大学出版部協会

 

 研究方法論からSCATによる分析まで質的研究の考え方

質的研究の考え方 研究方法論からSCATによる分析まで

菊判 416ページ 並製
定価:3,500円+税
ISBN978-4-8158-0944-7 C3036
奥付の初版発行年月:2019年03月 / 発売日:2019年04月上旬

内容紹介

「量」では測れないものを科学的に考えるために――。質的研究に関する疑問・疑念に、ツボを押さえた説明や独自のモデルで答え、量的研究者も納得。認識論を起点に、研究を進めるうえで大切な考え方や質的データ分析手法SCATの使い方を解説する。人文・社会科学や医療等に携わる人にも最適。

前書きなど

近年、あらゆる領域で、質的研究ということばが人々の口に上っているし、質的研究に関連する多くの書物や論文が発表されている。したがって、本書を手に取る多くの人にとって「質的研究」ということばは、決して初めて見るものではないだろう。

しかしこのことばを初めて聴いたとき、どのように感じただろうか。人文科学や社会科学の多くの研究者や学生は、「いまさら質的などと言わなくても、研究というのは本来、質的に実施するに決まっているではないか」と思ったかもしれない。しかし逆に、科学、工学、そして医療系などの理系の領域の研究者や学生は、「いったいどうやったら、質的に研究することなどできるのか?」と思ったかもしれない。このように、質的研究はその名前がよく知られるようになったほど、その内容が知られているわけではない。

本書は、特定の領域における質的研究について解説したものではない。とはいえ、筆者の研究的背景や研究経験上、次のような人が読者として想定されている。それは、「質的研究」を自覚的に実施してきた、あるいは実施しようとしている研究者や学生、今日的な意味での「質的研究」ではなく、非量的な研究が伝統的になされてきた教育学などの領域の研究者や学生、医学や医療専門職教育の研究者、日常の職務から研究すべき課題を見いだしている医師、歯科医師、看護師、薬剤師などの……

[「はじめに」冒頭より/エピグラフは省略]

著者プロフィール

大谷 尚(オオタニ タカシ)

1953年 東京に生まれる
1976年 東京教育大学教育学部卒業
1979年 筑波大学大学院博士課程教育学研究科中退
    長崎大学講師、トロント大学オンタリオ教育研究所客員研究員などを経て
現 在 名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授、
    名古屋大学アジア共創教育研究機構教授
著訳書 『質的心理学講座 第1巻』(共著、東京大学出版会、2008年)
    『これからの医療コミュニケーションへ向けて』(共著、篠原出版、2013年)
    デンジン/リンカン編『質的研究ハンドブック3巻 質的研究資料の収集と解釈』
    (共編訳、北大路書房、2006年)他

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに
本書の著者の研究的背景

第I部 質的研究のデザイン、方法、パラダイム

第1章 質的研究とは何か
 ―いくつかの基本概念とその検討―

第2章 リサーチ・クエスチョンの設定

第3章 研究デザイン

第4章 データ採取

第5章 データ分析

第6章 理論化とモデル化

第7章 質的研究の結果の表象

第8章 質的研究の研究倫理

第9章 質的研究に関するその他の問題と課題

第II部 SCATによる質的データ分析

第10章 SCATとは何か
 ―その機能と意義―

第11章 SCATによる分析

第12章 SCATでの分析の参考のために
 ―SCATのTips & Pitfalls―

第13章 SCATのFAQ

結語にかえて
謝 辞
文献リスト
図表一覧
索 引

細目次
http://www.unp.or.jp/944_contents/


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。