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<妻>の歴史

<妻>の歴史

B7 560ページ 上製
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-7664-1237-6(4-7664-1237-0) C3036
奥付の初版発行年月:2006年04月 / 発売日:2006年04月上旬

内容紹介

〈妻〉は絶滅の危機に瀕した種か?
〈妻〉という概念のルーツはどこにあるのか?
〈妻〉たちに影響を及ぼす法律や慣習はいかに受け継がれてきたのか?
どのような〈妻〉らしさのパターンが、今日的情景に編み込まれてきたのか?
どの糸が持ちこたえ、どの糸が切れてしまったのか?
過去と現在の照らし合わせから、新しい〈妻〉のイメージを描き出す。


[著者]
マリリン・ヤーロム(Marilyn Yalom)
スタンフォード大学女性・ジェンダー研究所上級研究員。ジェンダー問題に対する長年の業績が認められ、1992年フランス政府より「フランス政府教育功労賞」を受賞。著書に『乳房論』(筑摩書房)、Blood Sisters: The French Revolution in Women’s Memory, Maternity, Mortality, and the Literature of Madnessなどがある。

[訳者]
林ゆう子(はやし ゆうこ)
1989年よりフリーランス翻訳者。東京在住。
慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程修了。

目次

日本語版への序文
謝辞

 はじめに <妻> は絶滅の危機に瀕した種か?

第1章 古代世界における妻たち:聖書、ギリシャ、ローマのモデル
    聖書の妻たち/古代ギリシャの妻たち/ローマ時代の妻たち/所有から限定的パートナーシップへ

第2章 中世ヨーロッパにおける妻たち(1100年〜1500年)
    法的、宗教的考察/エロイーズとアベラールの物語/ロマンティックな恋愛の誕生/母親たちとその他の労働者たち
    グリゼルダとバースの女房/マージェリー・ケンプの物語/クリスティーヌ・ド・ピザン/イタリア式嫁資/
    ルサンナとジョヴァンニの物語

第3章 ドイツ、イングランド、米国におけるプロテスタントの妻たち(1500年〜1700年)
    ルターのドイツにおける結婚/テューダ朝とステュアード朝のイングランドにおける結婚/清教徒の荷物

第4章 米国とフランスにおける共和主義の妻たち
    植民地時代の米国における完全無欠な妻/アビゲイル・アダムズ、愛国派の妻/友愛結婚/アメリカ革命に遭う/
    共和主義者と王政主義者—フランスからの展望/新たな偶像—共和国の母と教育者としての母

第5章 ヴィクトリア朝時代の大西洋両岸の妻たち
    グレートブリテンにおける恋愛、結婚、金/英米の婚姻法/米国における妻の地位/
    エリザベス・ケイディ・スタントン—妻、母親、活動家/南部の妻たち

第6章 ヴィクトリア朝時代の米国の開拓最前線の妻たち
    いざオレゴンへ/西部のロマンス/南西部の結婚生活/モルモン教徒の複婚/守られた数世代

第7章 女性問題と新しい女性
    英国の新しい女性/結婚の失敗/幸せな結婚/英国と大陸とのさらなる論戦/米国における「女性問題」

第8章 米国におけるセックス、避妊、妊娠中絶(1840年〜1940年)
    イデオロギーと経験/避妊/妊娠中絶/マーガレット・サンガーと産児制限運動/新たなセクシュアリティ/
    避妊と堕胎—大恐慌時代

第9章 妻たち、戦争、労働(1940年〜1950年)
    造船所の妻たち/国防関連労働者としての南部の女性たち/陸軍婦人舞台(WAC)と海軍婦人予備部隊(WAVES)/
    「戦争が終わるまで」/銃後の守りと家事/ボランティア精神/戦後の妻たち

第10章 新しい <妻> へ(1950年〜2000年)
    性革命—キンゼー報告からコスモ・リポートへ/仕事革命—共稼ぎ夫婦(デュアル・アーサー・カップル)の台頭/
    「新しい妻」の暗示

訳者あとがき


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