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反核都市の論理

反核都市の論理

A5判 並製
定価:2,000円+税
ISBN978-4-903866-03-1 C3036
奥付の初版発行年月:2011年08月 / 発売日:2011年08月上旬

内容紹介

内容の要約
1章はアメリカ、ワシントンで起きたスミソニアン論争の梗概。
2章は、世界の都市連合によって反核・世界平和を実現しようとした
 代々の広島市長やヒロシマ研究者、マスコミ関係者の思索の深まりが主軸になる。被爆体験の
 精密調査と意味の掘り下げから出発する思想の深化が推し進められる。社会全体を一挙に一瞬
 に根こそぎ破壊する<絶滅性>兵器、人間関係を瞬間に焼き尽くし人間を何も思う事が出来な
 い虚無に陥れる<絶望性>兵器、そういう特殊絶滅兵器としての原爆の実態を踏まえた「反核」
 の論理が語られる。
3章では1994ー1995年にワシントンのスミソニアン博物館で企画された爆撃機エノラ・ ゲイの展
 示企画をめぐって起きた、「原爆投下は正しかった」というアメリカ人のかたくなな核爆弾投下
 意識を浮き彫りにする。
 そこから戦争加害者としての「日本」を発言の根本に据えない限り、ヒロシマの原爆災害のすさ
 まじさはアメリカ国民にも東南アジア国民にも浸透しないというヒロシマの新しいパーセプショ
 ンのスタンスが確認される。
4章では、そのパーセプションにしたがって強化され、世界4000都市以上の市長が加盟する世界平
 和市長会議などを通じて、「国家に依存しない核廃絶運動を展開する」ヒロシマの遠大な努力を
 紹介する。

著者プロフィール

安藤裕子(アンドウ ユウコ)

1967年長崎市生まれ。東京大学教養学部国際関係論学科卒。大手広告代理店博報堂での10年間の勤務、2年間の起業経験の後、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科に入学。2009年、論文「ヒロシマ・ナガサキはどのように表象されてきたかー公的記憶の変遷を辿るー」を提出し博士号(学術)取得。また、同年に第7回日本修士論文賞を受賞。早稲田大学アジア太平洋研究センター特別研究員を経て、現在早稲田大学非常勤講師。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

   出版に当たってのまえがき
 序章
   第一節 本書の目的
   第二節 分析領域と用語の定義
   第三節 先行研究
   第四節 方法論と論文の構成
 第一章 アメリカにおける「ヒロシマ」のパーセプション
   第一節 核をめぐる論議の変遷
   第二節 マスメディアが伝える「ヒロシマ」
   第三節 世論調査に見る「ヒロシマ」
   第四節 アメリカの教科書が教える「ヒロシマ」
   第五節 小括
 第二章 広島が伝えてきたメッセージ
   第一節 広島の平和活動
   第二節 広島の平和思想
   第三節 世界の中の「ヒロシマ」
 第三章 〈事例研究〉スミソニアン戦争
   第一節 スミソニアンの目指したもの
   第二節 すれ違いの争点
   第三節 スミソニアン論争が提起した課題
 終章 「ヒロシマ」は二一世紀に何をどう伝えていくのか
 あとがき


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