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独裁政権下の劇作と抵抗現代スペインの劇作家 アントニオ・ブエロ・バリェホ 

現代スペインの劇作家 アントニオ・ブエロ・バリェホ  独裁政権下の劇作と抵抗

A5判 294ページ 並製
価格:4,290円 (消費税:390円)
ISBN978-4-87259-487-4 C3074
奥付の初版発行年月:2014年10月 / 発売日:2014年10月上旬

内容紹介

ブエロ・バリェホは現代スペイン演劇の第一人者。内戦で共和国支持で戦ったが、フランコ側の勝利に終わる。独裁制は戦後も続き、バリェホは国家権力による検閲や暴力への抵抗の体験を戯曲に生かす。その作品は時代と国家の狭い範囲に留まらず、大きな抑圧力をもつ公の歴史、普遍的な「敗者の歴史」を語り伝える。ロルカと並ぶその作品は人々の心をとらえ、いくつもの文学賞を受賞した。本邦初の本格的な紹介。


目次

序章 なぜアントニオ・ブエロ・バリェホなのか?—七世紀から二〇世紀までのスペイン演劇の流れ—
第一章 フランコ政権と検閲
第二章 盲目が可視化する権力—『燃ゆる暗闇にて』における神話の解体—
第三章 絵画と視線の権力—『ラス・メニーナス』のなかのベラスケス—
第四章 敗者の叫びと歴史叙述—『サン・オビーディオの演奏会』の救済—
第五章 オーラル・ヒストリーのための戦略—国家のイデオロギーを可視化する『バルミー医師の二つの物語』—
第六章 権力と抵抗の関係—『バルミー医師の二つの物語』における内部からの抵抗—
第七章 無名の人々の救済—『明り取り』における記憶と歴史—
第八章 グロテスクなものの舞台化『理性の眠り』—ゴヤの幻想と黒い絵—
第九章 凶器からの覚醒と過去の責任—『財団』、寓話の解体という寓話—
終章 監獄から次の監獄へ—『燃ゆる暗闇』から『財団』へ—
参考文献
索引


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