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解ける! 使える! 微分方程式

解ける! 使える! 微分方程式

A5判 232ページ 並製
定価:3,000円+税
ISBN978-4-8329-8226-0 C3041
奥付の初版発行年月:2016年12月 / 発売日:2016年12月下旬

内容紹介

基礎からスムーズにマスターできるよう工夫し,初学者が段階的・螺旋的に理解できるように書かれた微分方程式の教科書。
世の中に数多ある微分方程式の書を紐解けば,おおまかに二種に大別される。一つは例題とその解法の解説が羅列されているタイプ,もう一つは定義・定理・証明が羅列されているタイプである。後者は数学者のための書であり,数学者を目指す者以外にとって理解が容易ではない。一方,前者では残念ながら数学は身につかないだろう。さしずめ,大学生が単位のために授業を受けて,試験対策のために勉強する程度のことで,内容の理解にはほど遠い。
本書はそのどちらでもなく,例題を多く示しながらも,数学的理解が深まるように説明文を充実させた。また,執筆しながら際の講義に用いて学生の不得手をあぶり出し,それらを重点的に解説した。すなわち,線形代数学や微分積分学を十分に習得していない学生を想定し,復習的な事項も織り交ぜ,脱落せず読み通せるよう配慮した。

著者プロフィール

稲津 將(イナツ マサル)

1977年 北海道岩見沢市生まれ
1998年 京都大学理学部中退
2002年 北海道大学大学院地球環境科学研究科 修了
東京大学気候システム研究センター特任助教などを経て
現在 北海道大学大学院理学研究院 准教授
専門 気象学
博士(地球環境科学)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 オイラーの公式とテイラー展開
1.1 オイラーの公式
1.2 三角関数の公式
1.3 複素平面の表示法
1.4 逆三角関数
1.5 テイラー展開
第2章 常微分方程式の基本的な解法
2.1 常微分方程式
2.2 変数分離型の常微分方程式
2.3 線型常微分方程式
2.4 特性方程式を用いた2階常微分方程式の解法
2.5 特性方程式の解に重根を含む場合の解法
2.6 特性方程式の解に0を含む場合の解法
第3章 非斉次常微分方程式
3.1 斉次方程式と非斉次方程式
3.2 発見的方法(1)非斉次項が多項式の場合
3.3 発見的方法(2)非斉次項が指数関数の場合
3.4 発見的方法(3)共鳴の場合
3.5 発見的方法(4)非斉次項が二つの関数の和の場合
3.6 ラグランジュの定数変化法による解法
第4章 行列と固有値解析
4.1 行列の基礎知識
4.2 連立方程式と逆行列
4.3 2次正方行列による線型写像
4.4 固有値と固有ベクトル
4.5 ケーリーハミルトンの定理と射影行列
4.6 行列の対称性
4.7 二次形式と二次曲線
第5章 連立常微分方程式
5.1 連立常微分方程式
5.2 スペクトル分解を用いた解法
5.3 解軌道(1)固有値が実数のとき
5.4 解軌道(2)固有値が共役複素数のとき
5.5 解軌道の分類のまとめ
第6章 積分の計算法
6.1 対称的な関数の積分
6.2 三角関数・指数関数の積分
6.3 部分積分
6.4 不連続関数の積分
6.5 正規分布の全積分
第7章 フーリエ展開
7.1 フーリエ展開
7.2 パーセバルの等式とギブスの現象
7.3 複素フーリエ展開
7.4 関数のノルムと計量
第8章 常微分方程式と固有関数
8.1 固有関数としての三角関数
8.2 ディリクレ境界条件と正弦展開
8.3 ノイマン境界条件と余弦展開
8.4 その他の境界条件
8.5 作用素の自己随伴性
8.6 スツルム=リュービル型微分方程式
第9章 偏微分方程式と変数分離法
9.1 2変数関数と偏微分
9.2 偏微分方程式の分類と問題・解法の概要
9.3 熱拡散方程式の初期値境界値問題
9.4 境界条件が異なる場合の解法
9.5 さまざまな有限区間に対する解法
9.6 方程式の係数が異なる場合の解法
第10章 固有関数展開と熱拡散方程式
10.1 固有関数展開による解法
10.2 非斉次方程式の解法
10.3 非斉次境界条件の場合
第11章 振動の方程式
11.1 波動方程式
11.2 定在波
11.3 強制振動
第12章 ラプラス方程式
12.1 ラプラス方程式
12.2 矩形領域における境界値問題
12.3 変数変換と平面極座標におけるラプラシアン
12.4 オイラー方程式の解法
12.5 円盤領域における境界値問題
12.6 ポワッソンの公式
第13章 フーリエ変換と熱拡散方程式
13.1 ディラックのデルタ超関数
13.2 フーリエ変換
13.3 畳み込み積分
13.4 初期値問題の解法
13.5 半無限区間の熱拡散方程式(1)ディリクレ境界条件
13.6 半無限区間の熱拡散方程式(2)ノイマン境界条件
第14章 波動方程式194 
14.1 1階の偏微分方程式とフーリエ変換
14.2 1階の偏微分方程式と特性曲線
14.3 波動方程式のフーリエ変換による解法
14.4 波動方程式と特性曲線
14.5 波の固定端の反射
14.6 波の自由端の反射
第15章 グリーン関数
15.1 2次元デルタ超関数
15.2 ラプラス方程式の基本解
15.3 線積分・面積分とグリーンの定理
15.4 ポワッソン方程式の境界値問題
15.5 鏡像法とグリーン関数
コラム 
A 最多被引用「数式」は?
B ATAN2~コンピュータの逆正接関数
C 性質が定義に、定義が性質に化ける
D 浴槽の水抜きは変数分離で
E 微分方程式と放射年代測定
F 数値解法~ヤミキンとe
G 共鳴の例
H 鞍や峠のイメージ
I 非線型力学系
J 置換積分の秘訣
K 絶対値を含む積分の鉄則
L 数値積分の台形公式
M 黒体輻射と逆4乗和
N データのフーリエ展開
O ξの書き方講座
P ルジャンドル微分方程式
Q フーリエの法則
R 解の図示あれこれ
S ∂って何て読むの?
T 雪中温度の時間変化
U 定数のフーリエ変換?
V さまざまフーリエ変換の定義
W 津波の速さ
X 大気中の物質輸送
Y 3次元ラプラス方程式の基本解


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