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 『日本永代蔵』の経済と経営西鶴のビジネス指南

西鶴のビジネス指南 『日本永代蔵』の経済と経営

A5判 245ページ 並製
定価:2,400円+税
ISBN978-4-903866-07-9 C1039
奥付の初版発行年月:2011年03月 / 発売日:2011年03月下旬

内容紹介

 17世紀の日本のビジネス社会を考察した井原西鶴はおそらく日本で最初の職業的な「作家」です。
彼が残した『日本永代蔵』は、それ以前の類書「長者教」が金持ちになるきっかけである、小さなしかし継続的な蓄財の工夫を取り上げるのに対して、『日本永代蔵』が蓄財経過を「ビジネスモデル」として紹介する点で画期的な著作です。このため『日本永代蔵』は日本で最初のビジネス書だという事が出来ます。そしてそのビジネス書の卓越した長所は、「顧客の「自由」を叶えよ。」という、リッツ・カールトンのようなサービス・ビジネス論を、その200年程前にすでに会得していたことです。日本の「おもてなし文化」をいち早くビジネスの視点で再評価した点で、洞察に富んだビジネス書だということができるでしょう。

前書きなど

 われわれの同胞で売り子や仲買人になりたい者は、
 カンペイへ行って学ぶといい、
 商取引とはそれ自体が科学であり、
 ほかの崇高な行為を妨げるのではなく、
 むしろ大いに助けるものだからだ。
     (トメ・ピレス著、『東方諸国記』卷Ⅱ、二六八頁)

著者プロフィール

濱森太郎(ハマモリタロウ)

日本国愛媛県生まれ
1975年3月 広島大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学
1978年4月 三重大学助教授(教育学部)
1983年4月 三重大学助教授(人文学部)
1990年4月 三重大学教授(人文学部)
現在 三重大学名誉教授、文学博士

著 書 『北越雪譜』 教育社1980年2月刊
『芭蕉講座第3巻 文学の周辺』分担 有精堂1983年4月刊
『松尾芭蕉の1200日』三重学術出版会1995年3月刊
      『巡礼記『奥の細道』』三重大学出版会2002年3月刊
      『松尾芭蕉作『野ざらし紀行』の成立ー芭蕉文字データ
ベースによる用字解析ー』
      三重大学出版会2009年2月刊
      

國場弥生(クニバヤヨイ)

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了(ファイナンスMBA)。金融機関勤務を経てファイナンシャルプランナーとして独立。(株)プラチナ・コンシェルジュ取締役。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

『日本永代蔵』の「経済」―ダイナミズム

①マイクロ・ファイナンス―新規参入(「初午は乗て来る仕合せ」『日本永代蔵』巻一ノ一)
②地直送ー天狗 (「天狗は家名の風車」『日本永代蔵』巻二ノ四)
③イ・トレーダ ―愛娘(「世界の借家大将」『日本永代蔵』巻二ノ一)
④リサイクル ―衰微 (「世は抜き取りの観音の眼」『日本永代蔵』三ノ三)
⑤ニュービジネスー狂乱 (「茶の十徳も一度に皆」『日本永代蔵』巻四の四)
⑥サプライ・チェーン ―ノコギリ商い(「祈る印の神の折敷」)『日本永代蔵』巻四ノ一)
⑦先端知―買い問屋(「舟人馬方鐙屋の庭」『日本永代蔵』巻二ノ五)
⑧街興しー愚息(「才覚を笠に着る大黒」『日本永代蔵』巻二ノ三)    
⑨ブランド力―淀鯉 (「世渡りは淀鯉のはたらき」『日本永代蔵』巻五ノ二)
⑩恋風様参るー渋ガキ (「二代目に破る扇の風」『日本永代蔵』巻一ノ二)
⑪新装開店―婚礼(「銀の生る木は門口の柊」『日本永代蔵』巻六ノ一)
⑫転職―成るようになる(「紙子身代の破れ時」『日本永代蔵』巻三ノ五)
⑬倒産処理―嫁力(「世は欲の入れ札に仕合せ」『日本永代蔵』巻一ノ五) 
⑭シングル・マザー ー稼げ!(「波風静かに神通丸」『日本永代蔵』巻一ノ一)
⑮終章  

『日本永代蔵』の読み方
あとがき

『日本永代蔵』参考文献目録
『日本永代蔵』研究論文目録


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