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江戸時代から現代までものづくり日本経営史

ものづくり日本経営史 江戸時代から現代まで

A5判 502ページ 並製
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-8158-0715-3 C3034
奥付の初版発行年月:2012年11月 / 発売日:2012年11月上旬

内容紹介

ものづくりの現場の奥深くから見えてくる日本経済発展の真の力とは何か。神話を超えて、歴史的な一貫した視点により、苦闘から隆盛への展開過程を制度やガバナンス、国際環境にも注目して解き明かす。今日の停滞局面への示唆にも富む、新たな標準をなす通史決定版。


目次

序 章 日本のものづくりを経営史でいかにときあかすか

第1章 江戸時代の経営

  1. 「経済社会」 を支えた制度
    1 江戸時代の法と制度
    2 導入技術の改良・普及と教育
    3 全国市場の形成と展開
    4 江戸時代の経済発展 —— マクロ的概観

  2. 伝統産業の発展と流通
    1 商品生産の発展 —— 織 物
    2 集中作業場と雇用労働 —— 醸 造
    3 先進地からの技術普及 —— 陶磁器
    4 流通革新のはじまり —— 呉服販売

  3. 商家経営
    1 商家経営の原理
    2 商家の出資 —— 共同出資のはじまりと限界
    3 商家の雇用 —— 奉公人と日傭取
    4 複式決算の萌芽 —— 会計システムと経営管理

第2章 近代企業の形成 —— 幕末開港から第一次世界大戦まで

  1. 西洋からの制度の移植と適応・定着
    1 明治維新による法制度の形成
    2 財政・金融制度の形成
    3 西欧からの技術と教育制度の導入
    4 自由貿易と資本輸出のはじまり
    5 交通・通信の発展と商人の対応
    6 明治期の経済成長

  2. 企業の定着
    1 開港の影響と企業の対応
    2 インフラの整備と保護政策 —— 鉄道・海運
    3 伝統産業の対応 —— 織物・醸造・陶磁器
    4 導入技術の早期定着 —— 綿紡績・製糸
    5 素材産業のギャップ —— 鉄鋼・ガラス
    6 組立産業の苦闘 —— 造船・織機・カメラ・時計
    7 流通の変革 —— デパートと商社

  3. 会社のはじまり
    1 個人企業と会社
    2 ファミリービジネス —— 財閥の形成と成長
    3 企業内部の構成者 —— 大株主役員と短期雇用
    4 会計システムの導入

第3章 近代企業の変容と大量生産の胎動 —— 戦間期

  1. 戦間期における制度の変容
    1 戦間期の法と制度
    2 自主技術開発のはじまりと教育の拡充
    3 産業合理化の進展
    4 海外生産の端緒
    5 デパートの発展とメーカーの流通への関与
    6 戦間期の経済成長

  2. 大量生産の模索
    1 新しいインフラ —— 電力・電鉄
    2 伝統産業の変容 —— 織物・醸造・陶磁器
    3 早期定着産業の成熟化 —— 綿紡績・製糸
    4 素材産業の自立化 —— 鉄鋼・ガラス・レーヨン
    5 組立産業の興隆 —— 造船・紡織機・自動車・時計・カメラ・ラジオ
    6 増大する消費への対応 —— デパート

  3. 会社の成熟と進化
    1 戦間期の企業とグループ化
    2 企業内部の構成者
    3 会計システムの進化

第4章 日本的経営の形成と展開 —— 日中戦争からバブル期まで

  1. 日本的経営を支える制度
    1 制度の再設計 戦時経済と戦後改革
    2 製品開発の自立と中等・高等教育の普及
    3 生産管理の進展
    4 サプライヤー・システムの形成と機能
    5 輸出から現地生産へ
    6 「流通革命」 とメーカーの対応
    7 高度経済成長

  2. 自主設計と大量生産の確立
    1 伝統産業の成熟への対応 —— 醸造・織物・陶磁器
    2 成熟産業の製品多角化 —— 製糸・綿紡績・レーヨン・合成繊維
    3 素材産業の成長 —— 鉄鋼・ガラス
    4 組立産業の本格的発展 —— 造船・オートバイ・自動車・時計・カメラ・テレビ
    5 大衆消費への対応と小売の輪 —— デパート・スーパー

  3. 日本的経営
    1 株主の機関化とメインバンクの形成
    2 企業内部の構成者
    3 会計システムの再編
    4 日本的経営と海外への移転

終 章 バブル期以降の展望

  1. バブル崩壊とビッグバン

  2. グローバル化とモジュール化の進展
    1 グローバル化・デジタル化・モジュール化
    2 デジタル化と競争力喪失 —— テレビ
    3 デジタル化と競争力維持 —— カメラ
    4 疑似オープンアーキテクチャ化の封じ込め —— オートバイ

  3. 日本的経営の変化?
    1 株 主
    2 経営者
    3 従業員 —— 職員・工員
    4 コーポレート・ガバナンスの多様化

  4. 総 括


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