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英国植民都市の形成植えつけられた都市

植えつけられた都市 英国植民都市の形成

A5判 414ページ
価格:5,720円 (消費税:520円)
ISBN978-4-87698-425-1(4-87698-425-5) C3022
奥付の初版発行年月:2001年07月 / 発売日:2001年07月下旬

内容紹介

「全ての都市はある意味で植民都市である」ーーこれは単にほとんどの都市が,近代西欧の植民都市としての起源をもつということだけを意味しない.注目すべきは,先進諸国の都市計画の源が実は植民地における経験にある,ということである.その遺産をどう評価し継承するか.現代の都市問題の解決に通じる研究の基盤を与える好著.


目次

序 「都市の主輸出国」   

1 入植地の「グランドモデル」 
モデルの構成要素
モデルの進化 アルスターのプランテーション/チャールストンとフィラデルフィア/ジョージア、ジョンソン・タウンシップ、サヴァンナの建設/カナダとシエラ・レオネの入植王党員/オーストラリア・ニュージーランドの体系的な植民地化
「グランドモデル」の影響

2 「植えるのが商売」――植民都市景観の形成者たち
入植地の新しい専門家 土地測量士/エンジニア/「衛生強迫症候群」/建築家と都市計画家
支持イデオロギー
衝突と交渉の領域としての植民都市
公共空間の制御――幅の広い街路

3 大英帝国の港湾都市――世界海洋帝国        
植民地経済における港湾都市の勃興
自由放任の自治体
港湾基本構造の改造
伝染病の影響――衛生監視と改善トラスト

4 労働者階級の「収容」               
新たな住居形式の探求
バンガロー/「見えざる人」へのハウジング
バラック・ハウジング
トリニダードのバラック・ハウジング/南アフリカの閉ざされた囲い地
他のタイプの労働者住宅
チョウル/ショップハウス・ラフレシア
20世紀のハウジング――新しい方向
不法占拠者と非公式居住地/雇用主住宅供給/公的住宅供給の開始/「コテージ」ハウジングをめざして    

5 「ヨーロッパ人の不便」――人種隔離、その起源と衰退 
分類法としての隔離
防御としての隔離
健康のための隔離
「信託統治」としての隔離
ゾーニングによる隔離
 隔離の遺産

6 「民衆へ奇跡を起こす人」――都市計画の理念(1910-1935)
 帝国首都の設計
 インドにおける都市計画
 「植民地家族主義精神の身振り」
 都市計画の伝道師:チャールズ・コンプトン・リード
 田園都市と間接統治の出会い:アフリカのアルバート・トンプソン
 都市計画「かりそめの実験」

7 「この新しき法制」――都市計画の制度化(1900-1950)
 「過密地域の解消」――改善局とその後継者
 初期都市計画法制(1915-1935)
 植民省が都市計画を売り込む:1932年英国都市計画法の影響
 「アメニティが欲しい」:トリニダード=トバゴの場合

8 「あなたはどんな国を望みますか?」――独立への移行
 国家による人口制御:囲い地、収容所、再定住村
 物的計画の魅力
 1945年以降のニュータウンとハウジング
 「強者が不正行為をしている」:トリニダード・トバゴの場合
 帝国以後の英国   

結論:植民都市計画の遺産  
訳者解説


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