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公益学のすすめ

公益学のすすめ

B7 324ページ 上製
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-0793-8(4-7664-0793-8) C1030
奥付の初版発行年月:2000年04月 / 発売日:2000年04月上旬

内容紹介

ボランティア、NPO、環境、福祉、教育、企業倫理など、幅広い既存の非営利分野の活動や組織を体系化し、「公益学」という新しい学問の立ち上げを呼びかける話題の書。


小松隆二(こまつ りゅうじ)
所属:東北公益文化大学・慶應義塾大学・白梅学園・日本ニュージーランド学会
主著として、『企業別組合の生成』(お茶の水書房、1971年)、『理想郷の子供たち—ニュージーランドの児童福祉』(論創社、1983年)、『大正自由人の物語』(岩波書店、1988年)、『ニュージーランドの労働事情』(日本労働研究機構、1988年)、『イギリスの児童福祉』(慶應義塾大学出版会、1989年)、『現代社会政策論』(論創社、1993年)、『ニュージーランド社会史』(論創社、1996年)、『ニュージーランド・オーストラリア—先進諸国の社会保障』(編著・東京大学出版会、1999年)ほか。

目次

序章 公益学の出発に向けて
    ——日常生活の中にある公益
    1 公益の日常化
    2 公益学の土台
    3 時の流れを超える公益理念
    4 21世紀に生きる公益原理

I 公益学とは何か
第1章 公益学の扉を開く——公益学の基礎
    1 市場原理万能の時代
    2 モノ・オカネの論理を超えて
    3 公益原理・公益学の登場とその見方

第2章 公益と公益学を考える——公益学の論理
    1 公益学とは何か
    2 公益学の基礎となる公益活動
    3 公益活動における3つのキーワード
    4 公益活動と公益関係

第3章 公益と公益学を深める——公益学の視座
    1 資本主義的市場と公益原理
    2 公益活動の現れ方と拡充
    3 国益・官益から民益・公益へ
    4 公益学の展開
    5 公益学の進展がもたらすもの

II 公益学の見方・考え方
第1章 環境と公益
    1 環境問題の所在
    2 環境とは何か
    3 公害の原理を考える
    4 良好な環境は良好な生活と社会をもたらす
    5 環境の公益性とその特徴
    6 公益性の認識なしには保全されなくなった環境

第2章 医療と公益
    1 営利になびく医療活動と公益原理
    2 公益原理とマネージメント思考の間
    3 市場原理から公益原理へ
    4 医療・病院の新世紀
    5 医学・医療の根底に位置する公益原理

第3章 社会福祉と公益
    1 社会福祉の全般化と公益視点
    2 社会政策から社会福祉へ
    3 社会政策の生成と展開
    4 社会福祉の生成と発展
    5 社会福祉の日常化と福祉文化の構築
    6 福祉文化、さらに公益文化の確立に向けて

第4章 大学(学校)と公益
    1 本来性=公益性の軽視される大学の現状
    2 大学の役割と教育・研究の本質
    3 大学の公益性と経営・財政
    4 教育の公益性の基礎・学費の無料制
    5 大学の役割の変貌と公益性の実際
    6 大学経営と公益経営学の可能性

第5章 科学技術と公益
    1 両刃の剣としての科学技術
    2 科学技術の公益への貢献
    3 科学者の社会的責任
    4 立法・行政府の責任と国民

第6章 労働組合と公益
    1 労働組合の役割の再検討の必要
    2 労働組合の変容
    3 労働組合は公益団体か否か
    4 労働組合と距離のある公益活動
    5 環境問題への対応
    6 労働組合による公益活動の役割と可能性

第7章 企業と公益
    1 企業をめぐる新しい動き
    2 戦前の企業・経営者による公益活動
    3 市場原理の謳歌と動揺
    4 公益原理と調和を模索する時代
    5 企業も公益活動に乗り出す時代


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