大学数学基礎力養成
積分の教科書
価格:2,530円 (消費税:230円)
ISBN978-4-501-63120-8 C3041
奥付の初版発行年月:2017年10月 / 発売日:2017年10月中旬
積分の要点に的を絞り、わかりやすく解説。理工学系の専門科目を学ぶ上で必要な積分の知識が習得可能。例題の解答を穴埋め形式にし、解き方を一つずつ理解しながら解き進めることで理解が深まるよう配慮。また、すべての練習問題に対して、解法過程を省かず掲載した。
本書は「一変数の積分」に関する入門書です。姉妹本『大学数学 基礎力養成 微分の教科書』の続編として書かれたものですが,独立して読めるようになっています。
第1章と第2章では不定積分,第3章と第4章では定積分について述べました。微分積分学では「計算」が主たるテーマとなります。1.2節「有理関数の積分」では,基本的とはいえ1問解くのに時間がかかる計算問題も扱いました。読者は例題・練習問題だけでなく,本文中に例として挙げた計算も必ず一度は自分の手で行ってください。
また第3章は定積分の導入として,図形の面積を求めるために「区分求積法」が用いられたことを述べました。しかしこの方法による計算は一般に困難であることを例を挙げて示し,「微分積分法の基本定理」によって原始関数を用いて劇的に簡単に面積を計算できることを順を追って説明しています。ただ,理論を追うことを最初のうちは苦痛に感じられるかもしれませんので,読者はいったん計算法だけをつかみ,あとで必要に応じて戻って読んで頂いても構いません。
なお,巻末に本文中で扱った積分計算について「計算例による索引」を設けました。読者は自習の際に,計算の仕方が分からないときに類題を見つけ,該当するページを読んで参考にしてください。また,本書に準拠した『大学数学 基礎力養成 積分の問題集』もご活用ください。
本書を読んで,微分積分学に興味を持ち,より深い学習に進んで頂ければ幸いです。
最後に,本書の編集・校正でお世話になった東京電機大学出版局の吉田拓歩氏に心から感謝申し上げます。
2017年10月
丸井 洋子
目次
第1章 不定積分
1.1 不定積分
1.2 有理関数の積分
第2章 置換積分法と部分積分法
2.1 置換積分法
2.2 部分積分法
第3章 定積分
3.1 区分求積法
3.2 定積分の計算
第4章 広義積分
4.1 広義積分
例題の解答
練習問題の解答
計算例による索引
索引