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☆新版☆氷の科学

☆新版☆氷の科学

四六判 260ページ
価格:1,980円 (消費税:180円)
ISBN978-4-8329-7371-8(4-8329-7371-1) C1042
奥付の初版発行年月:2004年11月 / 発売日:2004年11月下旬

内容紹介

雪の結晶はなぜ六花? 氷はなぜ水に浮かぶ? 氷河が青くみえるのはなぜ? 身近にあって暮らしに深く関わっている氷と雪。意外と知られていないその素顔を、物理・化学的性質を結晶構造からオリンピックの氷、土星の輪まで、最新のデータを加え、多彩な角度から紹介します。

著者プロフィール

前野 紀一(マエノ ノリカズ)

1940年 北海道に生まれる
1963年 北海道大学理学部地球物理学科卒業
1965年 北海道大学大学院理学研究科修士課程(地球物理専攻)修了
現  在 北海道大学名誉教授
著訳書 『雪氷の構造と物性』<基礎雪氷学講座Ⅰ>(共編)
      『雪崩と吹雪』<基礎雪氷学講座Ⅲ>(共編)
      N. H. Fletcher 『氷の化学物理』

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 氷と人間
夏の氷/氷= /冬の雪氷/雪氷と人間
第2章 水の循環と雪氷
万物の根元は水である/水の循環/水循環は太陽エネルギーを運ぶ/地球上の雪氷の量/雪氷の白さ
第3章 氷結晶の構造と性質
 水をしる
水の化学組成/水分子の形/水の状態図/沸点上昇と融点降下/かくれた熱−潜熱/氷も蒸発する−昇華蒸発
 氷の結晶構造
クリスタルとガラス/クリスタルの原義は氷/氷は六方結晶か/X線による構造決定/氷の結晶構造/氷はなぜ水より軽いか/単結晶の氷/蒸発ピットの方法/ティンダルの氷の花/透明な氷−札幌オリンピックと長野オリンピックの氷/氷の成長と異物排除/色のついた透明な氷
 氷の弾性と塑性
はずむ氷/流れる氷/単結晶氷の塑性変形/底面滑りのメカニズム−転位/応力・ひずみ曲線/氷の転位の直接観察/多結晶氷と粘弾性/多結晶氷の定常クリープ
第4章 無秩序な氷結晶
 水素原子の配列
こわれにくい水分子−共有結合/水分子間の水素結合/プロトンの配置とバナール=ファウラーの規則/氷の統計模型/無秩序の凍結/プロトンの配置/理想的な結晶性氷
 氷はプロトン半導体
氷の電気測定のパイオニア/氷は半導体/氷はなぜ透明か,雪はなぜ白いか/青い氷/氷の電気分解とイオン欠陥/氷の誘電分極/水分子は永久双極子/水分子の回転のメカニズム−配向欠陥
 氷の本性
スイス学派の統一理論/氷の本性
第5章 氷の表面と物性
 氷の温度と表面
あつがりな氷/氷の表面は疑似液体/氷はきわめて純粋/疑似液体層の実験的証拠
 復氷・スケート・雪結晶
氷のマジック−復氷/復氷の理論/スケートとスキーはなぜ滑るか/氷の摩擦係数/雪結晶の形
 氷は焼物
焼物のメカニズム−焼結/氷も焼結する/南極の氷は焼物/南極の氷と焼結の極限
第6章 氷と圧力−いろいろな氷
高圧氷の発見/水に浮かない高圧氷/ゆがんだ氷−氷Ⅱ・氷Ⅲ・氷Ⅴ/二重構造の氷−氷Ⅵ・氷Ⅶ/目で見る高圧氷/氷Ⅷと氷Ⅸの発見/極限状態の氷/準安定の氷/籠の氷−包接氷
第7章 宇宙の氷
太陽系の水の起源/月の氷/火星の氷/火星の雪/木星の氷のお月さん/宇宙の噴水−彗星/土星の輪/宇宙雪氷学


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