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 自伝文学の主題と構造フランスの自伝〈新装版〉

叢書・ウニベルシタス474
フランスの自伝〈新装版〉 自伝文学の主題と構造

四六判 342ページ 上製
定価:3,600円+税
ISBN978-4-588-14057-0 C1398
奥付の初版発行年月:2020年05月 / 発売日:2020年05月下旬

内容紹介

己れの生涯を綴って数々の傑作を生んだ〈自伝〉という特異かつ曖昧な文学ジャンルを、その定義、歴史と諸問題等の批評を通して明確に位置づける。ルソー、ジッド、スタンダール、サルトルはじめヨーロッパ古今の作品を射程におさめ、〈自伝〉を根源的に考察。『自伝契約』で知られる著者の古典的な出発点。

著者プロフィール

P.ルジュンヌ(ルジュンヌ フィリップ)

(Philippe Lejeune)
1938年生まれ。元パリ第13大学教授。フランスにおける自伝および日記研究の第一人者。フランスで1992年に創設された「自伝協会」の中心メンバーの一人で、旺盛な活動を続けている。著書に『自伝契約』(1975)、『私とは他者である』(1980)、『記憶と斜行──自伝作家ジョルジュ・ペレック』(1991)、『娘たちの自我──若い女の日記に関する研究』(1993)、『日記、歴史とアンソロジー』(2006)、『自己の起源』(2013)、『日記の起源、フランス1750–1815』(2016)などがある。

小倉 孝誠(オグラ コウセイ)

1956年生まれ。パリ・ソルボンヌ大学文学博士。東京大学大学院博士課程中退。慶應義塾大学文学部教授。専門は、近代フランスの文学と文化史。2018年、福澤賞受賞。著書に『パリとセーヌ川』(中公新書、2008)、『犯罪者の自伝を読む』(平凡社、2010)、『愛の情景』(中央公論新社、2011)、『革命と反動の図像学』(白水社、2014)、『写真家ナダール』(中央公論新社、2016)、『ゾラと近代フランス』(白水社、2017)、『逸脱の文化史』(慶應義塾大学出版会、2019)など、翻訳にアラン・コルバンほか監修『身体の歴史』全3巻(監訳、藤原書店、2010、日本翻訳出版文化賞)、フローベール『紋切型辞典』(岩波文庫、2000)、ユルスナール『北の古文書』(白水社、2011)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序文

第一章 自伝の定義
 定義の意味と限界
 定義
 回想録との違い
 小説との違い
  自伝契約は必要条件である
  自伝契約は十分条件ではない
 詩との違い
 他の形式の内面性の文学との違い
 出版と読書
  出版
  読書

第二章 自伝の歴史
 方法の問題
  自伝の歴史はいつから始まるか
  どのように自伝の歴史を書くか
 指標
  前史──ヨーロッパの伝統
  前史──フランスにおける物語の系譜
  歴史──自伝の誕生
  歴史──さまざまな物語の系譜

第三章 自伝の諸問題
 自伝契約
 自伝のディスクール
 自伝の擁護
 審問に付される自伝
 自伝を前にした精神分析
 精神分析を前にした自伝
 自伝の未来

[アンソロジー]

第一部 自伝契約

 1 ジャン=ジャック・ルソー
 2 レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ
 3 シャトーブリアン
 4 スタンダール
 5 エドガール・キネ
 6 ジョルジュ・サンド
 7 ダニエル・ステルン
 8 エルネスト・ルナン
 9 ロマン・ロラン
 10 ジュリアン・バンダ
 11 アンドレ・ジッド
 12 フランソワ・モーリヤック
 13 ミシェル・レリス
 14 ジャン=ポール・サルトル
 15 シモーヌ・ド・ボーヴォワール
 16 クロード・ロワ
 17 ピエール・エマニュエル
 18 フランソワ・ヌリシエ

第二部 批評テクスト

 1 G.ギュスドルフ──自伝の条件と限界
 2 ポール・ヴァレリー──率直さという喜劇
 3 アルベール・カミュ──告白の戦略
 4 ジャン=ポール・サルトル──生きるか物語るか
 5 ジクムント・フロイト──子供時代の思い出と神話
 6 J.ラプランシュ/J.-B.ポンタリス──精神分析の定義
 7 J.ラプランシュ/J.-B.ポンタリス──自己分析の定義
 8 ディディエ・アンジウ──自己分析の悪用について
 9 ベルナール・パンゴー──創作活動と治療

日本語版へのあとがき
訳者あとがき
フィリップ・ルジュンヌ著作目録
フランスの自伝の歴史に役立つための作品目録
参考文献
原注
人名索引


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