大学出版部協会

 

ケータイ研究の最前線

新記号論叢書[セミオトポス]2
ケータイ研究の最前線

B7 264ページ 並製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-1226-0(4-7664-1226-5) C3310
奥付の初版発行年月:2005年12月 / 発売日:2005年12月上旬

内容紹介

ケータイとネットの関係、マクルーハン理論を応用したケータイ論、ケータイの起源を19世紀の箱形カメラにみるエルキ・フータモの「モバイル・メディアの考古学」、テレビ電話はなぜ駄目なのかを 説明する認知科学的考察、2006年開始予定の民放キー局のケータイテレビ放送(ワンセグ)についての論考など、社会調査や企業情報からだけでは見えてこない多彩な内容のこれまでにないケータイ文化論。


粟谷佳司(あわたに よしじ)
一九六八年生まれ。現在、関西大学他で非常勤講師。専門は社会学、メディア文化研究。著書には『ポピュラー音楽へのまなざし』(勁草書房、二〇〇三<共著>)、『メディア時代の広告と音楽』(新曜社、二〇〇五)、論文には「メディア研究における「空間」の問題」(『大阪産業大学経済論集』第六巻第二号、二〇〇五)などがある。

池田淑子(いけだ よしこ)
一九六〇年生まれ。現在、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程。専門は言語文化学、特に映画・映像研究。論文には「他者の表象のアンヴィヴァレンス——映画『ガンホー』と『ブラック・レイン』の日本人のステレオタイプに見られるアメリカ個人主義の不安と両義性——」(『大阪大学言語文化学』一二、二〇〇三)、「『桃太郎・海の神兵』(一九四五)に映し出されるイメージとしての<日本>」(『表象と文化I』言語文化共同研究プロジェクト二〇〇四、大阪大学言語文化研究科)などがある。

エルキ・フータモ(Erikki Huhtamo)
一九五八年生まれ。フィンランドのメディア研究者、作家、キュレーター。現在はカリフォルニア大学ロサンジェルス校のデザイン・メディアアート学科教授として、メディア史、メディア理論を教えている。メディア考古学、メディアアートに関する多くの著作のほか、展覧会の企画、テレビ番組の監督などを行ってきた。

大澤真幸(おおさわ まさち)
一九五八年生まれ。現在、京都大学人間・環境学研究科助教授。専門は比較社会学、社会システム論。著書には、『行為の代数学』(青土社、一九八八)、『電子メディア論』(新曜社、一九九五)、『帝国的ナショナリズム』(青土社、二〇〇四)、『現実の向こう』(春秋社、二〇〇五)などがある。

北川高嗣(きたがわ たかし)
一九五六年生まれ。現在、筑波大学大学院システム情報工学研究科教授。二〇〇三年よりメディアスティック株式会社取締役にも就任。専門はメディア情報システムデザイン。著書には、『キーワードで見るマルチメディアな風景——想像力がパワーを持つ時代——』(時事通信社、一九九六)、""""Data Mining and Reverse Engineering"""" (IFIP, Chapman

目次

はじめに 室井尚

I モバイル・フューチャー
 パソコン通信からケータイへ ——ネット・コミュニティの変貌 
    大澤真幸、山川隆  コメンテーター・佐久間信行  司会・室井尚
 ケータイとTV   ——通信と放送の融合をめぐって 
    佐野徹  聞き手・水島久光、室井尚
 ケータイとユビキタスコンピューティング ——端末と環境の関係をめぐって
    北川高嗣  聞き手・水島久光、室井尚
 ケータイというメディア ——「融合」の微分学  水島久光

II ケータイ研究カレイドスコープ
 モバイルメディアの考古学  エルキ・フータモ 吉岡洋訳
 日本・韓国・米国のケータイ事情  山條朋子・齋藤豪助
 認知科学者から見たケータイ  原田悦子  聞き手・室井尚
 「やましさ」のイデオロギー ——性の記号としてのケータイ  藤本憲一

III ケータイとマクルーハン
 マクルーハンとケータイ  立花義遼
 ケータイのテトラッド  小池隆太
 マクルーハン、社会空間、ユーザー ——ケータイのメディア文化論  粟谷佳司

IV 記号論の諸層
 他者の表象と自己の再構築 ——『ラスト サムライ』(二〇〇三)における「日本人」の映像と「アメリカ人」の再構築  池田淑子
 規範譜としてのラバン舞踊記譜法とその展開   譲原晶子  

日本記号学会第二四回大会について
あとがき 室井尚
執筆者紹介
日本記号学会設立趣意書


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