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その多様性と現代的課題21世紀とイスラーム

地域研究講座
21世紀とイスラーム その多様性と現代的課題

四六判 228ページ 並製
価格:1,540円 (消費税:140円)
ISBN978-4-7664-1052-5(4-7664-1052-1) C14
奥付の初版発行年月:2003年09月

内容紹介

「イスラームとは何か」という初歩的な問いかけからはじめ、イスラームの世界観や価値観を論じるとともに、トルコ、中近東、東南アジアなど、イスラーム社会が現在それぞれに抱えている諸問題を、各地域のスペシャリストが徹底的に論じる。


執筆者紹介(掲載順)

小松久男(こまつひさお)
東京大学大学院人文社会系研究科教授 中央アジア近現代史
1951年生まれ。1980年東京大学大学院博士課程中退。
主要著作に『革命の中央アジア——あるジャディードの肖像』(東京大学出版会、1996年)など。

坂本 勉(さかもとつとむ)
慶應義塾大学文学部教授 近代イスラーム社会・経済史
1945年生まれ。1975年慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。
主要著作に『イスラーム巡礼』(岩波新書、2000年)など。

小杉 泰(こすぎやすし)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授 イスラーム学・中東地域研究
1953年生まれ。1983年エジプト国立アズハル大学卒業。法学博士(京都大学)。
主要著作に『現代中東とイスラーム』(昭和堂、1994年)など。

臼杵 陽(うすきあきら)
国立民族学博物館地域研究企画交流センター教授 国際関係論・中東地域研究
1956年生まれ。1988年東京大学大学院総合文化研究科国際関係論博士課程単位取得退学。
主要著作に『イスラムの近代を読みなおす』(毎日新聞社、2001年)など。

鈴木 董(すずきただし)
東京大学東洋文化研究所教授 西アジア地域研究
1947年生まれ。1982年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。
主要著作に『オスマン帝国』(講談社現代新書、1992年)など。

小林寧子(こばやしやすこ)
南山大学外国語学部助教授 インドネシア近現代史
1954年生まれ。1977年津田塾大学大学院国際関係研究科博士課程単位取得退学。
主要論文に「インドネシア・ムスリムの日本軍政への対応」『東南アジア史のなかの日本占領』(倉沢愛子編、早稲田大学出版部、1997年)など。

目次

目次

まえがき

中央アジアのイスラーム復興——フェルガナ地方を中心に 小松久男
1 歴史的背景/2 フェルガナ地方の百年/3 イスラーム復興の動態/4 今後の展望

巡礼からみるイスラーム世界 坂本勉
1 ナショナリズムからイスラームへ/2 ファンダメンタリズムの思想と運動/3 ファンダメンタリズムの源流——ワッハーブ派/4 スーフィズム・シーア派の聖地/5 ネオ・スーフィズム/6 ブハラにおける聖者廟参詣の様子/7 現代イラクの問題につながる改革運動/8 近年におけるトルコの動向

イスラーム復興運動の現代的課題——アラブ世界を中心に 小杉泰
1 イスラーム世界の広がり/2 イスラーム世界の固有性/3 「イスラーム国際関係論」から見た二〇世紀/4 イスラーム世界の存立基盤/5 イスラームが復興する理由/6 イスラーム世界の現代的課題

「対テロ戦争」下のイスラーム——アフガニスタンからパレスチナへ 臼杵陽
はじめに/1 イスラームの国際的連帯/2「対テロ戦争」におけるパレスチナ問題/3パレスチナにおけるナショナリズムとイスラーム/おわりに——岐路に立つパレスチナ

イスラームの共存システムの過去と現在 鈴木董
1 宗教、民族紛争の巷としての中東のイメージ/2 オスマン帝国における統合と共存のシステム/3 イスラーム的共存のシステム/4 イスラーム的共存から「バベルの塔」へ

インドネシアで展開するイスラーム 小林寧子
1 インドネシアのイスラームを考える前提/2 イスラーム世界を考える基本/3 インドネシア・イスラームの基本/4 進展する「再イスラーム化」/5 イスラーム思想の革新/6 政治シンボル化する宗教/7 スハルト後のイスラーム/結びにかえて


執筆者紹介


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