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外国にルーツをもつ子どものバイリンガル読書力

外国にルーツをもつ子どものバイリンガル読書力

A5判 340ページ 上製
定価:5,900円+税
ISBN978-4-87259-581-9 C3037
奥付の初版発行年月:2018年02月 / 発売日:2018年03月中旬

内容紹介

日本国内の在留外国人数の増加に伴い、学校で日本語指導を必要としている言語的マイノリティの子どもたちへの対応が急務となっている。本書は、学業の達成のために必要不可欠と言われている読書力の発達に焦点をあて、その実態を複言語能力の獲得と喪失のダイナミズムから実証的に解明する。そして、日本の学校社会における言語的マイノリティの子どもたちへの言語教育の指針となり得る読書力の発達段階指標を提唱する。

著者プロフィール

櫻井千穂(サクライチホ)

大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了、博士(言語文化学)。
日本学術振興会特別研究員(RPD)を経て、2016年4月より同志社大学日本語・日本文化教育センター准教授。
専門は、年少者日本語教育、母語・継承語教育、第二言語習得研究。文部科学省委託事業『外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメントDLA』開発で<読む>を担当。
主な論文に、「外国人児童の学びを促す在籍学級のあり方─母語力と日本語力の伸長を目指して」『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』4号2008年、「多文化多言語環境に育つ子ども(CLD児)の読書力をどう捉え、どう育てるか-対話型読書力評価(DRA)の開発を通して得た視座を中心に-」『日本語プロフィシェンシー研究』2号2014年、「スペイン語母語児童生徒の二言語能力の相関分析-物語文の聴解・再生課題を通して-」『日本語・日本文化研究』26号 2016年など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 日本国内の外国にルーツをもつ子どもたちへの言語教育
1 子どもたちを取り巻く環境の現状と課題
2 日本語を中心とした教育の施策
3 母語を活用した教育支援と母語保持の取り組み
4 言語教育政策における言語能力調査とそれに基づく教育指針策定の必要性


第2章 バイリンガル教育理論
1 外国にルーツをもつ子どもの二言語能力の関係
2 外国にルーツをもつ子どもの言語能力観
3 外国にルーツをもつ子どもに対する言語教育観
4 理論的基盤のまとめ


第3章 読書力の規定要因
1 文章理解の認知処理モデル
2 文字・単語・文レベルの処理
3 談話レベルの処理
4 環境との関わりでみた読みの力の発達
5 第二言語における読みの力と二言語間の関係
6 読書力とはなにか


第4章 調査概要と対話型アセスメント
1 調査1:日本生まれの中国ルーツの子どもたちの日本語読書力調査
2 調査2:南米スペイン語圏ルーツの子どもたちの二言語会話力・聴解力・読書力調査
3 対話型アセスメントの教育的意義と本書における位置づけ


第5章 調査1.日本生まれの中国ルーツの子どもたちの日本語読書力調査
1 読書力レベルの総合判定結果
2 総合判定結果の要因分析
3 読書傾向の分析
4 音読の流暢度・音読速度の分析
5 あらすじ口頭再生・あらすじ記述の分析
6 家庭での言語使用との関係
7 日本生まれのNSCとNSJの日本語読書力


第6章 調査2.南米スペイン語圏ルーツの子どもたちの二言語会話力・聴解力・読書力調査
1 二言語会話力の結果
2 二言語の物語文聴解力の結果
3 二言語読書力の結果
4 二言語の読書力と会話力・聴解力との関係性


第7章 外国にルーツをもつ子どもの読書力育成に向けた提言
1 調査結果から得られた示唆
2 日本語の読書力の発達段階指標
3 読書を通した全人的発達を目指して


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