関西学院大学出版会

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設 立 1997年4月
組 織 任意団体
会 長 村田 治(関西学院大学学長)
理事長 田村和彦(関西学院大学名誉教授)

〈設立の経緯と現在までの歩み〉

 通常、大学出版会は学校法人理事会なり大学当局の肝いりで始まる場合が多いと思われるが、当会は完全に大学教員の自発的発意から出発するという、特異な成り立ちを経験している。
 創立70周年を迎えた1959年に大学生協が設立され、学内で初めて書店が開かれた。生協書籍部の始まりである。書物好きの教職員が集まる場所になったわけだが、時間の経過のうちに、書籍部の中に出版事業に精通し、また具体的書物づくりに関心を抱く職員が育ってきた。書物好きの教員はこうした職員を囲んで、様々な書籍談義を自然に始めることになった。
 そのような環境の中から、学内の書評誌を出す計画が浮上してきた。生協書籍部第一号が1986年に創刊され、題して『みくわんせい』という。編集は関西学院大学生協書評の会、発行は生協であった。ほぼ60ページ前後というところで、無料で配布された。
 書評の会に集った教員には、のちに学長をはじめ学部長、理事などに就任する人々も集い、雑誌の発刊は新聞にも取り上げられた。
 阪神・淡路大震災の1995年、神戸三田キャンパスに新学部が開設され、理事会、大学とも、これまでにない若い教員が首脳部に配置された。
 この年の秋、先の生協職員と教員有志が集まって、大学出版会の幻を語る機会をもった。まだ何もないときであったが、書評誌発刊に集った人材がうずみ火となって、急速に具体化した。早くもその年の11月には「設立趣意書」が作成され、12月5日には第一回設立準備会をもっている。
 関西学院には、多くの私学の歴史がそうした経験をもっていると思うが、学生や教職員が発議して、様々な事業や組織をつくりだしてきた。
 当会もその例と言うことができる。しかも、ほぼボランタリーで全く自由に発起人を募り、まさに「この指止まれ」といった感じである。
 設立趣意書は、「情報発信機能の重要性について」「出版会設立の必要性について」「関西学院大学出版会の果たす役割について」と題する、意気込みを表したものになっている。
 若返った理事会・大学の責任者からの支援の声に支えられて、法人化の可能性を探っていたが、法人化を待たないで、大学からの資金援助を得られるめども立ったことから、組織化の確認、規約の作成がなされた。大学教員組合からも資金援助の申し出を受けた。
 趣意書にある最も特徴ある点は、「出版権を確保した自立性と企画力」と唱われていることで、大学出版会ではあるが、大学の下請け機関ではなく、自立した企画と編集を可能とする「出版権」をもつという高い理想を掲げている。
 その間、先輩の大学出版会の調査、取次店との関係、法人化の形態、生協書籍部と出版会事務局との人材や事務室の共用における組織上・財務上の関係の明確化など、様々な具体的問題の検討、処理がなされた。
 具体的話し合いが始まって1年半、1997年4月、出版会会長になる学長を迎え、設立総会が開かれた。規約決定後、評議員、理事が選任され、さらに常任理事、理事長が決められ、編集長のもとに編集委員会が発足した。
 最初の本の出版は、当会発足後1年、1998年5月に理事長でもあり社会学部助教授でもあった荻野昌弘著『資本主義と他者』である。
 
〈設立20周年記念シンポジウム開催〉

 2018年4月、林香里氏、細見和之氏、石井伸介氏、細川周平氏を招いて、「今、ことばを立ち上げること」をテーマに記念シンポジウムを開催。事実や真実が軽視される時代において「ことば」の可能性と、それを伝える本づくりや出版という事業には、どのような役割があるのかについてあらためて問い直す機会となった。
 
〈最近の刊行状況〉

 2022年4月現在の刊行点数は約440点。主なものとしては、クルト・ノヴァク著 加納和寛訳『評伝 アドルフ・フォン・ハルナック』、王東明著『中国株式市場の形成と発展(1978‒2020)』、趙 怡著『二人旅 上海からパリへ』、豊田周子著『台湾女性文学の黎明』、川島智生著『宝塚 温泉リゾート都市の建築史』。

〈最近の主な受賞図書〉

 齋木喜美子『沖縄児童文学の水脈』第1回沖縄文化協会外間守善賞、第45回日本児童文学学会賞。石原俊彦『VFM監査』日本監査研究学会2021年度岩田・渡邉賞。植戸貴子『知的障害児・者への社会的ケアへ』2020年度日本ソーシャルワーク学会学会賞。大東和重『台南文学』第15回島田謹二記念文藝賞。

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History
Founded 1997 (in celebration of the 111th anniversary of the university’s foundation)
Membership 2000 Menber of “Association of Japanese University Presses”
2000 Menber of “Japan Book Publishers’ Association”
Titles The press has published 420 books in Japanese and 20 in English since its founding.
ISBN 978-4-86283,

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