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こころの謎 kokoroの未来

こころの謎 kokoroの未来

四六判 470ページ 並製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-87698-800-6 C0010
奥付の初版発行年月:2009年11月 / 発売日:2009年11月下旬

内容紹介

知っているようで実は不可解な〈こころ〉の謎に,気鋭の学者やアーティスト,精神科医,宗教家が迫る.世界がグローバル化し,価値観の一元化が進むこの時代に,多様なものを柔軟に受け容れてきた日本語の〈こころ〉が大きな意義を持っているのではないか.京都から世界へ,〈こころ〉の未来と可能性を提示し,その共同的探究へと誘う.

著者プロフィール

川添 信介(カワゾエ シンスケ)

1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。西洋中世哲学史を専攻するとともに、心の哲学一般にも関心を持つ。主な著訳書に『水とワイン——西欧13世紀における哲学の諸概念』(京都大学学術出版会、2005年)、『トマス・アクィナスの心身問題——「対異教徒大全」第2巻より』(知泉書館、2009年)などがある。

高橋 康夫(タカハシ ヤスオ)

1946年生まれ。京都大学大学院工学研究科教授。日本中世都市・建築史を専攻するとともに、自然・風景にも関心を持つ。主な著書に『洛中洛外——環境文化の中世史』(平凡社、1988年)、『京町家・千年のあゆみ都にいきづく住まいの原型』(学芸出版社、2001年)などがある。

吉澤 健吉(ヨシザワ ケンキチ)

1950年、東京都生まれ。横浜市立大学文理学部卒業(近代フランス哲学専攻)。現在、京都新聞総合研究所長、同編集局次長兼報道企画室長。京都の学術、宗教、伝統文化、伝統産業、芸術を統合した京都学の構築を目指している。主な著書・共著に『最澄を歩く』(佼成出版社、1992年)、『現代浄土教の可能性』(四恩社、1998年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

〈こころ〉を知っていますか——本書を読みすすめるために

I 響きあうkokoro(リード文 川添信介)
笑いは〈こころ〉を元気にする(村上和雄)
ユーラシアの中の「こころ」——その意味の折り重なりから(ジャン=ノエル・ロベール)
コラム——若者の〈こころ〉とぼんさん(杉若恵亮)
萎縮しながら膨張する〈こころ〉(速水敏彦)
コラム——客席とひとつになる(鈴江俊郎)
こころを「見る」ということ——心理学のこころみ(吉川左紀子)
プラシーボに現れる〈こころ〉(帚木蓬生)

II kokoroのユビキタス(リード文 吉澤健吉)
ゴリラ・〈こころ〉・人(山極寿一)
ロボットと〈こころ〉(奥乃 博)
コラム——人形に〈心〉を入れる(伊東久重)
文化遺産そのオーセンティシティ(鈴木博之)
コラム——匂いを、そして香りを感じる(畑 正高)
〈利他的遺伝子〉と〈超知覚音〉の優越性——「こころの未来」への自然科学的接近(大橋 力)

III kokoroはちがいを超えて(リード文 高橋康夫)
文明のかたちと〈こころ〉中国と日本(朱 捷)
ギリシア・(似非)コスモポリタン列伝「世界市民」の可能性を考えるために(内山勝利)
イスラームのこころ宗教復興とイスラーム経済(小杉 泰)
[コラム] いけばなにおけるこころ(池坊由紀)
文化・文明・「近代化」(応地利明)
権力と心この間に横たわる厚い障壁(モジュタバ・サドリア)

京都提言2007
あとがき


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