大学出版部協会

 

 自己意識の歴史を比較するロシアと日本

ロシアと日本 自己意識の歴史を比較する

A5判 308ページ
価格:4,400円+税
ISBN978-4-13-020305-0 C3020
奥付の初版発行年月:2016年10月

内容紹介

日本とロシアがどのような国家の歩みを刻み,眼差しを交わしてきたのか.外交の現場での交渉をふまえ,両国の本質を理解しあうこと目的とした研究プロジェクトの成果.現在の日ロ関係の課題に対して,歴史的なアプローチによる解決の糸口を探る.


目次

はじめに(東郷和彦)

序 章 アイデンティティを考える(A.N.パノフ)
I アイデンティティの形成——中世から近代へ
1 歴史の遺産と近代への影響(安野正士)
 はじめに
 一 中国・ビザンツ文明の遺産と近代への影響
 二 近代におけるアイデンティティ形成の特質
 結論
2 近世における歴史的発展の特徴(K.O.サルキソフ/パノフ)
 はじめに
 一 国家統一と対外膨張
 二 18世紀のロシアと日本——地方統治と社会階層
 三 権力構造における相違——聖俗権力の関係と黒幕・寵臣の役割
 四 文明・宗教とアイデンティティの関係
 五 19世紀前半における改革の挫折

II 近代化への道と日露戦争
1 近代化とアイデンティティの模索(安野/河原地英武)
 はじめに
 一 明治維新と大改革
 二 明治日本のアイデンティティの模索——和魂洋才から脱亜入欧へ
 三 双頭の鷲の揺らぎ——帝政後期のロシアにおけるアイデンティティの模索
 四 日露戦争の意味——世界史の交差点
2 改革の時代(パノフ)
 一 改革の背景要因
 二 改革の開始
 三 日露における国家思想
 四 日露における啓蒙思想
 五 対外政策

III アイデンティティの相克——第二次世界大戦終結まで
1 交差する日本とロシアの軌跡——1905−1945年(池田嘉郎)
 はじめに
 一 ロシア帝国と日本帝国
 二 革命ロシアと日本
 三 ソ連対日本帝国
 むすび
2 和解と対立(サルキソフ)
 一 日露戦争からロシア革命
 二 ロシア革命から第二次世界大戦

IV 冷戦時代のアイデンティティ
1 葛藤する日本とソ連(下斗米伸夫)
 はじめに
 一 戦争、革命、抑留=戦後革命幻想の崩壊(1945−55年)
 二 国交回復と高度成長(1956-72年)
 三 デタント、多極世界と「比較される」社会主義(1973−85年)
 四 ペレストロイカというすれ違い(1985−91年)
 おわりに
2 「戦勝国」と「敗戦国」の歩み(D.V.ストレリツォフ)
 一 第二次世界大戦の歴史的記憶——「敗戦国」と「戦勝国」の犠牲の度合い
 二 政治権力のシステム——タコ症候群
 三 社会発展の優先順位——均質化された消費水準の社会
 四 「新たな愛国主義」——経済力か、帝国的大国主義か

V アイデンティティの再構築——冷戦後の時代
1 安倍・プーチンの新世紀(東郷/隈部兼作)
 はじめに
 一 ロシア
 二 日本
 三 これからの日露のアイデンティティ探求
2 転換か回帰か(S.V.チュグロフ)
 はじめに
 一 歴史——1000年の転換点に
 二 伝統主義の衰退の代替としての起源への回帰
 三 国益の優位
 四 価値観の階層
 五 2013−2015年の動向
終章 歴史の比較分析は未来の道標たりうるか(東郷)
 一 日露の自己意識形成の類似性と相違性
 二 日露発展の起伏の相関関係
 三 未来の道標として

執筆者・翻訳者紹介

Russia and Japan: Comparative Analysis of History of Identities
Kazuhiko Togo and A. N. Panov, Editors


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。