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 フーヴァーと総合安全保障構想誤解された大統領

誤解された大統領 フーヴァーと総合安全保障構想

A5判 422ページ 上製
定価:5,800円+税
ISBN978-4-8158-0904-1 C3031
奥付の初版発行年月:2018年02月 / 発売日:2018年03月上旬

内容紹介

大恐慌への対応を批判され、無能とされた大統領。しかし人道支援・環境保護などの先駆的政策は、今日狭く理解されがちな「人間の安全保障」の源流でもある。共和党右派、マッカーサー、アイゼンハワーなどの米国政治の群像を鮮やかに捉え、日本の占領政策にも新たな光を投げかける。

著者プロフィール

井口 治夫(イグチ ハルオ)

1964年、フィリピン・マニラ市に生まれる。1995年、シカゴ大学大学院歴史学科修了(Ph. D. History)。名古屋大学大学院環境学研究科教授などを経て、関西学院大学国際学部教授。著書『鮎川義介と経済的国際主義』(名古屋大学出版会,2012)でサントリー学芸賞、企業家研究フォーラム賞を受賞。おもな研究分野は、アメリカ政治・外交、日米関係、安全保障。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 フーヴァーによる総合安全保障政策の構想とその展開
    1 米国における総合安全保障政策の起源と系譜
    2 フーヴァーの活動の背景

第1章 立身出世と人道支援活動
    1 鉱山技師としての成功
    2 第一次世界大戦下のベルギー支援

第2章 人道支援から総合安全保障の模索へ
    1 食糧局時代のフーヴァーとその側近たち —— タフトとストロース
    2 救済局時代のフーヴァーとその側近たち —— ハーターとペイト
    3 米国救済局と欧州・ロシア
    4 テイラー主義
    5 ボルシェビキ政権への食糧支援
    おわりに

第3章 政治家フーヴァー
      —— 第一次世界大戦後の対応から大統領へ

    1 フーヴァーとローズヴェルト
    2 フーヴァーと1920年代の国内経済政策
    3 戦間期の米国と東アジア —— 軍縮と地域紛争
    4 フーヴァー政権と極東における紛争 —— 中ソ紛争、満洲事変
    5 誤解された大統領 —— フーヴァーと大恐慌
    おわりに

第4章 米国のフィリピン防衛
      —— マッカーサー、アイゼンハワー、フェラーズ

    1 マッカーサーの政治的源流
    2 マッカーサーのフィリピン防衛計画
    3 フィリピン国防計画をめぐる対立 —— マッカーサー、フェラーズとアイゼン
      ハワー
    4 アイゼンハワーの帰国とフィリピン国防計画の軌道修正
    5 帰国後のフェラーズ
    6 1940~41年のフィリピン防衛政策
    おわりに —— フェラーズとフーヴァー

第5章 ジョン・フォスター・ダレス
      —— 共和党右派の系譜

    1 ダレスの外交思想
    2 戦前からの連続性

第6章 米国参戦に至るローズヴェルト外交とフーヴァー
    1 欧州情勢介入をめぐる論争
    2 対東アジア外交の分岐点
    3 モーゲンソーと対枢軸国経済戦争
    4 ローズヴェルトと昭和天皇
    5 フーヴァーと天皇宛親電に至る経緯への関与
    6 日米妥協の可能性 —— 12月上旬の野村・来栖
    おわりに

第7章 共和党右派とマッカーサー大統領候補擁立運動
      —— 1941~44年

    1 日米開戦とマッカーサー ——「英雄」 への道
    2 戦時中のマッカーサー大統領候補擁立運動

第8章 第二次世界大戦の終結とフーヴァーの政治的復活
    1 ドイツ降伏と日本の無条件降伏をめぐる米国内論争
    2 フェラーズの日本に対する認識
    3 フーヴァーと米国政府内の政策論争
    4 日本の国内動向
    5 米軍の動向とフェラーズ
    6 天皇の 「聖断」 の影響
    7 マッカーサーと対日占領
    おわりに —— 東京裁判開廷前後と天皇宛親電人脈

第9章 戦後のマッカーサー大統領候補擁立運動
    1 水面下で続いたマッカーサー大統領候補擁立運動
    2 マッカーサー大統領候補擁立運動の展開
    3 マッカーサーの静観姿勢
    4 革新主義とマッカーサー
    おわりに

第10章 共和党右派と共和党穏健派・リベラリズム支持派との攻防
    1 一般軍事教練問題
    2 タフトとパレスチナ問題
    3 共和党右派 —— 1945~50年代
    4 ウィリアム・バックレー —— 赤狩りの時代
    5 共和党右派の衰退
    おわりに

第11章 米国政治の長老フーヴァー
      —— 対ソ政策、世界食糧調査団、行政改革

    1 対ソ政策と世界食糧調査団 —— 日本とドイツの経済的立て直し
    2 国防をめぐる行政改革
    3 大統領府と各省庁をめぐる行政改革

終 章 フーヴァーの生涯とその遺産

 あとがき
 注
 索 引

関連リンク

『鮎川義介と経済的国際主義――満洲問題から戦後日米関係へ』


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