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 行政の中の法の担い手としての法曹・公務員日本型法治主義を超えて

日本型法治主義を超えて 行政の中の法の担い手としての法曹・公務員

A5判 334ページ 上製
定価:5,600円+税
ISBN978-4-87259-628-1 C3032
奥付の初版発行年月:2018年03月 / 発売日:2018年03月下旬

内容紹介

日本では真の意味で法治主義が実現されているのか?
訴訟リスクの洗礼を受けないまま行政とその担い手である公務員が実質的に作動させている「日本型法治主義」。法曹や高いレベルの養成課程を経ることにより高度の専門性を有する者が行政の中で法を担う諸外国と比較するとともに、国や地方公共団体の実務や法学部・ロースクールの実際等を分析することにより、行政の決定の専門的合理性を担保するための視座を探求する。

著者プロフィール

高橋 明男(タカハシ アキオ)

[プロローグ][第Ⅱ部第1章1訳][エピローグ]
大阪大学大学院法学研究科教授。専門は行政法。主な著作は『行政法の基本(第6版)』(共著、法律文化社、2017年)、「ドイツにおける警察任務の『民営化』、民間委託、民間との協同―国家の権力独占をめぐる法状況(2)」『21 世紀の法と政治―大阪大学法学部創立50 周年記念論文集』(有斐閣、2002年)、「ドイツにおける国家行政主体の警察責任―行政「内部法」関係研究序説―」阪大法学41巻4 号(1992年)

折登 美紀(オリト ミキ)

[第Ⅰ部1][巻末付録]
福岡大学法学部教授。専門は行政法。主な著作は「都市の持続的発展に向けた法整備について―都市政策にみる『抑制』と『集約』―」福大法学論叢59巻4号(2015年)、「ドイツ環境政策の一側面―ハンブルクの環境指針について―」広島女学院大学叢書4号(2007年)、「ドイツ行政裁判所における結果除去請求権―違法な行政活動に対する救済―」民商法雑誌112巻2号(1995年)

三阪 佳弘(ミサカ ヨシヒロ)

[第Ⅰ部2]
大阪大学大学院高等司法研究科教授。専門は日本法制史。主な著作は「近代日本における『前段の司法』とその担い手」中村浩爾他編『社会変革と社会科学時代と対峙する思想と実践』(昭和堂、2017年)、『近代日本の司法省と裁判官―19世紀日仏比較の視点から』(大阪大学出版会、2014年)、『近代日本における社会変動と法』(共著、晃洋書房、2006年)

南川 和宣(ミナミカワ カズノブ)

[第Ⅰ部3]
岡山大学大学院法務研究科教授。専門は行政法。主な著作は『判例行政法入門(第6版)』(共著、有斐閣、2017 年)、「地域公共交通の再生にかかる行政手法について」『行政法理論の探究―芝池義一先生古稀記念』(有斐閣、2016年)、「スポーツ団体のコンプライアンスと行政法理論」岡山大学法学会雑誌59巻3・4号(2010年)、「条例による土地利用規制」『まちづくり・環境行政の法的課題』(日本評論社、2007年)

田中 孝和(タナカ タカカズ)

[第Ⅰ部4][第Ⅱ部第1章2訳]
姫路獨協大学人間社会学群現代法律学類准教授。専門は行政法。主な著作は「司法審査と代替的紛争解決」榊原秀訓編『イギリス行政訴訟の価値と実態』(日本評論社、2016年)、「イギリスのオンブズマン制度」日本オンブズマン学会編『世界と日本のオンブズマン〜行政相談と行政苦情救済』(第一法規、2015年)、「議会オンブズマンと裁判所の司法審査」榊原秀訓編『行政法システムの構造転換―イギリスにおける「行政的正義」』(日本評論社、2015年)

竹中 浩(タケナカ ユタカ)

[第Ⅰ部5]
大阪大学大学院法学研究科教授。専門は西洋政治思想史。主な著作は『近代ロシアへの転換―大改革時代の自由主義思想』(東京大学出版会、1999年)、『言葉の壁を越える―東アジアの国際理解と法』(編著、大阪大学出版会、2015年)、「北東アジアにおける行政制度の整備と『日本の経験』」阪大法学63巻第34号(2013年)

ヤン・ツィーコゥ(Jan Ziekow)(ヤン・ツィーコウ)

[第Ⅱ部第1章1]
ドイツ・シュパイヤー行政大学院教授・同ドイツ公行政研究所所長。専門は行政法、憲法、ヨーロッパ法、行政学。主な著作はOffentliches Wirtschaftsrecht. 1.Aufl. 2007-4. Aufl. 2016 ; Neue Formen der Burgerbeteiligung? Planung und Zulassung von Projekten in der parlamentarischen Demokratie (Gutachten Dzum 69.Deutschen Juristentag). Munchen 2012 ; Verwaltungsverfahrensgesetz. Kommentar. 1.Aufl. 2006-3. Aufl. Stuttgart 2013 ; Verwaltungsgerichtsordnung. Groskommentar,(Hrsg.) 1. Aufl. 1996-5. Aufl. 2018; Wandel der Staatlichkeit und wieder zuruck ? Die Einbeziehung Privater in die Erfullung offentlicher Aufgaben in/nach der Weltwirtschaftskrise. 2011.(Hrsg) ; Die Auswirkungen des Bologna‒Prozesses auf die deutsche Juristenausbildung. 2004 ; Uber Freizuegigkeit und Aufenthalt. Paradigmatische Uberlegungen zum grundrechtlichen Freiheitsschutz in historischer und verfassungsrechtlicher Perspektive. 1997

ガーヴィン・ドゥルーリー(Gavin Drewry)(ガーヴィン・ドゥルーリー)

[第Ⅱ部第1章2]
イギリス・ロンドン大学名誉教授。専門は公法、行政学、公共政策。主な著作はEditor (with Alexander Horne), Parliament and the Law, (Hart Publishing, 2nd edition, 2018) ; Editor (with Sir Louis Blom‒Cooper and Brice Dickson), The Judicial House of Lords 1876-2009 (Oxford University Press, 2009); Author (with Dawn Oliver), Public Service Reforms : Issues of Accountability and Public Law,(Pinter, 1996); Editor (with Philip Giddings), Westminster and Europe : the Impact of the European Union on the Westminster Parliament, (Macmillan, 1996) ; Author (with Ivor Burton), Legislation and Public Policy, (Macmillan, 1981) ; Author, Law, Justice and Politics, (Longman, 2nd edition, 1981)

阪田 雅裕(サカタ マサヒロ)

[第Ⅱ部第1章3]
アンダーソン・毛利・友常法律事務所顧問、元内閣法制局長官。大蔵省(財務省)入省後、通商産業省重工業局電子政策課企画係長、苫小牧税務署長、武蔵府中税務署長、在ロスアンゼルス総領事館領事、国税庁長官官房総務課長等を歴任。

倉田 哲郎(クラタ テツロウ)

大阪府箕面市長。郵政省(総務省)入省後、大阪府箕面市に出向し箕面市政策総括監、市長公室専任理事(政策・行革・法制担当)。総務省情報通信政策局課長補佐を経て、2008年箕面市長に当選(34歳2ヶ月・当時全国最年少市長)。2016年3選。

青山 竜治(アオヤマ リョウジ)

[第Ⅱ部第2章1①]
京都市行財政局総務部法制課法規係長。法務博士(2008年、京都大学)。同年新司法試験合格。京都市役所入庁後、伏見区選挙管理委員会事務局を経て現職。

松浦 弘明(マツウラ ヒロアキ)

[第Ⅱ部第2章1②]
大阪府豊中市総務部法務・コンプライアンス課法務係長。豊中市役所入庁後、健康福祉部保険給付課、教育委員会事務局教育総務課を経て現職。

北村 和生(キタムラ カズオ)

立命館大学大学院法務研究科教授。専門は行政法。主な著作は『行政法の基本(第6版)』(共著、法律文化社、2017年)、「行政の情報提供義務と国家賠償責任」行政法研究19号(2017年)、「フランスにおけるアスベスト被害と国家賠償責任」立命館法学311号(2007年)

佐藤 英世(サトウ エイセイ)

[第Ⅱ部第3章1]
東北学院大学法学部教授。専門は行政法。主な著作は『行政法の基本(第6版)』(共著、法律文化社、2017 年)、「経済活動の規制行政」『新・応用行政法』(有信堂、2017年)、「行政主体と行政機関」他『新・基本行政法』(有信堂、2016年)、「民主的法治国家における請願権と実効的権利救済(一)(二完)」東北学院法学76号(2015 年)78号(2017年)

恩地 紀代子(オンチ キヨコ)

[第Ⅱ部第3章2]
神戸学院大学法学部教授。専門は行政法。主な著作は『入門行政法(改訂版)』(丸善プラネット、2017年)、『実践判例行政事件訴訟法』(共著、三協法規出版、2008年)、『ドイツ行政裁判手続の効率的運営』(南日本出版、2006年)

佐伯 彰洋(サイキ アキヒロ)

[第Ⅱ部第3章3]
同志社大学法学部教授。専門は行政法。主な著作は『行政法の基本(第6版)』(共著、法律文化社、2017 年)、『地方自治法入門』(共編著、成文堂2016年)、「行政情報公開と不開示情報」ジュリスト増刊『行政法の争点』(2014年)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

プロローグ 行政の中の法の担い手と法治主義のあり方

第Ⅰ部 行政の中の法の担い手の養成
 1 公的部門の法律専門家の養成と大学教育
 2 近代日本における行政官任用資格試験と法的専門性
 3 地方公共団体と法科大学院の協働
 4 イギリス法曹養成における大学・法科大学院の位置付けとその役割
 5 ロシアの公的部門と法律専門家

第Ⅱ部 行政過程における法の担い手  
 第1章 立法の担い手と法律専門家
  1 ドイツ、フランス、EU の省庁レベルの立法過程におけ
   る法律専門家の役割
  2 イギリス中央政府における法律専門家
  3 日本の立法過程と法律専門家       
  4 日本の地方公共団体における立法過程と法律専門家
第2章 法の適用・執行の担い手と法律専門家
  1 日本の地方公共団体における法曹・法律専門家の活用
  ①指定都市における法の執行過程と法学既修者
  ②豊中市職員に求める法的素養について
  2 フランスの地方公共団体における法律専門家の役割 
第3 章 不服審査の担い手と法律専門家
 1 日本の地方公共団体における不服審査体制と法律専門家 
 2 ドイツ連邦州の不服審査と法曹
 3 アメリカの行政不服審査制度


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