イギリス風景式庭園の美学 <開かれた庭>のパラドックス
A5判 360ページ
価格:7,920円 (消費税:720円)
ISBN978-4-13-016019-3(4-13-016019-2) C301
奥付の初版発行年月:2000年07月
価格:7,920円 (消費税:720円)
ISBN978-4-13-016019-3(4-13-016019-2) C301
奥付の初版発行年月:2000年07月
内容紹介
18世紀英国で誕生した風景式庭園は,周囲の自然に開かれていることを特徴として,全ヨーロッパで大流行を起こした.この庭園はどのように構想され,人々は何を求めたのか.17〜19世紀における膨大な庭園美学の言説を精査し,背景にある思想の歴史的展開を解明する.未開拓領域の本格的な通史研究.
目次
序 楽園と普遍言語
第1部 風景式庭園の淵源(17世紀)——〈閉ざされた庭〉から〈開かれた庭〉へ
第1章 〈閉ざされた庭〉のパラドックスと庭園破壊——17世紀前半
第2章 復楽園としてのイギリス——ピューリタン革命期のハートリブ・サークル
第3章 シヴィック・ヒューマニズムとエピクロス主義——王政復古期
第2部 公共の精神からの風景式庭園の誕生(18世紀前半)
——主導的言説の再精査
第4章 庭園の立憲君主制
——アディソンにおけるブルジョワ性と相乗的関係化
第5章 不協和な協和——ポープにおける商品化批判と両義性の詩学
第3部 風景式庭園の変質(18世紀後半から19世紀へ)
第6章 夢想の美学の成立と解体——完全な〈開かれた庭〉のイリュージョンとその消長
第7章 〈開かれた庭〉の終焉
——レプトンによる18世紀的プログラムの脱=神話化
結 内部としての庭園/外部としての庭園