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 敦盛説話の変容平家物語から浄瑠璃へ

平家物語から浄瑠璃へ 敦盛説話の変容

A5判 315ページ 上製
定価:4,000円+税
ISBN978-4-7664-0936-9(4-7664-0936-1) C3093
奥付の初版発行年月:2002年10月

内容紹介

『平家物語』がどのように解釈され、謡曲、幸若舞曲、説経、古浄瑠璃などの芸能や御伽草子の諸作品に作り変えられ、社会に受容されていったのかを検証する意欲作。最も重要な古典のひとつ、『平家物語』の分野での、芸能との関わりを中心に据えた初の研究書です。
また、中世から近世を生きた人々にとっては、歴史は芸能を通して知るものだったと推測され、本書は当時の歴史観を芸能の観点から解明する重要な試みでもあります。



1962年大阪市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程単位取得。
文学博士。現在、恵泉女学園大学人文学部日本文化学科専任講師、慶應義塾大学教養研究センター兼任研究員。
専攻は、中世・近世国文学、古典芸能史。著書に『柳田国男-−−日本的思考の可能性』(1996年、小沢書店)、
論文に「『天狗の内裏』と古浄瑠璃」(『鎌倉室町文学論纂』)など。

目次


はじめに

第一部  平敦盛像の成立と展開

第一章  平敦盛説話の成立背景
敦盛の出自
一の谷合戦
敦盛と業盛
熊谷説話の成立
延慶本と四部合戦状本

第二章  語り本『平家物語』における敦盛像
敦盛と笛
狂言綺語と笛

第三章  謡曲『敦盛』『経盛』『生田敦盛』
『敦盛』
『経盛』
『生田敦盛』

第四章  幸若舞曲『敦盛』の成立
『平家物語』と幸若舞曲『敦盛』
読み本と語り本
幸若舞曲『敦盛』の独自性
笛のゆくえ

第五章  御伽草子『小敦盛』の背景
『小敦盛』と母子再会譚
『小敦盛』と法然伝
女性をめぐる伝承
絵巻と御伽文庫本

第六章  説経『こあつもり』の位相
古浄瑠璃の諸本
御伽草子との関係
古浄瑠璃の独自性

第七章  浄瑠璃における敦盛像
『熊谷先陣問答』
『念仏往生記』
『須磨都源平躑躅』
『一谷嫩軍記』の成立
組み討ちの二重性
謎ときとしての首実検

第一部付記

第二部  『平家物語』から古浄瑠璃へ

第八章  『平家物語』『義経記』から幸若舞曲、古浄瑠璃への展開
『平家物語』から幸若舞曲へ
幸若舞曲『築島』と『景清』
『平家物語』から古浄瑠璃へ
『義経記』から幸若舞曲へ
判官物幸若舞曲から古浄瑠璃へ

第九章  古浄瑠璃『義経記』と幸若舞曲『静』
古浄瑠璃『義経記』の構成と典拠
幸若舞曲『静』と古浄瑠璃
語りの文体と読みの文体

第十章  幸若舞曲・説経・古浄瑠璃における東下りの道行について
東下りの道行と語り物
道行文の三系統
定型と独自性と

第十一章  古浄瑠璃『平家物語』の構成と典拠
全体の構成
『平家物語』との関係
謡曲と幸若舞曲
本文の「古浄瑠璃化」

第十二章  古浄瑠璃『源平兵者揃』と『木曾物語』
古浄瑠璃『源平兵者揃』の成立
古浄瑠璃『木曾物語』の成立

第十三章 『弁慶物語』と『平家物語』
『弁慶物語』と弁慶説話群
『平家物語』との関係
『弁慶物語』諸本における表現の差異
結末部の意味するもの

第十四章 『平家物語』と浄土宗-??幸若舞曲『築島』の周辺
松蔭硯
『平家物語』から幸若舞曲『築島』へ
『築島』の周辺

あとがき
索引 人名索引
  


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