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太平洋戦争史秘録  隠された大震災

太平洋戦争史秘録 隠された大震災

四六判 205ページ 並製
定価:2,000円+税
ISBN978-4-86163-125-2 C0044
奥付の初版発行年月:2009年10月

内容紹介

“地震国”と言われる日本において、死者1000人を超える大地震はここ百余年の間に11回記録されている。そのうち4回は異常にも太平洋戦争の終戦前後に軍需工場の集中する東海地方を襲っており、住民は戦禍と震災の二重の苦しみを被った。しかし、この震災の報道は政府や軍部の検閲により厳重に管理され、飛行機工場の倒壊により圧死した勤労学徒、集団疎開中に被災した子どもたちの悲劇なども国民に知らされなかった。
 また、当時黎明期にあった日本の地震学も戦時下で様々な圧迫を受け、辛酸と苦難の時代を過ごすことになった。
 豊富な資料と綿密な取材をもとに、隠された戦時下の大震災の実像に大胆に迫る。巻末には、戦争と地震学の歩みがわかる略年表「戦争と日本地震学辛酸の軌跡」を収録。

著者プロフィール

山下 文男(ヤマシタ フミオ)

1924年 岩手県の三陸海岸生まれ。大船渡市綾里地区在住。「歴史地震研究会」会員として著作と地震津波防災活動に従事。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次


第1部 太平洋戦争下の隠された大震災
歴史の激動期を襲う大地震
倒幕に「呼応」した幕末の地震
太平洋戦争と四つの大地震
敗色濃厚な中での東南海地震
災害報道を徹底規制した内務省・検閲課
国民を欺いただけの報道管制
憲兵に拷問された翼賛壮年団長
地震学者の調査にも憲兵隊の許可
倒壊した飛行機工場の謎
考慮になかった働く者の安全
航空機の生産を支えた勤労学徒
厳しい労働と空腹に耐えて
犠牲になった学徒たちの悲惨
卒業証書のない卒業式
母の運命を変えた愛娘の死
「朝鮮女子挺身隊」の犠牲
直下型地震の恐怖
地震小屋から戻ったその晩に
寝たままの姿が多かった圧死者
空襲警報下、死体処理の酸鼻
疎開学童たちの悲劇
物凄い地鳴りとともに
不幸中の不幸の数々
語り尽くせない戦争の犠牲
東南海地震の震度と被害
三河地震の震度と被害
参考史料

第2部 戦争と日本の地震学者
日本地震学の「躍進時代」
軍国ファシズムの異常事態の中で
軍部に隷属させられた中央気象台
戦争によって失われた才能
狙われた地震研究所
潰された震災予防評議会
邪魔者だった地震学者
困難をきわめた調査活動
末期症状のなかでの三河地震
今村明恒の地震予知研究
東海地震予知研究の先駆
身動きとれない「老書生の俄百姓」
原爆は震災より悲惨だった
南海大地震と今村明恒の死
日本地震学の再出発

付(略年表)戦争と日本地震学辛酸の軌跡

終わりに
極秘に派遣した軍の「工作隊」
太平洋戦争史の中の一つの驚き
田村高廣さんは語っていた
名古屋市立平和小学校の由緒
二度も大地震に遭った「福井商業」の学徒たち
主だった写真の出典

あとがき

関連書

『津波の恐怖-三陸津波伝承録-』


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