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北海道大学出版会

▼小林真之著『アメリカ銀行恐慌と預金者保護』(A5判・5880円)銀行恐慌および銀行再編過程を政府の公的政策(預金者保護政策)と関連させて検討。現代の金融問題にも適用可能な政策的含意を導き出す。
▼呉人惠著『コリャーク言語民族誌』(A5判・7980円)話者数4000人たらずで絶滅の危機に瀕する言語の、名づけの背後にある民俗分類構造の特色を解明した、言語人類学的成果集。
▼前田弘毅編著『多様性と可能性のコーカサス』(A5判・2940円)コーカサスの歴史や文化を描き、民族・宗教と国家という普遍的な課題を浮き彫りにする。[スラブ・ユーラシア叢書5]
▼宮本謙介著『アジア日系企業と労働格差』(A5判・2940円)日系企業を対象とした現地調査に基づき、そのアジア進出により形成される労働市場の特殊性を解明。多層化するアジア労働市場の格差構造に迫る。
▼吉田文和・池田元美編著『持続可能な低炭素社会』(A5判・3150円)地球温暖化を中心とする地球環境劣化の要因、その対策と緩和を自然科学と社会科学の両面から考える入門書。


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弘前大学出版会

▼『臨床内分泌・代謝学』須田俊宏編(B5判・351頁・定価5250円)本書は、病態生理を考える臨床医を育てることに焦点を当て、専門医が総力を挙げて執筆した。基本的には医学部の講義の内容を網羅したもので、講義で用いられたスライドも多く含まれており、わかりやすく説明し、臨床現場で役立つよう工夫されている。内分泌疾患、糖尿病、高脂血症などの疾患郡に対し、病態生理から解きほぐして、疾患の臨床所見、症状を説明し、候補疾患群を挙げて検査を組み、各疾患群を鑑別しながら最終診断に至り、各治療法の選択、予後について概説している。
▼『Dr.中路の健康医学講座』中路重之著(A5判・103頁・定価378円)著者は、健康であるためには二つのことが必要であると考えている。ひとつは「正しい健康知識」、もうひとつは「健康に対する考え方」である。病気予防の情報では何が正しく、また何をなすべきか、本書では現代人が突きつけられているこの大問題を取り上げ、できる限りの分かりやすい解説が試みられている。


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東北大学出版会

▼「ものがたり 東北大学の至宝編集委員会」編『ものがたり 東北大学の至宝』
(A5判変型、150頁、1575円)
 一世紀以上にわたる東北大学の歴史は、文系・理系を問わず、幾多の学術研究の発展を支えた貴重な資料を学内に集めてきた。国宝や重要文化財をも含むそれらは、知の創造を重ねてきた東北大学の「至宝」と呼ぶに相応しい。研究への熱意、教育への信念がかたちとなって残る多くの宝とその物語から、東北大学が試みてきた「知の創造」のあとが浮かび上がる。
▼青井秀夫、陶久利彦編『ドイツ法理論との対話』
(A5判、488頁、5250円)
 現代法思想はどこからきてどこへいくのか。ドイツ近世以来の法と法律家のあり方を歴史的に回顧し、自由法学・ラートブルフ・ケルゼン・法律学的解釈学・カウフマン・ルーマンなど、前世紀以降の代表的潮流を批判的に総括する。人間の尊厳・人権・寛容・リスク社会など、法哲学の最重要テーマについて、世界の学界をリードするドイツ法理論との真摯な対話を繰り広げ、今後の針路を照らす。


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流通経済大学出版会

▼『貨幣と市場の経済思想史―イギリス近代経済思想の研究―』小池田冨男著(A5判・392頁・定価4200円)「ヨーロッパ世界経済」として成立した近代資本主義は、グローバルな貨幣・金融システムとしての古典的な金・銀の鋳貨本位制によって支えられていた。本書は17,18世紀の重商主義の経済思想から、スミス、リカード、フラーントンそしてJ・S・ミルに到る貨幣と信用の理論について、各時代の貨幣・信用システムの変遷とその改革をめぐる〈経済論争〉を手懸かりにし、現代の視点から、資本主義世界経済にとっての古典的金(銀)本位制の歴史的意義を解明。経済分析の対象を、単なる資源配分の価格メカニズムではなく、不断に拡大・収縮を繰り返す歴史的蓄積機構としての「ヨーロッパ世界経済」におき、景気変動過程の各局面における貨幣信用システムの役割とその理論について学説史的に分析し、預金創造等による、実体経済を上回る債権―責務関係の形成とそれを支える信用の崩壊により、「金融危機」が資本主義市場経済に不可避であることを明らかにした。


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聖学院大学出版会

▼倉松功『自由に生きる愛を生きる』(四六並製、2320円)
 わたしたちは何にも束縛されず自由に生きることができる。しかしその自由を他者のために用いる愛に生きることが課せられている。自由と愛に生きる二つのベクトルが重なったところに本当の生き方がある。
 本書は著者が東北学院大学の学長としてまた院長として、長年若い人々に語りかけてきた小説教をまとめたものである。
▼金子晴勇・平山正実編著『愛に生きた証人たち――聖書に学ぶ』(四六上製、2520円)
 旧約・新約聖書が一貫して語る「愛に生きた人々」の姿を聖書学者、精神科医、牧師、哲学者たちが明らかにする。危機に直面し、苦難に遭いながらもその意味を問い続けた人々、またイエスを裏切った人々。それらの人物が登場する聖書のテキストの意味をその現代のコンテキストの中で語りながら「愛に生きる」新しい視点を提示する。著者は並木浩一、小河陽、土戸清、吉岡光人、高橋克樹、佐竹十喜雄、ほか。


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聖徳大学出版会

▼村井靖児著『音楽療法を語る―精神医学から見た音楽と心の関係―』(四六判・280頁・2100円)音楽療法の第一人者である著者の、長年にわたる研究をベースにし、専門的でありながら一般の読者にもわかりやすい内容となっている。音楽療法は心身の病理に対してどのような効果をもたらすのか、音楽はなぜ心を癒すのか、心と音楽との関係を解き明かす。
▼森彪著『医における癒し―人間関係の形成のなかから―』(四六判・280頁・2100円)本書では小児科医の医療現場での経験をもとに、病気と闘った人たちの実例が紹介され、著者との交流が描かれている。純粋な医学書ではなく、高度に発達した現代医学において人間的交流の必要性を強く訴えかけている。
▼高橋大海監修・Jソロイスツ歌唱『親子で楽しむ唱歌集』(音楽CD・3400円)文部唱歌をはじめ、「春が来た」、「小さい秋みつけた」など文化庁「親子で歌いつごう日本の歌百選」にも選定された23曲を含む全42曲が収録されている。


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麗澤大学出版会

▼三上節子著『悲哀に根ざした愛の教育観――新渡戸稲造とハリエット・B・ストウの比較研究』(5670円)新渡戸とストウの生涯をたどり、彼らに通底するものを明らかにし、二人の教育者としての軌跡から、何を学ぶべきかを問う労作。
▼チャールズ・S・コケル著/大藏雄之助訳『不都合な生命――地球2億2500万年銀河の旅』(2310円)地球は2億2500万年ごとに、すべての生命を搭載したまま、銀河系を一回転する。壮大なスケールで、宇宙・人類・微生物の生存と死滅を描く「科学読物」の傑作。
▼パキラハウス、佐藤雄一著『すっぴんの日本語――ことのは帖』(1360円)日本語は日本文化の根幹にあたり、そして日本語は日本人の背骨である。「日本人語」なる概念のもと、日本人の生き方の本質――姿・形・情緒・美意識を探る。


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慶應義塾大学出版会

▼『検証 ビジネススクール』(2100円)ビジネススクール・MBAとは何か。日本で最も伝統のある慶應義塾大学ビジネス・スクール自身がアンケートを実施して、MBAの社会的評価を問うと同時に、日本のビジネススクール・大学院64校のデータも掲載。MBA取得を考えている人たちに必読の書。
▼池田真朗著『新標準講義民法債権総論』(2625円)。民法教育の第一人者による債権総論の新たなスタンダードテキスト。法科大学院進学希望者はもちろん、一般の独習にも適した汎用性の高い書籍。学習ガイダンス、民法学習のノウハウ・キーポイントなどを各所に盛り込み、「紛争解決の手段としての法」「使いこなせる民法」を習得できるように工夫。
▼E・シュタインドルフ著・識名章喜訳『シュターツカペレ・ドレスデン―奏でられる楽団史―』(3990円)ドイツ・ザクセンが誇る宮廷オーケストラ、シュターツカペレ・ドレスデン、その指揮者補佐だった著者が豊富な資料と実際の演奏活動をもとにまとめあげた四六〇年の楽団史。いぶし銀の音色の源泉をたどる!


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ケンブリッジ大学出版局

ラッドフォードの新刊
▼Analysing English Sentences
(Hardback 9780521516976, USD130.00/Paperback 9780521731911, USD48.00)
チョムスキーの最小主義プログラムの主要概念に基づいた構文論における最新の簡潔で明瞭な入門書。主要な概念や、それらが英語の統語論の様々な面を説明するのにどう使われるかを解説。
▼An Introduction to English Sentence Structure
(Hardback 9780521516938, USD99.00/Paperback 9780521731904, USD39.99)
Analysing English Sentences の要約版。
▼Linguistics, 2nd Edition
(Hardback 9780521849487, USD130.00/Paperback 9780521614788, USD48.00)
言語学の入門テキストとして世界的なベストセラーの10年ぶりの改訂版。第2版では、語用論、会話分析、最適性理論を含む、新しいセクションを追加。


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産業能率大学出版部

▼佐原秋生著『美食学入門―食を楽しむ知識と知恵―』(2100円)
 本書は、食文化とワインの楽しみ方、レストランでのマナー、各国の料理について、著者の実体験やコラムなどを交えて「美味しく食べることを学ぶ」意味での美食学についてわかりやすく解説。
▼産業能率大学出版部編著『平成21年版 徹底解説・一次試験インテリコーディネーター資格試験問題』(2730円)
過去問題・解説、傾向と対策、予想問題を掲載。受験生必携書。
▼産業能率大学出版部編著『平成21年版 徹底解説・二次試験インテリコーディネーター資格試験問題』(3675円)
平成21年版より版型を原寸にし、試験問題も本試験を再現。
▼児島敬子著『プレゼンテーションに必要なインテリア製図』(2625円)
 本書は、経験の浅いインテリアコーディネーターの「経験を補う具体的な資料」として、また、これからインテリアコーディネーターを志す受験生の教材として最適。


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専修大学出版局

▼専修大学人文科学研究所編『人は何を旅してきたか』(新書判・232頁・735円)古今東西の「人文主義者の多くが旅の中で思索と知識とを深めていった」ことをテーマに、歴史、地理、経済学などの視点でとりあげたもの。「インド人の跡を追う旅」「近代日本の旅と旅行産業」「日露戦争で死亡したロシア軍人の墓と記念碑を訪ねる旅」など。
▼専修大学社会科学研究所編『中国社会の現状 II』(A5判・228頁・3675円)現代の世界および日本を考えるにあたって中国社会の科学的研究による理解が不可欠という認識から、中国現地での実態調査も含めて進めた研究。中国の就職事情、上海の若者事情、中国の省際間資本移動性、日本企業の動向、農業・農村事情など。
▼専修大学出版企画委員会編『改訂版 知のツールボックス』(四六判・280頁・735円)大学生が自ら問題の解法を身につけ、問いを立て、議論して自己の考えを表現する方法を解説したハンドブック。ステップ1からステップ3まで難度をあげながら行うワークブック付き。


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大正大学出版会

▼一島正真著『仏教のエッセンス―「スートラサムッチャヤ」を読む―』(四六判 1995円 TU選書)。大乗仏教の開祖ともいわれる龍樹の著作『経集=スートラサムッチャヤ』(チベット訳)には、「仏がこの世に出ることは得難い」、「人身は得難い」など十一の得がたき談説が述べられている。本書の注釈者ラトナーカラシャーンティはこれらの得難き談説を解読して、4つの瞑想法にまとめ修習することを説かれた。人としてこの世に生を受けるということは得がたいことである。いま心を転換して生きる意味と喜びを見出さなければいつできるのか。仏教のエッセンスを提示する。
▼倉島節尚著『日本語辞書学への序章』
(A5判 420頁 4935円)
[近刊]
▼小嶋知善編『久保田正文著作選』(A5判)短歌雑誌『八雲』の編集にかかわりその後、文芸芸評論家として活躍し、菊池寛賞を受賞した久保田の作品(初期の小説・文芸評論、随筆など)を掲載する。また、著作目録・年譜、編者による解説を付す。


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玉川大学出版部

▼阿久澤栄著『特別支援教育は「特別」なの?』(A5判・2415円)指導の難しい子どもの行動を理解するために、「高機能自閉症児」「アスペルガー障害児」「学習障害児(LD)」「注意欠陥多動性障害児(ADHD)」などの発達障害児の特性をやさしく解説。学校での行動特性を提示し、その支援方法を示す。
▼上田学著『日本と英国の私立学校』(A5判・3675円)日本では私立学校がますます人気だが、各学校が独自の教育を提供する私学は、競争時代に勝ち残っていかなければならない。本書では、英国の私学の組織と運営のあり方を検討。そして、その実情を参考にしながら、日本の私学経営の将来像を展望する。
▼松本茂・鈴木健・青沼智著『英語ディベート 理論と実践』(A5判・4725円)批判的思考力や論理的思考力が重視され、学校教育の場でも積極的に取り入れられている英語ディベート。実例から、どんな理論を活用したうえで戦術や議論を準備し、論証すべきかを具体的に解説。ディベート教育をリードしてきた著者陣による一冊。


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中央大学出版部

▼黒須純一郎著『日常生活の漱石』(2310円)明治・大正期の臣民社会に一市民夏目金之助として生きようとした「余裕派」漱石の日常性価値を斜め視点から垣間見る。
▼奥田安弘著『国際私法と隣接法分野の研究』(7980円)国際取引から戦後補償までの多彩な研究成果の集大成。
▼中央大学人文科学研究所編『「語り」の諸相―演劇・小説・文化とナラティブ―』(2940円)演劇、小説、祭儀、教育の専門家による「語り」の先駆的な研究成果。
▼一井昭・渡辺俊彦編『現代資本主義と国民国家の変容』(3885円)IMFなどの国際経済機構や地域経済圏の活動強化に伴う国民国家の変容を捉える。
▼斎藤道彦編『日中関係史の諸問題』(3255円)清末から戦後に至る日中関係史の知られざる諸側面を実証的に分析し、日中関係史の欠落を補う。
▼中央大学人文科学研究所編『档案の世界』(3045円)中国はじめ各地で近年新出した石刻・官文書・写本など貴重史料を綿密に読み解く。


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東京大学出版会

▼東大社研・玄田有史・宇野重規・中村尚史編『希望学』刊行開始(全4巻、1巻3675円、2〜4巻3990円)
 希望とは何か。希望は単に個人の心理の問題に尽きるものではなく、社会的な次元を有し、それゆえ社会科学の対象になりうる。「希望学」は、社会科学の新たな挑戦として、東京大学社会科学研究所(東大社研)において4年間にわたって実施された全所的プロジェクトである。研究では釜石における大規模な地域調査も行われ、現代日本における希望の行方に大きな知見を得た。全巻を通じて、失われた10年から世界同時不況に至るこの時代に、社会科学の問題として希望を論じることの意義と可能性を追究する。推薦文は作家の村上龍氏。
(1)『希望を語る―社会科学の新たな地平へ』(東大社研・玄田・宇野編)
(2)『希望の再生―釜石の歴史と産業が語るもの』(東大社研・玄田・中村編)
(3)『希望をつなぐ―釜石からみた地域社会の未来』(東大社研・玄田・中村編)
(4)『希望のはじまり―流動化する世界で』(東大社研・玄田・宇野編)


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東京電機大学出版局

▼NTTサイバーソリューション研究所監修『IPTVサービスの開発を例としてユーザが感じる品質基準QoE』(A5判/2310円)総合的な品質の指標としてQoE(Quality of Experience)がさまざまな分野で重要視されている。IPTV(インターネットテレビ)を例にとれば、画像の品質・安定性から操作画面の見やすさ,リモコンの使いやすさなどがQoEとして評価されている。工学の分野においてもその評価概念は、重要な研究課題といえるだろう。
▼田中博・風間宏志共著『よくわかるワイヤレス通信』(A5判/2415円)本書はワイヤレス通信システムを構成する基本技術、要素技術を説明し、OFDM、MIMOなど最新の技術の基本的な考え方を網羅した。さらにこれら基盤技術上でサービスされるワイヤレス通信システムについても説明している。ワイヤレス通信システムを構成する基本技術や現在のサービスのシステムの基本的な仕組みを理解し、さらにより高度な専門領域への学習へと発展していくためのきっかけとなる一冊である。


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東京農業大学出版会

▼『都市美協会運動と橡内吉胤』 酒井憲一著
 日比谷交差点に接した、有樂ビルで産声を上げた都市美研究會と都市美協會。大正末期、彗星のごとくわが国でも都市美の実現を目指す運動=都市美運動が…。立役者は、『都市計畫』を書いた都市美運動家ジャーナリスト橡内吉胤である。2008年は誕生120年。橡内研究の第一人者の研究成果を世に問う。
 平成20年12月/A5判/260頁/税込価格3675円
▼『途上国における農業普及とその評価』鈴木 俊著
 途上国における農村の人々の生活水準向上と福祉の増大のためには、農業技術移転や農業技術普及の効率的なシステムづくりこそ重要課題であるという半面、普及システムを正確かつ客観的に評価する手段の開発が必要であるとの考えから、試行錯誤をくりかえした結果、この評価法を作成した。
 平成20年11月/四六判/168頁/税込価格1680円


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東京農工大学出版会

▼『蝶の道―Butterflies―』(A4変形版・136頁・3780円(税込み))
 昆虫写真家・海野和男による蝶の写真集。本書は、世界と日本各地で、風景とともに撮影した蝶の生態写真約120点をまとめたものである。
 海野和男には、10才の頃に長野県で水を飲みに路上におりていた蝶たちが一斉に飛び上がる光景を見た体験がある。その写真家は、2006年にペルーのアマゾンで、無数の蝶が飛び交う路上を歩いていた。この時、少年時代の蝶との出会いが、鮮明によみがえり、そこから本書は生まれた。写真解説は、16頁をさいて掲載。「蝶を撮り続ける」という章には、30年ほど前から同じコンセプトで撮影してきた写真を12点ほど解説とともに掲載している。蝶の本格的な写真集としては、15年ぶりとなる渾身の書である。


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法政大学出版局

▼H・ダミッシュ/松岡新一郎訳『雲の理論』(4515円)中世から19世紀末にいたるまでの西欧絵画のなかに描かれた「雲」という一連の記号表現の機能を、絵画史の観点より明らかにする。
▼A・クリストファーセン、C・シュルゼ編著/深井智朗他訳『アーレントとティリッヒ』(2310円)両者の往復書簡を通して、1940年代のエミール・ルートヴィッヒ論争の本質に迫る。
▼P・ソンディ/ヘルダーリン研究会訳『ヘルダーリン研究』(2940円)テクストの読解とは何かを限界まで考え抜いた古典。文学研究の可能性を原理的次元で考えようとする方々にも勧めたい。
▼S・ウェーバー/前田悠希訳『フロイトの伝説』(4410円)デリダの親友の批評家である著者が、精神分析それ自体の来歴と葛藤の源泉を驚くべき精緻さで読み解く、脱構築批評の代表作。
▼野沢協・植田祐次監修『啓蒙のユートピア』第二巻(23100円)マリヴォー、フォントネル、メルシエほか、18世紀の想像力が生んだ社会改革の先駆的構想を収録した論文集、全三巻が完結。


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武蔵野大学出版会

▼田中教照編著『仏教最前線の課題』(A5判232頁・2625円)仏教は現代の諸問題を解決できるのか? 9人の仏教学者の共同研究「仏教・人間・科学の総合的研究」の第一段階の成果。
▼永田尚三著『消防の広域再編の研究―広域行政と消防行政―』(A5判214頁・2625円)「平成の市町村大合併」に連動した消防本部の収斂が一段落した今、国主導による都道府県単位の消防広域化が推進されている。広域化に伴う問題と市民の安全の行方を事例と統計から分析する。


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武蔵野美術大学出版局

▼小松誠監修『陶磁 発想と手法』A4判、128頁、定価3360円
 武蔵野美術大学陶磁工房ならではの個性溢れる作品と制作実技を紹介。陶磁制作の発想について、素材・技法・機能・企業・公共のテーマごとに具体的に取り上げ、また、原料から成形技法・装飾技法・釉薬・焼成まで、制作の過程をわかりやすく総合的に論じる。数多ある陶磁本とはひと味違う、陶磁制作の基本と全体を知り、楽しさに出会う一冊。
▼十時啓悦監修『木工 樹をデザインする』A4判、108頁、定価3150円
 木工を学ぼうとする人はもちろん、木工に興味のある人にぜひお薦めしたい入門書。身近な木工家具である椅子の実測を通して家具と人体の関係性を考え、アイデアのまとめ方、制作準備としての図面の重要性、モデル制作のアプローチを提案する。
 また、椅子・収納家具・盛鉢の実制作過程を紹介。玩具、装身具などアイデアに満ちた木工品を手がかりに、木工の楽しさを学び、重要な自然資源である樹とともにある暮らしを考える。


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明星大学出版部

教員養成課程新テキストから。
▼教育行政と学校経営―改正教育基本法下の公教育制度の理念と構造
樋口修資編著  472頁 2835円
▼生涯学習概論
神山・高島編  326頁 2625円
▼現代教育改革に立つ教育の原理
明星大学教育原理研究会編  408頁 2520円
▼現代教育課程入門―知識基盤社会を生きるための学校教育を目指して
鯨井俊彦・青木秀雄・林幹夫著  330頁 1680円
▼第2版教師論―教職とその背景
森下恭光編  238頁 1680円
▼第3版道徳教育の研究
森下恭光・佐々井利夫著  218頁  1890円
▼第2版特別活動の展開
鯨井俊彦編  180頁 1575円
▼第2版子どもの発達と環境―児童心理学序説
塚田紘一  298頁 2415円
▼初等算数科教育法
小野英夫著 312頁 1470円


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東海大学出版会

水族館で学ぼうとする人必見の3冊
▼『研究する水族館』―水槽展示だけではない知的な世界―猿渡敏郎・西源二郎編著(A5変型判・3360円)水族館を基点とした研究活動を垣間見る。(最新刊)
▼『水族館の仕事』西源二郎・猿渡敏郎編著(A5変型判・3360円)水族館における採集、飼育、水槽展示、保護、教育・普及などの仕事と機能を紹介する。水族館のバックヤードツアー。
▼『水族館学』(東海大学自然科学叢書(1))鈴木克美・西 源二郎著(A5判・6615円)水族館の定義、歴史、運営、施設と設備、機能、教育・研究・社会活動、資料、活用、世界の水族館まで、水族館に関するすべてをまとめる。


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名古屋大学出版会

▼ミツヨ・ワダ・マルシアーノ著『ニッポン・モダン―日本映画一九二〇・三〇年代―』(4830円)日本の「近代性」に映画はどのように関わったのか。
▼宮地英敏著『近代日本の陶磁器業―産業発展と生産組織の複層性―』(6930円)近代化へと至る多様な発展経路の存在を示した産業史研究の新たな叙述。
▼安元 稔著『製鉄工業都市の誕生―ヴィクトリア朝における都市社会の勃興と地域工業化―』(6300円)産業都市の繁栄と衰退を分かつものは何か。
▼牧野雅彦著『国家学の再建―イェリネクとウェーバー―』(6930円)政治指導における責任とは。ドイツ国家学の達成から二人の知的営為の核心に迫る。
▼社本幹博監修 越川卓/横井豊治編『新版細胞診断学入門―臨床検査技師・細胞検査士をめざす人のために―』(6300円)これからの細胞診に欠かせない知識を網羅した好評テキストの新版。
▼富岡秀雄著『最新のカルベン化学』(6930円)近年新たな展開を見せるユニークな化学種について、研究手法、構造、反応から、今後の発展まで解説。


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三重大学出版会

▼地球時間の生成―経度委員会とのもくろみ1714年〜1828年―石橋 悠人著 A5 254頁 1900円
 はじめに
 第1章 再発見された経度 第1節 経緯度の概念 第2節 地図と空間の再検討 第3節 研究史と本書の課題
 第2章 経度の追求 第1節 経度法の制定 第2節 クロノメーターと月距法の完成 第3節 経度測定法の「普遍性」 第4節 クックとトゥピア―二つの地図をめぐって
 第3章 科学組織としての経度委員会 第1節 経度委員会と国家 第2節 グリニッジ天文台と王立協会 第3節 時計メーカ
 第4章 経度と帝国 第1節 海軍との連携 第2節 国科学としての経度測定法 第3節 東インド会社とクロノメーター 第4節 旅する天文学者たち
 第5章 再編と解散:経度委員会最後の10年 第1節 再編と極地探検 第2節 ケープ天文台設立 第3節 経度委員会の解散・結論 文献一覧
▼『語彙 表現(上級レベル☆エッセンスI、II)』藤田昌志著 変型B5版各八九頁(I)。84頁(II)。各1100円)。


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京都大学学術出版会

▼『ニューロンの生理学』D.Tritsch 他編/御子柴克彦監訳(B5判・8820円)電気現象のオーソドックスな解説を含め、基礎過程となるミクロな立場からニューロネットワークまで、神経生理全体を解説した本書は、広範で深い理解と洞察を持った「脳科学の世紀」を担う、底力のある神経生理学者の養成を志して編まれたものである。
▼フェティシズム研究 第一巻『フェティシズム論の系譜と展望』田中雅一編(A5判・4410円)モノが誘い、愛を語りはじめる―。人が主・モノが従という関係を攪乱する可能性を秘めたこの概念を問うシリーズ(全三巻)。第一巻は理論編。宗教、精神分析・性、モノ研究、そしてこれらの理論がひらく展望。
▼『昆虫科学が拓く未来』藤崎憲治・西田律夫・佐久間正幸編(菊判・5040円)4億年の間、度々の大変動にも生き残り繁栄する昆虫たち。その単純で強靱な構造や効率的な情報処理、厳しくも調和的な種間関係から学び、京大昆虫学の総力を挙げて、環境・食糧問題を解決する斬新な科学技術を拓く。


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大阪経済法科大学出版部

▼不動産問題と法―不動産問題からの法学への接近― 田中嗣久著(1575円)
 わが国において、不動産ほど価値のあるものは滅多に存在しない。また、私たちは一時たりとも、不動産のとのかかわりを否定して生きてゆくことはできない。
 不動産には各種の権利が交錯し、そして衝突し、法学上の対立を惹起する。不動産をめぐる権利関係を考えることは、最も身近な、そして最も価値ある様々な法学上の問題を考えることである。
 本書は、近年多くの裁判例が蓄積されている不動産に係わる諸問題を取り上げ、その検討を通して法学の問題を考える。
 第1章 不動産の法源/第2章 私道の通行権/第3章 囲繞地通行権と建築基準法四三条/第4章 不動産賃貸借における自力救済/第5章 不動産売買における瑕疵/第6章 眺望権/第7章 借地借家法一条「建物の所有を目的とする地上権および土地の賃借権」の意義/第8章 不動産使用貸借の存続期間/第9章 判例に見る分譲マンションにおける迷惑行為/第10章 その他の問題


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大阪大学出版会

▼石澤小枝子・高岡厚子・竹田順子・中川亜沙美著『フランスの子ども絵本史』(A4判フルカラー・432頁・21000円)児童文学科を日本で初めて創設した石澤の30年にわたる研究の集大成に、門下に育った俊秀がともに加わる。民衆本やエピナル版画、ABC絵本というあけぼのの時代から、ラ・フォンテーヌ、ペローらによる貴族の子どもたちの絵本、その後、絵本の出版社・作家・画家の登場、黄金時代のモンヴェル、エレ、アンシ、サンペなど、誰もが一度は読んだことのある絵本がみつかる。重厚で美しく、楽しい研究書。
▼小林茂編『近代日本の地図作製とアジア太平洋地域―「外邦図」へのアプローチ―』(B5判・512頁・7980円)日本が第二次世界大戦終結まで戦争や植民地経営に向けて作製してきた地図は、「外邦図」と呼ばれる。本書はその作製過程や来歴を研究し、学術資料として再生したものである。外邦図の所在、東アジアや南西太平洋の地図の作製過程、空中写真、土地測量の記録、韓国における軍用秘図の意義など、本邦初の外邦図研究。


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関西大学出版部

▼高屋定美著『ユーロと国際金融の経済分析』(A5判・2415円)ユーロおよびユーロ圏の国際経済における位置づけや意義を、国際金融理論および計量経済分析を用いて解明した研究書。
▼二階堂善弘著『明清期における武神と神仙の発展』(A5判・2310円)現在の中華圏で祀られる神々は、明清期に信仰を発展させてきたものが多い。道教などで祀られる神や仙人を取り上げ、その歴史的な発展の経過を明らかにする。
▼松浦 章著『清代内河水運史の研究』(B5判・6825円)古来中国では、内陸の水運を利用した交通運輸業が発展してきたが、具体的実態は未解明であった。清朝中国の大運河や長江などにおける水運を中心に帆船航運の実情を述べている。
▼大倉雄次郎他編著『内部統制の構築』(A5判・3150円)第一線で活躍の学者・弁護士・会計士・実務家による企業の内部統制を論じた好著。法律・監査・会計・ビジネスの観点から多くの事項について解説。


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関西学院大学出版会

新刊
▼石原 俊彦著
『CIPFA―英国勅許公共財務会計協会』(A5上製・296頁・定価3780円)
▼関西学院大学総合政策学部編
K.G.りぶれっとNO.23
『基礎演習ハンドブック―演習であなたは何を学ぶのか?』(A5並製・138頁・定価882円)
▼窪寺 俊之・谷山 洋三・伊藤 高章・平林 孝裕・義平 雅夫・赤刎 正清著『続・スピリチュアルケアを語る―医療・看護・介護・福祉への新しい視点』(A5並製・144頁・定価1365円)
近刊
▼関西学院大学総合政策学部発行
『国際連合の基礎知識』(A5並製・約550頁・予価2520円)
▼宮西 正宣・茨木 俊秀編著
『現代数理入門』(A5並製・約300頁・予価2940円)
▼赤坂 真人著
『社会システム理論生成史』(A5上製・約170頁・予価3990円


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九州大学出版会

▼山口昭三『日本の酒蔵』(B5判・6300円)酒造りの生い立ちと酒造技術の変遷を述べるとともに、全国の酒蔵の構造と建物配置および地域ごとの特徴を、300点を超える豊富な図版(実測図・写真等)で解説する。日本の風土に根ざした酒造りの伝統を今日に伝える貴重な書。
▼本馬貞夫『貿易都市長崎の研究』(A5判・6510円)新史料を駆使し、長崎の基本構造を主軸に、丸山遊女・貿易商足立仁十郎・長崎くんちといった諸様相を論じ、長崎蘭学・在長崎外国人などについて、現代的視点を含めて考察する。
▼木原溥幸『佐賀藩と明治維新』(A5判・6300円)幕末期には殆ど政治的な動きを見せなかった佐賀藩が西南雄藩として明治新政府で重きを成すに至る経過を明らかにするとともに、その明治維新史上の意義づけについて考察した。
▼九大アジア叢書 第12巻 福島綾子『香港の都市再開発と保全―市民によるアイデンティティとホームの再構築―』(新書判・1050円)。第13巻 柳哲雄編著『アジアと向きあう―研究協力見聞録―』(新書判・1050円)。


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