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日中関係史 1972-2012 III 社会・文化

日中関係史 1972-2012
日中関係史 1972-2012 III 社会・文化

A5判 382ページ
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-13-023063-6 C1320
奥付の初版発行年月:2012年10月

内容紹介

日中40年の歩みを各時代の文化イベントを抽出し,日中の相互認識の変化を分析する.日中関係の40年を渉猟する.相互イメージの変化が政治,経済に与える影響を詳述する.あたらしい日中関係史の誕生.

日中関係史 1972-2012 I 政治
日中関係史 1972-2012 II 経済


目次

刊行にあたって

序章 日中相互認識の四〇年——文化イベントにみる相互イメージの不定型化
はじめに
一 日中の相互イメージを規定するもの
二 本書の基本モチーフ、構成、及びその論点
おわりに

I 冷戦体制化の「日中友好」
第一章 パンダがやってきた! (一九七二年)——中国の対日ソフトパワー史
はじめに
一 パンダと中国外交
二 日中友好とパンダ神話
三 パンダをめぐる新局面
おわりに
第二章 「大平学校」とは何か (1980年)——日中知的交流事業の紆余曲折
はじめに
一 日本語教育から本格的な日本研究へ(一九八〇年代)
二 援助と共生のあいだ(一九九〇年代)
三 対中文化交流事業の旋回(二〇〇〇年代)
おわりに
第三章 進出か、侵略か (一九八二年)——日中歴史認識問題の変遷と課題
はじめに
一 日中国交正常化以前の歴史認識問題
二 日中国交正常化における戦争責任問題
三 日中関係の「蜜月」と教科書・靖国神社参拝問題
四 天皇訪中と村山談話——交錯するベクトル
五 江沢民国家主席の訪日とナショナリズム
六 小泉政権の歴史問題の複雑化
おわりに
第四章 歓迎、中野良子! (一九八四年)——映画による相互イメージの変転
はじめに
一 一九七〇年代
二 一九八〇年代
三 一九九〇年代
四 二〇〇〇年代
おわりに
第五章 もう一つの天安門事件[中国では六・四事件と呼ぶ] (一九八九年)——日中相互認識をめぐる報道フレームの転換
はじめに
一 友好フレームの形成
二 友好フレームの展開と批判
三 ひと時の「開放フレーム」
四 「普遍的価値フレーム」をもたらした天安門事件
おわりに——「普遍的価値フレーム」の課題

II 錯綜する利益とまなざし
第六章 台湾・総統選挙の衝撃 (一九九六年)——日中関係を揺さぶる台湾ファクター
はじめに
一 台湾問題の再浮上
二 「親日台湾」イメージ形成
三 「中国脅威論」と台湾
四 揺れる台湾論と嫌中ムードの定着
おわりに
第七章 酒田短期大学、閉校す (二〇〇二年)——日中留学生交流秘史
はじめに
一 戦後中国人留学生受入れ秘話
二 日本留学のいきさつと経験
三 「逃れられない」日本へ
四 「代替」「手段」から「目的」へ
おわりに
第八章 北京工人体育場の悲劇 (二〇〇四)——スポーツにみる日中関係史
はじめに
一 反日の舞台
二 ピンポン外交——それは政治利用から始まった
三 国家と個人との間——日中スポーツ交流の歩み
おわりに
第九章 大連、吹き荒れるストライキ (2005年)——日本人ビジネスマンが見た企業内摩擦の変遷
はじめに
一 変わる中国のビジネス風土——社会主義の後退が生み出す変化
二 変化しない中国のビジネス環境——関係主義という「文化の型」
おわりに
第一〇章 池袋チャイナタウン構想に「待った」 (二〇〇八年)——日本型共生に向けて
はじめに
一 新華僑と老華僑
二 横浜港開港から四〇年VS日中国交正常化からの四〇年
三 日本の華僑華人社会
四 アイデンティティの変化
おわりに

総索引


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