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第19回(1997年度)
日本生命財団出版助成図書
刊行期間 平成10年4月〜平成11年3月




書名をクリックすると、詳細がご覧になれます。


1)日本北辺の探検と地図の歴史
  秋月俊幸(元・北海道大学法学部助教授)著
  北海道大学図書刊行会


2)琉球列島有剣ハチ・アリ類検索図説
  著者代表・山根正気(鹿児島大学理学部教授)
  北海道大学図書刊行会


3)トドの回遊生態と保全
  著者代表・大泰司紀之(北海道大学大学院獣医学研究科教授)
  東海大学出版会


4)東海沖の海底活断層
  編者代表・徳山英一(東京大学海洋研究所助教授)
  東京大学出版会


5)日本煉瓦史の研究
  水野信太郎(金沢学院大学経営情報学部助教授)著
  法政大学出版局


6)阪神淡路大震災と子どもの心身―災害・トラウマ・ストレス―
  編者代表・服部祥子(大阪府立看護大学看護学部教授)
  名古屋大学出版会


7)身体運動における「右と左」―筋出力における運動制御メカニズム―
  小田伸午(京都大学総合人間学部助教授)著
  京都大学学術出版会


8)近世の地方金融と社会構造
  楠本美智子(九州大学大学院比較社会文化研究科助手)著
  九州大学出版会


9)The Pathology of Minamata Disease
  著者代表・武内忠男(国際地球環境大学教授・熊本大学名誉教授)
  九州大学出版会




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1)日本北辺の探検と地図の歴史

  秋月俊幸(元・北海道大学法学部助教授)著
  B5判・450頁
  定価(本体8,300円+税)
  北海道大学図書刊行会

 北海道、サハリン島、千島列島を含む日本北辺地域の地図の歴史は、世界の地図学史のなかで最も変化に富み、興味深い分野であることが知られている。本書は北大図書館北方資料室が世界に誇る貴重な史料を中心に、ヨーロッパ・ロシア・中国・日本の北方図を詳細に比較検討、その相互関係を明らかにするとともに、地理的探検と地図作製の問題を総合的に叙述している。著書の長年にわたる探究の成果を集大成した北方研究の決定版!

〈略目次〉
序章 日本北辺地図の特徴
I 日本における初期の蝦夷地図
II イエズス会アンジェリスの蝦夷地図
III フリースの航海と蝦夷地図
IV ロシア人の千島地図
VI 北辺地図の進展と新たな「空白」
VII 日本における北辺地図の曙
VIII 欧州航海者たちの日本近辺探検
IX 日本における北辺地図作製の進展
X 北辺図における未知の探究
XI 幕末期の蝦夷地図
終章 地図作製の新時代






2)琉球列島有剣ハチ・アリ類検索図説

  著者代表・山根正気(鹿児島大学理学部教授)
  B5判・688頁
  定価(本体25,000円+税)
  北海道大学図書刊行会

 南西諸島産の全有剣ハチ・アリ類を正確に同定し、かつ分類・生態・分布の情報を得ることを可能とするソースブック。17科185属569種を網羅、本書作成過程で記載された多くの新種が含まれる。科・亜科・属・亜属・種への検索表を掲載。検索表で用いられた形質のわかりやすい線画あるいは写真を同一頁に示し、図をたどりながら正確な同定が可能。検索表と解説はすべて和文・英文併記。全種についてのシノニムリストを付す。

〈略目次〉
1 本書の内容と使い方
2 膜翅目概説
3 有剣類の外部形態
4 南西諸島の生物地理
5 検索と解説
 セイボウ上科
 スズメバチ上科
 ミツバチ(ハナバチ)上科
6 文献目録
7 付録1:南西諸島における有剣類の分布一覧
8 付録2:南西諸島産有剣類のシノニムリスト






3)トドの回遊生態と保全

  著者代表・大泰司紀之(北海道大学大学院獣医学研究科教授)
  A5判・320頁
  定価(本体11,000円+税)
  東海大学出版会

 近年、トドの生息域は環境破壊・海洋状況の変動等により減少の一途をたどっている。北海道周辺海域でも来遊数が減少した。最も大きな要因は、害獣として駆除されたことであろうと思われるが、調査・研究はされていなかった。本書では、トドの回遊生態・食性・繁殖・発育・社会生態を検証、その減少要因を分析する。また、適切な保護・管理を行うためのシステムの確立を提案し、野生動物と人類との共存を環境保護の側面から考察する。

〈略目次〉
1章 鰭脚類の生態的・進化的特徴
2章 トドの食性
3章 トドの繁殖と個体群
4章 発育・発育様式と性的二型
5章 鰭脚類の寄生虫
6章 個体数減少の諸要因分析
7章 トドの回遊
8章 トドの保全論
9章 鰭脚類の配偶形態
10章 ベーリング島におけるキタオットセイのメスの繁殖行動
11章 ロシア・ベーリング島におけるオットセイの初期死亡






4)東海沖の海底活断層

  東海沖海底活断層研究会 編
  編者代表・徳山英一(東京大学海洋研究所助教授)
  B4判・74頁(四六全判カラー付図5葉)
  定価(本体28,000円+税)
  東京大学出版会

 近い将来起きる確率が高いとされている「東海地震」。本書は、その震源域と予測される東海沖深海底の最新の地学的基礎データを詳細にまとめ、数多くの海底活断層をより確実に認定・評価した。日本とフランスの共同研究として1993年度より行われてきた「日仏KAIKO-Tokai計画」の成果に基づく、深海底研究・地震災害対策に欠かせない第一級の基礎資料である。カラー付図5葉を添付。

〈略目次〉
第1章 海底活断層
第2章 東海沖のテクトニクス
第3章 東海沖の海底活断層
第4章 まとめと今後の問題








5)日本煉瓦史の研究

  水野信太郎(金沢学院大学経営情報学部助教授)著
  B5判・350頁(カラー口絵8頁)
  定価(本体11,500円+税)
  法政大学出版局

 明治の文明開化とともに近代洋風の建築の花形として登場し、今なおその美しい姿をとどめる煉瓦造り建築の成立と消長を、技術史・文化史の視点から跡づけ、日本建築史上に位置づける初の研究集成。幕末期に西洋人によって導入され、急速に全国へ広まった煉瓦焼成技術を復元・考察するとともに、各地に残る煉瓦造り建築を詳細に検討し、その年代測定、保存、修理の方法等を具体的・体系的に示す。豊富な写真図版で煉瓦の魅力を示しつつ、その未来をも語る。

〈略目次〉
序 章 わが国の煉瓦史研究―日本の建築史研究の流れ
第1章 世界の煉瓦
第2章 外国人による煉瓦製造
第3章 日本人による煉瓦製造
第4章 煉瓦製造の工程
第5章 柱を建てる建築と壁を積む建築
第6章 煉瓦の組積方法
第7章 歴史的煉瓦建築
第8章 煉瓦建築の今日
(付)煉瓦の年代判定






6)阪神淡路大震災と子どもの心身
   ―災害・トラウマ・ストレス―

  編者代表・服部祥子(大阪府立看護大学看護学部教授)
  B5判・312頁
  定価(本体4,500円+税)
  名古屋大学出版会

 阪神・淡路大震災は、戦後稀にみる大被害を人々に与えた。なかでも、子どもたちの心のなかに大きな傷となって残る恐怖体験や喪失体験がいくつも報告されている。本書は、執筆者グループが2年間にわたり独自の方法で調査した約3,000人の子どもたちが示したストレス反応を精神医学ならびに心理学の立場から多角的に分析し、震災が子どもの心に与えた影響を考察したものである。さらに震災後のケアおよびストレスマネジメント教育をどのようにしていくか、その指針と方法をも提示している。

〈略目次〉
I部 子どものストレス
 1章 子どものストレスとトラウマ
 2章 子どものストレスマネジメント教育
 3章 災害と子ども
 4章 子どもの震災ストレスへの対応
II部 震災と子どものストレス
 5章 西宮における私たちの活動
 6章 健康教育としての介入
 7章 地震時の子どもの経験とストレス
 8章 被災地小中学校でのコンサルテーション活動と子どもの様子
 9章 保健室からみた小学生の心身の様子と看護支援
 10章 バウムテストからみた子どもの様子
III部 震災ストレスが残したもの
 11章 被災地中学生の心身の訴えと生活の変化
 12章 親子関係からみた子どものストレス
 13章 非行少年と震災ストレス
 14章 避難所の子どものストレス
 15章 転校した子どものストレス
 16章 より支援が必要な子どもたち
資料編






7)身体運動における「右と左」
   ―筋出力における運動制御メカニズム―

  小田伸午(京都大学総合人間学部助教授)著
  A5判・340頁
  定価(本体5,600円+税)
  京都大学学術出版会

 野球の投球や砲丸投げの場合と異なり、重量挙げ等の運動では、見かけ上、左右対称な動きのなかで力が発揮される。こうした「両側性筋出力発揮」のメカニズムを解析することで、中枢神経機構が行う巧みな左右肢運動制御の切替・協調の機序を明らかにする。
 神経科学研究者のみならず、スポーツトレーニング、リハビリテーション関係者の方々にも広くお薦めします。大築立志氏(東大教授)・平尾誠二氏(ラクビー日本代表監督)推薦。

〈略目次〉
プロローグ
第1編 両側性筋出力における運動制御機構
 第1章 自然界における右と左
 第2章 左右同時に力を出す
 第3章 〈左右〉の共通性
 第4章 両側性筋出力の制御メカニズム
第2編 スポーツにおける右と左
 第1章スポーツの現場で気づいたこと
 第2章〈左右〉から見える世界






8)近世の地方金融と社会構造

  楠本美智子(九州大学大学院比較社会文化研究科助手)著
  A5判・472頁
  定価(本体10,000円+税)
  九州大学出版会

 近世金融史の研究は諸藩の財政問題とともに、また商家経営史の研究として従来から取り上げられているテーマである。本書は江戸期における九州の金融中心地、豊後日田の金融資本「日田金」の生成・発展そして没落過程から前近代における地域金融をとらえるとともに、近世社会において地方金融を必要とせざるをえなかった社会構造の問題点を藩政史・農村史など多方面から追求する実証的な地域金融史である。

〈略目次〉
第一編 地方金融資本と日田
 第一章 掛屋・千原家の経営とその推移
 第二章 小倉藩の産物会所と日田金
 第三章 藩債処分と日田・千原家
第二編 近世村社会と金融
 第四章 天領「日田騒動」とその後の農村
 第五章 近世村落の変貌と融通―福岡藩裏糟屋郡上府村を例に―
 第六章 福岡藩裏糟屋郡の生産と流通
 第七章 福岡藩の夫役に関する一考察
 第八章 嘉麻郡綱分村の借財道付
 (付録)田畑證文に見る村の変化
第三編 領主財政と金融
 第九章 肥後宇土藩の財政
 第十章 一九世紀福岡藩家老三奈木黒田家の財政
     ―公財政から私財政へ―
史料 福岡藩裏糟屋郡「大庄屋留書」






9)The Pathology of Minamata Disease

  著者代表・武内忠男(国際地球環境大学教授・熊本大学名誉教授)
  B5判・388頁
  定価(本体13,000円+税)
  九州大学出版会

 一貫して水俣病の研究に従事してきた著者らによる水俣病の病理学に関する系統的かつ包括的な英文モノグラフ。内容は、水俣病の病理学的所見が中心に述べられているほか、水俣病の研究史や症候論、疫学、毒物学的側面についての簡潔な解説および今後の研究課題が示される。さらに水俣病関連の剖検例450例のリスト(全例について臓器中の水銀濃度の定量値を記載)が付されており、データとしての価値がきわめて高い。

〈略目次〉
Part 1 Prefatory Chapters
 1. Introduction
 2. Symptomatology and Diagnosis
 3. Epidemiology of the Minamata Outbreak
 4. Methylmercury in the Human Body
Part 2 Pathology of Minamata Disease
 5. General Considerations
 6. Severe Types of Minamata Disease
 7. Mild Types of Minamata Disease
 8. Postnatal Minamata Disease
 9. Fetal Minamata Disease
 10. Peripheral Nerves in Minamata Disease
Closing Remarks
Pathogenesis of Minamata Disease
Other Subjects of Ongoing and Future Research
Appendixes
 I. Reproduction of the First Three Reports of Minamata Disease in English
 II. List of Autopsy Cases from the Methylmercury- Polluted Area
 III. Notes on Analytical Methods





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