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 植民地期台湾の日本語文学大日本帝国のクレオール

大日本帝国のクレオール 植民地期台湾の日本語文学

四六判 372ページ 上製
定価:3,200円+税
ISBN978-4-7664-1440-0 C36
奥付の初版発行年月:2007年11月

内容紹介

日本統治下、台湾・南方の<日本語>によるクレオール文学論。
▼植民地化によって、標準中国語、台湾語、日本語などの複数の言語が混在し、文化的・言語的クレオール化(文化・言語の接触、複合)が進んだ大日本帝国統治下の台湾・南方における日本語文学を検証。「内地」の作家、台湾育ちの「外地」の作家、日本語で教育された台湾人作家。この3つの視点を併せることで、間文化の複合・言語接触の中、<ハイパーコロニアル>というべき空間となった植民地体験の実相を浮上させる。
▼文芸批評と歴史社会学を往還し、またポストコロニアル批評を相対化しながら、当時の作品の中に台湾人独自の強靭なクレオール的アイデンティティ戦略を読み込む。日本文学史の空隙を衝く、渾身の力作。


【著者】
フェイ・阮(ユアン)・クリーマン 阮斐娜 Faye Yuan Kleeman
コロラド大学ボルダー校東アジア言語文明学科準教授
台湾・東呉大学にて学士号、お茶の水女子大学大学院にて修士号、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号取得(1991年)。ニューヨーク市立大学、カレッジ・オブ・ウィリアム・アンド・メアリーを経て1998年より現職。日本語での主な論文に、「戦後の日本語文学——在外日本人作家・在日外国人作家を中心に」『岩波講座・「帝国」日本の学知・第五巻東アジアの文学・言語空間』(藤井省三編、岩波書店、2006年)、「文化を視る複眼的な位置——アメリカにおけるチャイナポップ研究の現状」『中国21』(愛知大学現代中国学会編、2006年3月、風媒社)、「葛藤する言語」『ユリイカ』(2000年11月号、青土社)等がある。

【訳者】
林ゆう子 Hayashi, Yuko
カナダ・トロント在住。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。
訳書に『〈妻〉の歴史』(慶應義塾大学出版会、2006年)がある。

目次

 日本語版に寄せて
 序 ポストコロニアルの屈折——台湾

第1部 日本人が描いた〈帝国〉
 第1章 「南方」の系譜
 第2章 「土人」の懐柔
 第3章 南方の作家たち

第2部 在留日本人のアンビヴァレンス——西川満
 第4章 西川満と『文芸台湾』
 第5章 ジェンダー、修史、ロマンティシズムへの関心

第3部 台湾人が描いた〈帝国〉
 第6章 言語政策と文化的アイデンティティ
 第7章 郷土文学派の対応——楊逵と呂赫若
 第8章 皇民文学派——周金波と陳火泉
 
 結 日本語文学としての植民地文学の回復


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