コンピュータ工学の基礎
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-501-55650-1 C3004
奥付の初版発行年月:2018年09月 / 発売日:2018年09月上旬
はじめてコンピュータ工学を学ぶ人向けにまとめたテキスト。全13章構成とし、コンピュータ工学を体系立てて学べる。各章には演習問題および詳しい解答を掲載。前著から10年以上経過し、コンピュータ技術の急速な進歩を踏まえて内容を見直した。
コンピュータは,1940 年代に誕生して以来,ハードウェア技術,ソフトウェア技術を基盤として,基礎技術から応用面に至るまで常に急速な進歩を続けている
。これに伴ってコンピュータ工学の扱う内容は高度化,広範囲化している。
本書の目的は,コンピュータ工学に関する入門書である。本書は,初めてコンピュータを学ぶ学生を対象とする講義用として編集したものである。また,専門高
校生から技術者向けの入門書として活用できるように,基本的内容を重視して構成した。
前著『基礎コンピュータ工学』から10 年以上経過し,コンピュータ工学の基本的内容とはいえ,若干の古さは否めなくなってきた。そこで今回,東京電機大学
出版局の吉田拓歩氏の勧めもあり,本書発行の運びとなった。執筆にあたり,前著の特長は残しつつ,大きく手を入れている。まず,1 回の授業での学習を1章分
にまとめ,13 章構成とした。授業内および課題での活用を想定し,章末の演習問題を充実させた。そして,独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の基本情報技
術者試験の参考書としても使えるように項目の見直しを行った。
常に発展を続けるコンピュータ分野において,柔軟かつ独創的な応用技術力が求められている。応用技術力は十分な基礎技術力の上に培われるものである。将来
の技術者達の足がかりとして本書が活用されれば幸いである。
2018 年 夏 著者しるす
目次
第1章 コンピュータの歴史と原理
1.1 コンピュータの歴史
1.2 コンピュータの原理
演習問題
第2章 マイクロプロセッサ
2.1 マイクロプロセッサの処理性能
2.2 マイクロプロセッサの種類
2.3 マイクロプロセッサの構成
2.4 COMET Ⅱの基本構成と命令の形式
2.5 COMET Ⅱの構成要素
演習問題
第3章 主記憶装置
3.1 主記憶装置の構成
3.2 主記憶装置の特性
3.3 IC メモリ
3.4 キャッシュメモリ
演習問題
第4章 補助記憶装置と周辺装置
4.1 補助記憶装置
4.2 入出力装置
演習問題
第5章 データの表現
5.1 数体系
5.2 数値データ
5.3 文字データ
演習問題
第6章 データの構造とファイル
6.1 データの構造
6.2 ファイル
6.3 データのチェック,分類,併合,更新
6.4 データベース
演習問題
第7章 論理回路
7.1 論理回路の表現
7.2 基本論理回路
演習問題
第8章 組合せ回路
8.1 エンコーダとデコーダ
8.2 マルチプレクサとデマルチプレクサ
8.3 加算器
演習問題
第9章 順序回路
9.1 順序回路の基本要素
9.2 順序回路の応用
演習問題
第10章 論理回路の簡単化
10.1 ブール代数
10.2 カルノー図
演習問題
第11章 ディジタルIC
11.1 標準ロジックIC
11.2 規格表の見方・使い方
11.3 規格表の例
11.4 標準ロジックIC の使用例
演習問題
第12章 CASL Ⅱ
12.1 データ転送命令
12.2 算術,論理演算命令
演習問題
第13章 CASL Ⅱによるプログラミング
13.1 データ転送
13.2 条件分岐
13.3 数値計算
演習問題
付録
アセンブラ言語の仕様(抜粋)
演習問題解答
参考文献
索 引