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北海道大学図書刊行会

▼河野昭一監修「植物生活史図鑑シリーズ」『春の植物1』『春の植物2』(A4判・各3150円) 種子から芽生えて花を咲かせ、実を結んで次世代を残すまでの「生活史」を、カラーイラストと写真で紹介。各巻10種収録。
▼由田宏一編「有用植物和・英・学名便覧」(A5判・3990円) 和名や学名をすばやく知るための便利帳。2446種について和名3946と英名3782を収録。
▼村上隆著『北樺太石油コンセッション1925-1944』(A5判・8925円) 両大戦間期における石油利権会社の設立・経営・解消の過程を詳細に分析。ソ連が石油利権を国内経済のなかでどう位置付け、如何に実践したかを解明し、同時に日ソの外交局面で果たした利権の役割を政治・外交・経済の視点から考察。
▼北海道大学編『北大・未知へのAmbition』(B5判・1890円) 北大における「21世紀COEプログラム」10件と「特色ある大学教育支援プログラム」1件の内容・構成メンバーをできるだけ平易に紹介、北大の研究・教育の最先端の現状がビジュアルに理解できる。


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東北大学出版会

▼佐藤光源・櫻井映子編『覚せい剤精神病と麻薬依存』(B5判、194頁、3150円(税込))薬できれいに痩せたいの?薬でミラクル感を感じたい?絶対ダメ。覚せい剤や規制薬による深刻な健康被害や、薬の乱用が蟻地獄にたとえられるわけを知りましょう。本書は、厚生科学研究医薬安全事業「規制薬物の依存メカニズムと慢性精神毒性に関する神経科学的研究」に参加した研究者がそれぞれの分野の最新情報をわかりやすく解説したもので、日本から世界に発信されている新しい情報が紹介されている。
▼木下悦二著『我が航跡―国際経済論探求の旅―』(四六判、246頁、1785円(税込))戦後日本の国際経済学研究をリードしてきた著者の学問的自伝。60年余の研究生活の時々に当面した課題とは何であったか、それらにどう取り組み、理論をまた現状分析を組み立ててきたのかを、自ら体系的に語る。国際価値論(貿易論)、国際通貨論の理論的・体系的展開、日本の貿易、戦後世界経済、中国経済に関する独自の理論化と歴史を見据えた根底的な性格付けを特徴とする。


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流通経済大学出版会

▼宮脇岑生著『現代アメリカの外交と政軍関係―大統領と連邦議会の戦争権限の理論と現実』(A5判・4200円)
アメリカでは歴史的に見て、外交・軍事政策をめぐる大統領と連邦議会の支配力は振子の運動のような動きをしてきたといわれている。その内容は、建国以来論議されてきた戦争権限の問題から対外政策形成、文民統制問題、更には安全保障など広範囲にわたっている。本書は、議会復権の第四期といわれているヴェトナム戦争とウォーターゲイト事件から9・11同時多発テロ事件までの時期を中心に、アメリカの外交・軍事政策の形成における大統領と連邦議会の活動を、戦争権限に焦点を合わせてまとめたものである。
▼生田保夫著『(改訂版)交通学の視点』(A5判・3675円)
この度の改訂は、人類生存の基礎に関わる地球環境問題を念頭に論じたものである。社会活動のグローバル化が進展する時代にあっては交通量、交通距離は増大する一方である。本書は、この環境問題を交通学の視点で論じたものである。


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聖学院大学出版会

▼郡司篤晃編著『医療と福祉における市場の役割と限界――イギリスの経験と日本の課題』(A5判、税込価格5250円)
 グローバル化の進展とともに、世界各国は医療、福祉などの公的サービスの効率化と質の向上、それに伴う、社会の構造改革に迫られている。イギリスにおいては、サッチャー政権において市場原理に基づくきわめてラディカルな構造改革が断行されたが、さまざまな課題に直面し、社会主義でも自由主義でもない第三の道を主張する新労働党に政権が移行した。
 医療や福祉などの領域は、市場原理、競争原理による効率化、サービスの質の向上は、必ずしも手放しでは機能せず、政府の介入が必要となる。
 日本においても医療分野では第三者評価機関の設立などが進められ、福祉分野でも介護保険制度の導入後、第三者評価システムが導入されようとしている。本書は、イギリスと日本の医療・福祉分野の専門家たちが、緊急の課題である市場原理の導入とその限界をどのように評価するかを論じたものである。


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聖徳大学出版会

「心と身体の癒しシリーズ」第2巻として本学の森 彪教授(医学博士)著による「医と癒し」の刊行が10月に予定されています。現代医学の高度な医術の発展で、病気から解放される確率が高くなる一方で、医によって癒されることが少なく不満を持つ人も多くなりました。
現代の医療は、肉体の治療のみでなく心の安定した癒しを伴うものでなくてはならない。
この両面を兼ね備えた要素が必要になってくる。高度な技術と並行して医師と患者の信頼をベースとした心の交流がいかに重要かを再確認すべき時である。こうした考えのもとに「医における癒し」とは何かを探りながら、実際の医療現場で実践してきた経験を基礎として書かれたものである。
未熟児医療、心臓病、遺伝子病、心の病気心身障害、などのそれぞれの病気について解説し実際に病気と闘った人たちの実例が著者特有の暖かい人間的まなざしで捉えられ、記述されていて、それが本書の特徴となっている。


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麗澤大学出版会

▼大山正・丸山康則編『ヒューマンエラーの科学――なぜ起こるか、どう防ぐか、医療・交通・産業事故』(A5判上製・2520円)人間行動にエラーはついてまわる。といって、手を拱いていてはならない。各分野の第一人者がエラーの発生・対応・予防のメカニズムに挑み、最新の研究成果に基づき、安全対策を提起。
▼ドナルド・シュール著・堀出一郎監訳『グローバルに考える――東洋の思想・西洋の思想―統合への道』(四六判・2520円)西洋(米国)一辺倒の経営・マーケティング思想を排し、真のグローバル化とは東西思想を統合することと説く。
▼細川幹夫著『安徳じゃが 浮かびたい――安徳天皇の四国潜幸秘史』(四六判上製・1890円)為近家一子相伝の秘話に基づく、もう一つの『平家物語』。


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慶應義塾大学出版会

▼小熊英二著『市民と武装―アメリカ合衆国における戦争と銃規制』(1785円)日本と日本人を問い続けてきた気鋭の論客が、自由の国であると同時に軍事国家でもあるアメリカの原点をラディカルに検証し、アメリカという新たな〈帝国〉の本質を鮮やかに解き明かす。
▼小川原正道著『大教院の研究―明治初期宗教行政の展開と挫折』(3990円)国家神道体制はいかに築かれたのか。明治初期の宗教行政の中核を担った「大教院」の設立から制度、活動、崩壊までの過程を新発見資料をもとに論じる。
▼J・L・ギャディス著、赤木完爾・齋藤祐介訳『歴史としての冷戦―力と平和の追求』(6300円)キューバ危機までの冷戦史を、イデオロギー闘争の視点で繙いて定評ある政治史読み物の翻訳。
▼T・クラシアス・C・チャンネル著、杉野俊子・中西千春・河野哲也訳『大学で学ぶ議論の技法』(2100円)論理的な思考を育て、論理的な文章を書くための実践テキスト。時事的な社会問題を論じた文章の実例が数多く採り上げられ、読むだけで刺激に富むユニークな実用書。


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産業能率大学出版部

▼波頭亮著『思考・論理・分析』―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践―(2310円)
本書では「思考」とは何か。言い換えるなら「ものを考える」という頭脳作業は何をしていることなのか。論理的であるとはどうゆうことなのか。何を行えば最も効率的に正しい答えを得られるかという「合理的分析プロセス」の具体的作業と有用なテクニックについて解説した。
論理的に思考する力が強化されると、それまで良くわからなかった複雑な情況がすっきりとシンプルに見えるようになったり、なぜ今良くわからないのか、わかるようになるには何が判明すれば良いのかが、自身納得してわかるようになる。
▼佐藤富雄著『人生100年時代の「生き方健康学」』(1470円)
現在オプティマル・ヘルスという健康観が生まれています。心も身体も生き生きとした最高の健康状態をいいます。その状態をいかに維持していくかに焦点が当てられています。
本書は、口ぐせ理論のドクター佐藤が解く、元気で100歳まで生きられる方法。


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専修大学出版局

▼U・P・ヤウヒ著/菊地健三訳『性差についてのカントの見解』(3570円)
 近代的な意味で「女性蔑視の源流」の一つとさえみなされてきたカントだが、生存時には公刊されていなかった「講義ノート」や「メモ類」を読むと、また別のカント像が見えてくる。カント晩年の友人のフェミニズム的視点に基づく著作から推量しても、カントは十分にフェミニスティッシュであったというのが、著者ヤウヒの行き着いた結論である。
▼小川由李・小川壽夫著『母と子と戦争と―集団疎開六十年』(1500円)
 母と子の交信の中から浮び上る「戦争」の現実。本書は、今なお消えることのない集団疎開児の心の軌跡を、家族との往復書簡・日記帳などの資料で鮮やかに蘇らせる。


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大正大学出版会

▼協会に加盟して1年、皆様にご助言をいただきながら、なんとか過すことができた。お陰さまで、今年はいままでに、『グローバル時代の宗教間対話』(星川啓慈・山梨有希子共著)、「梵蔵漢対照『維摩経』『智光明荘厳経』」(大正大学綜合仏教研究所梵語仏典研究会編)、『家族の幻影―アメリカ映画・文芸作品にみる家族論―』の3点を刊行した。
▼『史脈瑞應――「近代説話」からの遍路――』(寺内大吉・永井路子著四六判270頁)を近刊予定。歴史小説家の永井路子氏と僧侶であり作家でもある寺内大吉(成田有恒)氏の論述と対談からなる。司馬遼太郎、黒岩重吾氏をはじめ、永井、寺内両氏等多くの直木賞作家が生まれた「近代説話」、その創刊の経緯、同人達のこと、さらに本学出身の寺内氏、本学で小説執筆のために仏教・戒律を学んだ永井氏が、仏教文学を中心に、小説執筆の動機、2人の生い立ち、仏教と日本人などについて論じ、そして語り合う。年齢を感じさせない2人の熱意が伝わる1冊。


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玉川大学出版部

▼『商業化する大学』(D・ボック/宮田由紀夫訳・4410円)産学連携やスポーツを重視し、名声と利益を追い求めるアメリカの大学。営利目的の商業活動は大学の信望を損なってはいないのか。元ハーバード大学学長が警鐘を鳴らす。
▼『日本の高等教育政策―決定のメカニズム』(T・J・ペンペル/橋本鉱市訳・4725円)戦後の様々な状況下で政治的に重要な高等教育政策はいかに策定され、いかなる結果をもたらしたのか。日本の高等教育の政策決定過程分析の嚆矢。
▼『海洋アジアと日本の将来―続・文明論の現在』(入江隆則著・2625円)「海洋アジア」と「大陸アジア」の相克がダイナミックに展開する中で、日本の果たすべき役割とは何か。21世紀日本の政略を語る、文明論の現在第2弾。


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中央大学出版部

▼山下泰子・植野妙実子編著『フェミニズム国際法学の構築』(5775円)ジェンダー視点を縦軸に、女性差別撤廃条約選択議定書を横軸に、フェミニズム国際法学の構築を試み、女性政策の課題と展望を提示する。
▼眞田芳憲著『イラク戦争 イスラーム法とムスリム』(1995円)イスラーム法学者がイラク戦争をイスラームの立場に立ってムスリムの心情にまで立ち入り、イスラーム法を視野に入れて論及する。
▼小堀憲助著『「知的(発達)障害者」福祉思想とその潮流』(3045円)知的障害者福祉の実践の現場の視座から、世界の福祉思想の潮流を見据えて、21世紀における知的障害福祉のあり方を問う。
▼相馬久康著『架橋の試み 一九六二―二〇〇三年』(2625円)中央大学法学部で41年間教えた著者による、日本ならびにドイツ近・現代文学にかかわる論考、研究ノート、エッセイ、書評、恩師の追悼文等から成る論集。
▼山口四郎著『口誦 ゲーテ詩集』(2940円)ドイツの訳詩・韻律論に造詣の深い作者によるゲーテ詩集の決定版。


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東京大学出版会

▼西村幸夫著『都市保全計画―歴史・文化・自然を活かしたまちづくり』(15750円)
 本書は、日本で初めてまとめられた、まちづくりのハンドブックである。
 ここでいう都市とは、いわゆる「都会」のみならず、人の手になる環境全般をさす。それは人間がどのようにでも改変・開発できる白地図なのではなく、それぞれの土地に固有の歴史・文化・自然の文脈を有している。いま都市計画・都市工学においてもっとも求められているのは、こうした地域の固有性を保全しつつ発展していくためのさまざまな知恵にほかならない。
 本書は、まちづくりに関する思想・歴史・制度・方法について、国内の先進的な事例はもとより、欧米・アジア各国の事例をも豊富に紹介しながら、多数の写真・図とともに総説されている。またユネスコの世界遺産など国際的な取り組みについても概説し、さらに詳細な年表と関連法律の条文も付す。網羅的な事典であると同時に、体系的に学べる教科書でもある。


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東京電機大学出版局

 インターネットが爆発的に普及したこの10年を顧みるとき、本来果たすべきであった役割や、意図した内実から離れてしまったWebサイトに対する反省や批判もある。
▼パトリック・リンチ他著『Webサイトスタイルガイド―サイト構築のための基礎と原則』(3255円)真に有益なサイトの構築を、原則から考え直すためのデザインガイドライン。良質なサイトのコンセプトやデザインを具体的に挙げ、基本設計から文字組、グラフィック、またアクセシビリティまでを考える。
▼ロバート・ヤコブソン編『情報デザイン原論―「ものごと」を形にするテンプレート』(3990円)テクノロジーやメディアの急速な発展により、質的な変化を求められ始めた「情報」。ヒトにとっての使いやすさと意味を考え、「情報デザイン」の流れを拓いた1冊。ともに篠原稔和監訳。


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東京農業大学出版会

〈カラー写真集100シリーズ〉
▼小笠原100の素顔 Iボニン もうひとつのガイドブック 小笠原100の素顔編集委員会編
 小笠原の歴史や生活などについて写真とエッセイで解説。ボニンとは、Bonin:無人島の意味でかつての小笠原の呼称。
 平成16年4月/B6判/160頁/税込価格1890円
▼小笠原100の素顔 II ドンガラ もうひとつのガイドブック 小笠原100の素顔編集委員会編
 小笠原の自然や農業などについて写真とエッセイで解説。ドンガラ、DongaraとはDon't Forgetの意味。自然の楽しみ方は100人100色。しかし、自然といかに向き合うか。本書で考えてほしい。
 平成16年3月/B6判/184頁/税込価格1890円
▼新・めん羊の繁殖技術 福井 豊著
 めん羊の繁殖技術の基礎テキスト
 平成16年4月/A5判/129頁/税込価格1575円


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法政大学出版局

▼『宗教改革史論』(『ピエール・ベール著作集』補巻・野沢協全訳解説・A5判・5万7750円)ベールの出発点をなす初期の二大作、『マンブール氏の《カルヴァン派史》の一般的批判』およびその続篇『《マンブール氏のカルヴァン派史の一般的批判》の著者の新たなる手紙』の全訳。マンブールの書の全訳を付す。
▼『紅花(べにばな)』(竹内淳子著・四六判・3570円)藍とともに日本の代表的な染料植物であった紅花は、顔料、薬用、食用等に幅広く利用されてきた。本書は、紅花の栽培、加工、利用の実際を現地に探訪し、紅花と関わってきた人々からの聞き書きを集成。忘れられた紅花文化を復元しつつ、自然素材の豊かな味わいと美を見直す。
▼『聖書時代の秘宝――聖書と考古学』(A・ミラード著・鞭木由行訳・A4変判・6615円)中近東での発掘の歴史と考古学者たちのエピソードを語り、発掘物の解釈と聖書の記述との関連性を考察する。ほぼ全頁にわたってカラー図版を配し、古代の人々の生活にも思いを馳せる、考古学と聖書の世界への誘い。


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放送大学教育振興会

▼放送大学授業科目別受講者数ランキング(平成16年1学期。カッコ内は受講者概数=単位百名。外国語を除く)
[1]心の健康と病理(59)[2]感染症と生体防御(48)[3]心理学初歩(35)[4]人体の構造と機能(35)[5]疾病の成立と回復促進(32)[6]生涯発達心理学(30)[7]リハビリテーション(27)[8]脳の健康科学(27)[9]看護学概説(24)[10]家族のストレスとサポート(24)[11]心理臨床の世界(24)[12]心理学研究法(24)[13]人格心理学(24)[14]問題解決の発想と表現(23)[15]幼児の教育と保育(23)[16]発達障害児の心と行動(22)[17]ユング心理学(21)[18]カウンセリング概説(21)[19]現代科学と医療(21)[20]食品の成分と機能(20)
 今年も心理学・健康・医学に関する科目の人気が高い。看護師・司書教諭など資格取得関連科目も増加している。
▼18年度の作業がスタート
7月16日平成18年度開設予定科目の主任講師会議が開催された。専任教員・客員教員、ディレクター、編集担当者等が、出席した。18年度印刷教材編集作業の正式スタートである。


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武蔵野美術大学出版局

〈MAUライブラリー刊行について〉
武蔵野美術大学がこれまで培ってきた教育と研究の成果をわかりやすいかたちで読者のもとに届けるため、2004年4月『MAU(Musashino Art University)ライブラリー』を創刊しました。美術・デザインをはじめ、表現と文化の諸領域にかかわる分野をとりあげていきます。
▼『ネパール周遊紀行』MAUライブラリー(1)(田村善次郎著・四六判・1995円) チベット(中国)とインドに挟まれたネパールは、仏教やヒンドゥー教の影響を受けながら独自の文化を展開してきた。文化人類学者の著者が辿ったネパール高地の集落の生活や習俗、儀礼を多数の写真とともに紹介。
▼『塾の水脈』MAUライブラリー(2)(小久保明浩著・四六判・1890円)
江戸時代から現代までの「塾」の変遷から、学校制度だけでは語り尽くせない教育のあり方に迫る。近世に展開した家塾、私塾は明治維新以後も近代学校制度と共存しながら、今日の「受験塾」に至る。数世紀にわたる流れを歴史研究の立場から初めて明らかにした。


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明星大学出版部

▼高島秀樹著『社会調査―社会学の科学的研究方法―〔改訂二版〕』A5判/233頁/2300円
 新聞やテレビ報道を見れば明らかなように今日数多くの社会調査が実施されているが、その調査結果が信頼を得るためには、確立された一定の手続きに従って社会調査が実施されていることが必要である。社会学の研究方法としての社会調査であれば、その手続きになお一層の厳密さが求められる。
 本書は著者が1997年に刊行した『社会調査』を基礎に、大学における講義の経験をもとに一層の充実を図って刊行されたものであり、社会調査の基礎について明らかにした上で、社会調査の実施過程と諸技法を中心に、標準的な社会調査の手法を示すことを意図した書である。社会調査を実施しようと試みる者が最初に取り上げるべき書といえよう。


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早稲田大学出版部

▼『帝国アメリカのイメージ――国際社会との広がるギャップ』(押村高編/3570円)イラク戦争を契機として、アメリカの単独行動主義を世界はどう捉えているのか。アメリカ問題の行方を探る。
▼『アジアにおける日本企業の成功物語――市場戦略と非市場戦略の分析』(V・K・アガワル/浦田秀次郎編、浦田秀次郎監訳/4725円)経済危機を乗り切り、成功した日本企業の戦略を考察。
▼〈シリーズ社会情報学への接近〉全4巻完結。最終回配本第3巻『情報秩序の構築』(伊藤守・林利隆・正村俊之編/3360円)氾濫する情報にどう対処すればよいのか。情報処理の実態を検証。
既刊 1パラダイムとしての社会情報学/2電子メディア文化の深層/4グローバル社会の情報論(各3360円)


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東海大学出版会

▼2004年4月より、日本の森林と生物多様性という観点から日本の森にみる生物との関係を、多様性をキーワードに探る『日本の森林―多様性の生物学シリーズ』全5巻の刊行が開始された。
 第一巻は中静透著『森のスケッチ』(定価3570円)。森林がどんなにダイナミックなものであるか、その中で樹木がいかに多様な生き方を持っているか解説する。
 第二巻は佐橋憲生著『菌類の森』(定価3150円)、森の構成者としての菌類(カビ、キノコ)を解説する。
 続刊は大井徹著『獣たちの森』(予価3360円)、日野輝明著『鳥たちの森』(予価3360円)、鎌田直人著『虫たちの森』(予価3360円)で、哺乳類、鳥類、昆虫類などの生物と森林との関係を探る。


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名古屋大学出版会

▼小野清美著『保守革命とナチズム―E・J・ユングの思想とワイマル末期の政治―』(6090円)今日なおアクチュアルな意味をもつ保守革命の政治思想を描きだし、ワイマルの悲劇に切り込んだ力作。
▼G・オーウェン著 和田一夫監訳『帝国からヨーロッパへ―戦後イギリス産業の没落と再生―』(6825円)イギリスの「ものづくり」は復活したか。主要産業を徹底分析し、経済衰退説に挑戦。
▼本野英一著『伝統中国商業秩序の崩壊―不平等条約体制と「英語を話す中国人」―』(6300円)近代西洋の経済秩序原理との衝突によって何が起こったのか。買辧の役割に注目して経済紛争を分析。 
▼黒田光太郎・戸田山和久・伊勢田哲治編『誇り高い技術者になろう―工学倫理ノススメ―』(2940円)プロとして責任ある仕事をするために、何に配慮し、日々の仕事の中でどう行動すべきか。
▼土井正男・滝本淳一編『物理仮想実験室―3Dシミュレーションで見る、試す、発見する―』(4410円)振り子の運動や光の反射などの物理現象を、付属のCDを使って計算機の中で体感しよう。


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三重大学出版会

▼田中晧正著『ヨンキュウー四〇年の歩み』B5特装版、270頁(5000円+税)
1 基盤確立期 昭和三八年〜
2 拡大期 昭和四九年〜
3 安定成長期 平成二年〜
4 新しい消費の波(平成十五年〜)
 株式会社「ヨンキュウ」の歴史を四期に纏めて綴る。四国の豊後水道に養殖餌料販売業者として起業したヨンキュウは、以後、稚魚の孵化・販売から成魚の買付け、販売までを手がけて株式公開(店頭登録)を果たす。年商は500億円で、一企業としては日本最大の取扱高になる。そのヨンキュウが東京進出の際に経験した「東西の味覚の壁」は『バカの壁』を彷彿とさせる。また試行錯誤の末に成功する「株式公開」事業は、自営業者には一読の価値がある。また成長企業の経営研究の資料としても最適である。
▼松永守他編『シミュレーティブ力学』B5、231頁。定価1700円+税。シミュレーション実習用教科書。シミュレーション・ソフトは(株)日本MSCのWorking Mdel D 2 を用いる。


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京都大学学術出版会

▼『代数幾何学』(廣中平祐 講義/森重文 記録/丸山正樹・森脇淳・川口周 編)B5判・200頁・2940円
 1970年にフィールズ賞を受賞したばかりの廣中平祐ハーヴァード大学教授(当時)が、71年秋から72年初頭にかけて京都大学数理解析研究所に滞在したおりに、同大学理学部でおこなった講義を、受講していた学生の1人が記録していた。90年にやはりフィールズ賞を受賞することになる森重文氏(現・京都大学数理解析研究所教授)である。このノートを清書して印刷したものが、77年に数理解析研究所レクチャーノートの1冊として発行され好評を博したが、市販品ではなく、学外者には幻の入門書であった。
 フィールズ賞受賞者が20年後の受賞者をインスパイアした名講義に、京大理学部で教鞭を執っている3人が加筆修正し、註釈と可換環論の初歩およびカテゴリー論についてまとめた附録をつけ、代数幾何学の標準的な教科書として世に送る。簡潔で奥深い講義録。


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大阪経済法科大学出版部

▼吉田 廣著『フランス小説『女の一生』を斬る!』―小説文の成り立ちを探る―(2100円税込)モーパッサン作『女の一生』の全一四章をナラトロジー(物語学)の視点から分析し、解説している。各章において時間構成、話法、空間構成、語り手と登場人物、レトリック、文章構成などの各視点から分析を行っている。
▼金哲雄著『経済史へのアプローチ』(2100円税込)本書は大学における「一般経済史」や「経済史入門」の教科書として書かれた。経済史の基礎的理解に役立つ経済史学の理論や、経済史全体に通ずる比較史的論点を取り上げながら、近代資本主義を経済史の主要な対象に経済史へのアプローチを試みている。第一章ではマルクスの史的唯物論などの経済史学とヴェーバーの宗教社会学やゾンバルトの移住論、第二章ではイギリス、ドイツ、アメリカにおける工業化の外観とフランス工業化の遅れや、近代西欧におけるユグノーの経済史的役割、第三章では東アジアの経済発展史と韓国工業化の特質や、アジア経済史における儒教とプロテスタンティズムについて論述している。


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大阪大学出版会

▼大阪大学編『大阪大学歴代総長餘芳』四六判・254頁・2940円 第6番目の帝国大学として設置されて約70年。大阪大学の歴史は、同時に歴代総長の物語であった。それぞれの総長にまつわる話を大阪大学名誉教授が執筆。
▼天野文雄著『現代能楽講義―能と狂言の魅力と歴史についての十講―』四六判320頁・2415円 現代では「巨大なブラックホール」として十分に理解されていない能楽(能と狂言)について、歴史的変遷という独自の視点により全体像を明らかにし、その魅力に迫る。
▼石井博昭・森田浩・齋藤誠慈著 大阪大学新世紀レクチャー『不確実・不確定性の数理』A5判・248頁・2100円 ランダム・ファジィ現象を科学解析。
▼倉光成紀・増井良治・中川紀子著 大阪大学新世紀セミナー『生物学が変わる!―ポストゲノム時代の原子生物学―』A5判・100頁・1050円 生命の全情報はたった一つの細胞で読める。
▼増田幸子『アメリカ映画に現れた「日本」イメージの変遷』A5判・235頁2520円 初期〜現在日本人像の変遷。


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関西大学出版部

▼田中俊也著『思考の発達についての総合的研究』(A5判・2625円)課題解決の過程、人間の発達過程、人類の思想の発展過程に共通な、人間の側の内的な構えや仮説に基づく情報探索・情報処理のありさまを総合的に捉えた書。思考や探求の論理を科学についての心理学という視点から解明した研究書・啓蒙書。
▼山住勝広著『活動理論と教育実践の創造―拡張的学習へ』(四六判・2835円)
活動理論は、人間の協働的活動の新たな形態をデザインする理論である。本書は、活動理論から今日の学校教育の改革を展望し、学校の創造的教育実践に挑戦する活動理論の試みを提起したものである。
▼林 英夫著『郵送調査法』(A5判・3990円)アカデミックとビジネスの両分野における郵送調査法に関する基礎的および実践的な研究過程で蓄積された内外の文献やデータを集約した、わが国で最初の本格的な専門書である。データ収集技法として郵送調査法を活用している学術研究者や、市場調査や世論調査の実務家にも、その存在意義を再認識し、改善する手助けとなろう。


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関西学院大学出版会

新刊
▼窪寺俊之・谷山洋三・伊藤高章
『スピリチュアルケアを語る―ホスピス、ビハーラの臨床から』スピリチュアルケアとは何か?ホスピスなどの現場から実践を語る。(1260円)
▼持続可能性研究会(天野明弘・大江瑞絵編著)
『持続可能性社会構築のフロンティア』
これからの企業経営において避けて通れない「持続可能性社会」構築のための取り組みを紹介。(予価2940円)
好評既刊
▼後藤明・松原好次・塩谷亨編
『ハワイ研究への招待―フィールドワークから見える新しいハワイ像』(2625円)
▼関西学院大学キリスト教と文化研究センター編(2415円)
『民と神と神々と―イスラーム・アメリカ・日本を読む』
▼北米エスニシティ研究会(田中きく代・高木眞理子他)編(2835円)
『北アメリカ社会を眺めて―女性軸とエスニシティ軸の 交差点から』


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九州大学出版会

▼関口正司著『教育改善のための大学評価マニュアル―中期計画実施時の自己評価に役立つ25のポイント―』(A5判・148頁・1470円)本格的な大学評価の時代に応える実務的・実践的な大学評価(教育活動面での評価)マニュアル。
▼熊本県立大学総合管理学会編『新千年紀のパラダイム―アドミニストレーション―』(A5判・上巻296頁、下巻414頁・各3990円)administrationは、所与の目的を実現するための集団的協働行動である。新千年紀における新パラダイム、アドミニストレーション学の構築を目指す同大学総合管理学部創立十周年記念論文集。
▼高橋隆雄編『生命と環境の共鳴』(A5判・260頁・2940円)総合性と共感の観点から生命と環境を捉える。熊本大学生命倫理研究会論集5(全6巻)
▼辻雅男著『アジアの農業近代化を考える―東南アジアと南アジアの事例から―』(新書判・140頁・1050円)稲作農業の近代化と伝統的農村共同体の変容。KUARO(九州大学アジア総合研究センター)叢書3


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