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一九四五年を前後して近代交流史と相互認識Ⅲ

日韓共同研究叢書17
近代交流史と相互認識Ⅲ 一九四五年を前後して

B7 398ページ 上製
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-7664-1272-7(4-7664-1272-9) C3322
奥付の初版発行年月:2006年07月 / 発売日:2006年07月上旬

内容紹介

近現代の韓国・朝鮮は、日本の為政者、および日本の歴史教育においてどのようにとらえられてきたか。また、交流と相互作用の歴史を、植民地時代〜解放後朝鮮における知識人、および在日朝鮮知識人などをとり上げ、その民族的言説から読み解いていく。


金 哲
延世大学校国文科教授。
1951年生まれ。延世大学校国文科卒。
文学博士(延世大学校)。
専門は、韓国近現代文学。
韓国教員大学校教授などを経て、1996年より現職。
主著に、『「国文学」を超えて』(国学資料院、2001年)、『「国民」という奴隷』(サムスン出版社、2005年)、他。

趙 景 達
千葉大学文学部教授。
1954年生まれ。中央大学文学部卒、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
専門は朝鮮近代史。
東京都立大学人文学部助手、千葉大学文学部助教授などを経て、2000年より現職。
主著に、『異端の民衆反乱—東学甲午農民戦争』(岩波書店、1998年)、『朝鮮民衆運動の展開—士の論理と救済思想』(岩波書店、2002年)、他。

金 容 徳
ソウル大学校国際大学院院長。
1944年生まれ。ソウル大学校史学科卒。
ハーバード大学歴史学博士(Ph.D)。
専門は、日本近代史。
歴史学会会長、ソウル大学校東洋史学科助教授、同副教授などを経て、1989年より現職。
主著に、『明治維新の土地税制改革』(一潮閣、1989年)、『19世紀日本の近代化』(共著、ソウル大学校出版部、1996年)、他。

尹 慶 老
漢城大学校総長。
1947年生まれ。高麗大学史学科卒。
文学博士(高麗大学校)。
専門は、韓国近代史。
漢城大学校歴史文学部教授、ワシントン大学客員教授などを経て、2005年より現職。
主著に、『105人事件と新民会研究』(一志社、1990年)、『韓国近代史の基督教史的理解』(歴民社、1992年)、『韓国YMCA関係歴史』(韓国YMCA連盟、2003年)、他。

徳永 光俊
大阪経済大学経済学部教授。
1952年生まれ。京都大学農学部卒。
農学博士(京都大学)。
専門は、日本・アジア農業史。
大阪経済大学経済学部講師・助教授を経て、1997年より現職。
主著に、『写真でみる朝鮮半島の農法と農民』(共編、未来社、2002年)、『日本農法の天道』(農文協、2000年)、他。
 

朴 贊 勝
漢陽大学校史学科副教授。
1957年生まれ。ソウル大学校国史学科卒。
文学博士(ソウル大学校)。
専門は、韓国近代史。
木浦大学校史学科副教授、忠南大学校国史学科副教授などを経て、2005年より現職。
主著に、『韓国近代政治思想史研究』(歴史批評社、1992年)、『韓国の歴史家と歴史学』(共著、創作と批評社、1994年)、他。

外村  大
早稲田大学オープン教育センター非常勤講師。
1966年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。
文学博士(早稲田大学)。
専門は、朝鮮近現代史。
早稲田大学社会科学研究所助手、高麗大学校民族文化研究所客員研究員を経て、2004年より現職。
主著に、『在日朝鮮人社会の歴史学的研究—形成・構造・変容』(緑蔭書房、2004年)、他。

李 元 徳
国民大学校国際学部副教授。
1962年生まれ。
国際関係学博士(東京大学)。
専門は、日本政治外交、韓国関係論。
ソウル大学校国際大学院特別研究員、世宗研究所研究委員などを経て、1998年より現職。
主著に、『韓日過去史処理の原点』(ソウル大学校出版部、1996年)、『動揺する日本の神話』(共著、知識マダン、2002年)、他。

三宅 明正
千葉大学文学部教授。
1953年生まれ。一橋大学大学院博士課程中退。
専門は、日本近現代史。
法政大学大原社会問題研究所研究員、千葉大学助教授などを経て、1998年より現職。
主著に、『世界の動きの中でよむ日本の歴史教科書問題』(梨の木舎、2002年)、『歴史の中の現在』(編著、東京堂出版、2004年)、他。

宮嶋 博史
成均館大学校東アジア学術院教授。
1948年生まれ。京都大学文学部東洋史学科卒、同大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得。
専門は、韓国社会経済史。
東海大学文学部講師、東京都立大学人文学部助教授、東京大学東洋文化研究所教授等を経て、2002年より現職。
主著に、『朝鮮土地調査事業史の研究』(汲古書院、1991年)、『両班』(中公新書、1995年)、『明清と李朝の時代』(共著、中央公論社、世界の歴史12、1998年)、他。

目次

第一部 「民族」と「国家」をめぐって
   第一章 更生の道、あるいは迷路
       —崔鉉培(チェ・ヒョンベ)の『朝鮮民族更生の道』を中心に  金   哲
   第二章 解放前後期在日朝鮮人にとっての民族と生活  趙 景 達
   第三章 京城帝国大学韓人出身エリートの行路
       —高等文官試験合格者の親日および独裁体制擁護と関連して  金 容 徳

第二部 交流の諸相
   第四章 交流と対話を通じた韓日民間関係事例研究
       —韓日YMCAの関係を中心に(一九一〇〜一九二〇年代)  尹 慶 老
   第五章 「朝鮮農試」にみる一九四五年前後の日韓両国の相互交流  徳永 光俊
 
第三部 歴史認識
   第六章 李暄根の韓国史研究と歴史観  朴 贊 勝
   第七章 日本史・朝鮮史研究と在日朝鮮人史
       —国史からの排除をめぐって  外村  大
   第八章 韓日会談に表れた韓日間の歴史認識の相違   李 元 徳
   第九章 近現代の韓国・朝鮮はどう記されてきたか
       —日本における「高校日本史」全教科書の検討から  三宅 明正
   第一〇章 高校の歴史教育における世界史認識と「封建制」論  宮嶋 博史


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