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第21回(1999年度)
日本生命財団出版助成図書
刊行期間 平成12年4月〜平成13年3月
1)ベルツ日本文化論集
エルヴィン・ベルツ著
若林操子(ハイデルベルク大学日本学研究室研究員)編訳
山口静一(埼玉大学名誉教授)
及川茂(日本女子大学教授)
池上純一(埼玉大学教授)
池上弘子(翻訳家)訳
A5判・684頁
定価(本体7000円+税)
東海大学出版会
ベルツ博士ゆかりの群馬県草津町、生誕地ドイツ・ビーティヒハイム市で発見された、日本滞在中に収集した膨大な資料とフィールドワークの成果を纏めた講演草稿・学術論文から、「東アジアの諸民族とその歴史」「日本文化と社会」「近代日本と世界」「病と近代」に関する未公開論考37本を忠実に訳出した。“医師”“文化人類学者”の複眼を持つベルツ博士の先駆的業績を照射する論文集。
〈略目次〉
第1部 東アジアの諸民族とその歴史
「東アジアの人々」「極東の女性たち」「東アジアの倫理的、社会的基盤」他
第2部 日本文化と社会
「日本、その名称」「先史時代の日本」「日本人の身体的特徴」他
第3部 近代日本と世界
「天皇睦仁」「大学在職25周年祝賀会における挨拶」「ドイツと日本」他
第4部 病と近代
「コレラについて」「ハンセン氏病について」「流行病を予防するために」他
解説論文
エルヴィン・ベルツ博士略年譜
2)打製骨器論
―旧石器時代の探求
小野 昭(東京都立大学人文学部教授)著
B5判・312頁
定価(本体12000円+税)
東京大学出版会
野尻湖において発見された骨器を出発点に,世界各地で出土した骨器を精査.道具体系のなかに骨器を正確に位置づけ,石器中心で考えられてきた旧石器時代像を書き替えようとする労作.豊富な骨器の図版は,旧石器時代研究のための新たな体系的資料としても貴重.
〈略目次〉
[I比較の方法]
1文化の広がりの重層性と比較の方法
[II 骨の変形に関する基礎的研究]
2動物骨の変形についての問題状況
3骨の変形・破砕の原理
4考古資料を例とした骨破砕の実験
[III 旧石器時代の打製骨器]
5中部ヨーロッパ
6アジア
7日本列島
8旧石器時代打製骨器の諸特徴
[IV 古生態の推定と理論的課題]
9現生態と古生態
10理論的課題
3)依存と自立の精神構造
―「清明心」と「型」の深層心理―
長山恵一(法政大学教授)著
A5判・350頁
定価(本体6500円+税)
法政大学出版局
もっぱら西欧の「個」の概念およびその文化的伝統との単純な対比で論じられてきた日本的心性を、具体的な精神療法の知見をもとに、より普遍的な視点からとらえ直した労作。土居健郎『甘えの構造』をはじめとする日本人論を批判しつつ乗り越え、日本人の依存と自立にかかわる無意識的葛藤を「清明心」と「型」をキーワードに解明する。
〈略目次〉
I 精神療法と文化論
第一章 緒言
第二章 精神分析的精神療法を通してみた[依存/自立]の具体的様相
II [依存/自立]の三領域
第一章 しがみつき依存と阿闍世コンプレックス
第二章 「すむ−あきらめる(あきらむ)」体験
第三章 「甘え」――甘え理論(土居健郎)の再検証
III 依存と自立の諸相をめぐるダイナミズム(日本的特異性と普遍性)
第一章 「母にすまない」罪意識――母親への依存をめぐるダイナミズムと無意識的二重拘束
第二章 「清明心」と「素直」――社会的価値規範をめぐる無意識的二重拘束
IV [依存/自立]のダイナミズムを発動化させる原理――「型」
第一章 「型」に関する諸家の議論
第二章 精神分析、森田療法、内観療法の概略と治療構造
第三章 日本的精神療法の共通特性
第四章 精神分析と日本的精神医療の治療構造・技法、治療理論の比較検討から見た「型」
V 「清明心」と「型」のダイナミズム
4)日本書史
石川九楊 著
A4判・624頁
定価(本体15000円+税)
名古屋大学出版会
東アジアの文化の根底をなす書は、「弧島」の舞台でいかなるドラマを繰り広げたのか? 書を筆蝕の美学と捉える視点から、古代より明治初年までの代表的作品に定着された精神の軌跡を、その表現に即してひとつひとつ丹念に明らかにし、それを通じて日本書史の全体像を提示した、著者のライフワーク遂に完成。
〈略目次〉
序章
中国時代
擬似中国時代
日本時代(I)
日本時代(II)
日本時代(III)
終章
5)近代日本と物理実験機器
――京都大学所蔵 明治・大正期物理実験機器
永平幸雄(大坂経済法科大学教授)編著
A4変型・340頁
定価(本体10000円+税)
京都大学学術出版会
「巨大・先端」というイメージが強烈な現代科学も、その基礎が作られたのはわずか百余年前、19世紀半ばから20世紀初頭にかけてのことである。この時期に使われた350点に上る貴重な物理実験機器が、京都大学に保存されている。「三高コレクション」と呼ばれるこれらの機器を、世界の機器製造技術史と物理学史、および日本の近代化全体の中に位置づけ、詳細な写真図版を多用しながら考察・紹介する。従来、我が国では軽視されてきた、機器による科学史研究の先鞭をつける意欲作。
〈略目次〉
第1章 日本の近代化と物理実験機器
第1節 ヨーロッパにおける科学機器産業の展開
第2節 岩倉使節団が見た米欧の近代産業
第3節 初期の理化教育と教育科学機器群
第4節 製作学教場,科学機器製作の出発点
第2章 第三高等学校における物理学教育・研究の歴史と実験機器コレクション
第1節 機器台帳による三高コレクションの購入年の決定
第2節 明治19年以前の諸前身校時代
第3節 第三高等中学校時代(明治20-27年)
第4節 専門学校としての第三高等学校時代(明治28-30年)
第5節 第三高等学校・大学予科時代(明治31年以降)
第3章 第三高等学校由来の物理実験機器
第1節 力学
第2節 流体力学
第3節 音響学
第4節 熱学
第5節 光学
第6節 静電気と磁気
第7節 電磁気学
第8節 真空放電とX線
第9節 測量と航海術
附録
実験機器の製造業者・納入業者
三高コレクション・同定分類表
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