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日本型システムのゆくえデータから読む高等教育の構造

高等教育シリーズ181
データから読む高等教育の構造 日本型システムのゆくえ

A5判 472ページ 上製
価格:7,480円 (消費税:680円)
ISBN978-4-472-40599-0 C3037
奥付の初版発行年月:2022年03月 / 発売日:2022年04月中旬

内容紹介

日本の高等教育の未来像を描くためには、新制後70年の拡大過程とその行き着いた現状の分析解明、そして改革の種がまかれた1990年代以後の動向をデータで可視化する必要がある。複数の文脈が折り重なり閉塞的な環境に追い込まれている高等教育の現状をどのように打開していくか、10年余に及ぶ研究の蓄積からその解決策を探る。

著者プロフィール

藤村 正司(フジムラ マサシ)

1956年生まれ。広島大学高等教育研究開発センター教授(博士 教育学)。
広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。新潟大学教育学部教授を経て,2011年より現職。主な著書に『マイヤー教育社会学の研究』(風間書房)、『大学教授職の国際比較』(共著、玉川大学出版部)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第Ⅰ部 日本型高等教育システムの構造
第1章 マス型高等教育システムの構造変容と機能別分化
第2章 リスク社会における大学進学行動
第3章 後期中等教育の比較制度分析-PISA2015から「日本的特徴」を再考する
第4章 なぜ女子の大学進学率は低いのか-お金と愛情の間
第5章 大学教育と労働市場の接続-機会の罠

第Ⅱ部 大学・大学院教育の現状と行方
第6章 大規模学生調査からつかむ学習成果と学習時間の構造-横断的・時系列的分析
第7章 「脱連結」論からみた改革・実践・アウトカム
第8章 大学院拡充政策のゆくえ-今どこに立ち、次にどこに向かうのか

第Ⅲ部 国立大学法人の舞台裏
第9章 「主人・代理人論」からみた国立大学法人-自立と依存のパラドクス
第10章 新制度主義からみた国立大学法人の現状と行方
第11章 「財務諸表」からみた国立大学法人:2004‒2015-二極化のさらなる進行

第Ⅳ部 国立大学法人化の帰結と行方
第12章 なぜ研究生産性が失速したのか-大学教員の現在
第13章 なぜ法人化後に国の関与が強まるのか-自己の規律化
第14章 法人制モデルの長期化に対する教員の反応-離脱と忠誠


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