大学出版部協会

 

国際貿易秩序と「6か国のヨーロッパ」初期欧州統合1945-1963

プリミエ・コレクション112
初期欧州統合1945-1963 国際貿易秩序と「6か国のヨーロッパ」

A5判 535ページ
価格:6,820円 (消費税:620円)
ISBN978-4-8140-0332-7 C3322
奥付の初版発行年月:2021年03月 / 発売日:2021年04月上旬
発行:京都大学学術出版会  
発売:京都大学学術出版会
この大学出版部の本一覧
在庫あり

内容紹介

1951年,仏・西独・伊とベネルクス3国の「6か国」による欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)が成立,貿易の自由化が推し進められる。欧州連合(EU)に拡大するまでの紆余曲折を膨大な文書から跡づける。

著者プロフィール

能勢 和宏(ノセ カズヒロ)

帝京大学文学部史学科講師,専門はフランス近現代史・ヨーロッパ統合史
パリ第Ⅳ大学(パリ・ソルボンヌ)近現代史博士課程留学,京都大学大学院文学研究科現代史学専修博士後期課程 研究指導認定退学,京都大学博士(文学)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章
1 ヨーロッパ統合は「必然」だったのか
2 超国家的統合としてのヨーロッパ統合?
3 ヨーロッパ統合史の現在
4 関税同盟が築く「6か国のヨーロッパ」
5 本書で用いる史料

第1章 戦後国際秩序の再建から超国家的統合「プラン」の発表へ(1945-1952)
1 グローバルな国際秩序か? 地域統合か?
2 OEECを中心とするヨーロッパ協力の模索
3 ひとつの計画としてのシューマン・プラン
おわりに――OEECの成功と超国家的統合プランの「失敗」

第2章 対外関係から見るECSC(1950-1956)
1 シューマン・プランからECSCの設立へ
2 1952年11月、GATTにおけるECSCの承認
3 ECSCと西欧非加盟国の関係――英国・スイス・オーストリアの事例を通して
おわりに――対外交渉を通して築かれた加盟国に特恵的なECSC

第3章 国際関係の中でのEECの設立(1956-1958)――6か国、17か国、GATTでの交渉
1 EECの設立――6か国による貿易の自由化が持つ含意
2 EEC対外関係の模索――FTA, GATT, EEA
3 ドゴールの政界復帰とFTA交渉の中断
おわりに――なお残るEECの曖昧性

第4章 「加速」の決定と6か国の関税同盟化(1959-1960)
1 暫定措置の決定――EEC対外政策の出発点
2 GATT第24条6項交渉の受け入れ――「世界アプローチ」と「欧州アプローチ」をめぐる対立
3 1960年5月「加速」の決定とその影響
おわりに――「世界アプローチ」の採用とその影響

第5章 ギリシャ・トルコとの「連合」の成立(1959-1963)
1 ギリシャとトルコからの「連合」の要請
2 ギリシャ・トルコとの事前交渉の展開
3 アテネ協定の締結へ――ギリシャとトルコの差別化の進展
4 トルコとの「連合」の設立――1963年9月アンカラ協定
おわりに――「連合」をめぐるギリシャとトルコの岐路

終 章――EU中心史観を超えて
あとがき
引用文献
英文要約
索 引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。