700年――レオポルト一世とその王朝国家

第Ⅱ部 中央と地方
 第5章 オーストリア――ハプスブルグの心臓部
 第6章 ボヘミア――限定的受容
 第7章 ハンガリー――限定的拒絶
 第8章 ドイツ帝国――限定的覇権(ヘゲモニー)
   
第Ⅲ部 知的基盤
 第9章 カトリック的学問の解剖
 第10章 学識魔術との妥協
 第11章 民衆的魔術への攻撃
 第12章 普遍計画

エピローグ

訳者あとがき
文献目録(初版)/第三刷に付された追加文献目録について
原註
索引


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