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 ドッケビの視覚表象韓国の「鬼」

韓国の「鬼」 ドッケビの視覚表象

A5判 288ページ 上製
価格:3,190円 (消費税:290円)
ISBN978-4-87698-946-1 C1039
奥付の初版発行年月:2015年11月 / 発売日:2015年12月上旬

内容紹介

目に見えないドッケビが、植民地支配下で日本的な鬼のイメージを獲得したことから始まった、韓国人自らのドッケビ探しの旅を描く。論争の時を経て、国を代表するキャラクターになるまで、韓国社会の変遷を映し出すドッケビの視覚化の歴史。

著者プロフィール

朴 美暻(パク ミギョン)

京都大学文学部非常勤講師
1976年 韓国生まれ
2015年 京都大学大学院文学研究科博士課程修了
主な研究分野は日韓の怪談や妖怪の視覚イメージの比較研究

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章

第1章 ドッケビとは何か―前近代、描かれる以前のドッケビ
 はじめに
 第1節 朝鮮社会とドッケビ
  1.儒教とドッケビ
  2.仏教とドッケビ
 第2節 説話のなかのドッケビ
  1.口伝説話のドッケビ
  2.古文献の説話
 第3節 祭られるドッケビ
  1.民間信仰のドッケビ
  2.民芸のドッケビ
 まとめ

第2章 ドッケビ表象の出現―植民地時代、描かれ始めるドッケビ
 はじめに
 第1節 国定教科書『朝鮮語読本』の「瘤取」説話
  1.初めて現れたドッケビ表象
  2.ドッケビの視覚化への試み
  3.教科書を通したドッケビとオニの同化
 第2節 『朝鮮童話集』と「瘤取」
  1.日本語の「朝鮮童話集」
  2.韓国語の「朝鮮童話集」
 第3節 「瘤取」の起源
  1.児童雑誌のなかの「歌袋」
  2.「瘤取」の日韓比較記事
  3.教科書の「瘤を除った話」の出典
  4.ラング童話集の「ホック・リーと小人たち」
  5.キリスト教の書籍
 第4節 戦時中のオニ表象の伝播
  1.描かれ始めるオニ
  2.オニ表象の伝播
  3.朝鮮と桃太郎
 まとめ

第3章 文化鎖国と停滞する視覚文化
    ―解放後~1980年代、オニのキャラクターの定着
 はじめに
 第1節 反共とドッケビ
  1.敵としてのドッケビ
  2.プロパガンダアニメの敵表象
  3.北朝鮮の視覚文化
 第2節 国家の対日二重文化政策と裏のドッケビ
  1.軍事政権下の反日
  2.政府主導の対日二重文化交流
  3.産業技術輸入と文化交流
  4.子供向けのメディア
  5.海賊版で創られるドッケビ像
 第3節 抵抗する民衆としてのドッケビ
  1.強化される検閲
  2.一括化・単純化される文化
  3.増加する視覚イメージ
  4.韓国人の象徴としてのドッケビ
 まとめ

第4章 悪の象徴から民族の象徴に
    ―1990年代、ドッケビの視覚イメージ論争
 はじめに
 第1節 日本文化開放と大衆文化
  1.日本文化開放に対する反対世論
  2.海賊版と創作
 第2節 ドッケビ論争
  1.角のないドッケビ
  2.教科書の挿絵論争
  3.ドッケビ論争の影響
 第3節 文化原型としてのドッケビ
  1.ウリ民族文化原型コンテンツ事業
  2.SBSドラマ『ドッケビが行く』
  3.金ソバン・ドッケビ
 まとめ

第5章 大衆文化と文化政策
    ―2000年以降、多様化するドッケビ
 はじめに
 第1節 商品化される民俗
  1.観光に用いられるドッケビ
  2.ドッケビ関連フェスティバル
  3.キャラクター化されるドッケビ
 第2節 パフォーマンスのなかのドッケビ
  1.日本文化開放以後のグローバリゼーション
  2.国家文化商品の開発
  3.サブカルチャーに見られるドッケビ
 第3節 プルグン・アンマと時代変化
  1.ブルグン・アンマを巡る議論
  2.文化運動としてのプルグン・アンマ
  3.スポーツとナショナリズム
 まとめ

終 章

 図版一覧
 参考文献
 あとがき
 ハングル要約
 索 引


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