大学出版部協会

 

プルーストと創造の時間

プルーストと創造の時間

A5判 492ページ 上製
定価:6,600円+税
ISBN978-4-8158-0754-2 C3098
奥付の初版発行年月:2013年12月

内容紹介

それが存在しない世界に——。科学的な実証知が勃興し、旧来の人文教養が失墜した世紀末の憂鬱の只中で、それでも 「文学に賭ける」 決断を下したプルースト。作家が格闘した、『失われた時を求めて』 誕生以前の文の地形を明らかにすることを通して、その出現の意味を探る労作。


目次

はじめに 文学に賭ける —— マルセル・プルーストの選択

序 章 世紀末の憂鬱 —— 二つの 〈文学的病〉
     1 新たなる 「世紀病」 —— 〈書く病〉
     2 旧き教養人の愉しみ —— 〈読む病〉
     3 二つの 「文学的病」 から瘉えるために

  第Ⅰ部 文学の位置 —— 時代といかに闘うか

第1章 文学教養 —— 〈読むこと〉 と 〈書くこと〉 の不純な関係

第2章 〈教養小説〉 を読む方法
     1 〈教養〉 から 〈習得〉 へ —— 『失われた時を求めて』 は 〈教養小説〉 か
     2 人と作品 —— 〈教養小説〉、あるいは近代批評の自画像の誕生

第3章 マルセル・プルーストの修業時代

  第Ⅱ部 小説の可能性

第1章 時代と闘う二つの美学 —— 前衛的であったということ
     1 世紀末のゲーテの弟子たち
     2 水脈をたどって —— 世紀末からの脱出を図る美学の干渉

第2章 〈鏡映〉 の美学を超えて —— レアリスムとの闘い
     1 『シクスティーヌ』、あるいは世紀末小説の鏡
     2 ユベールよりももっと先へ —— 『パリュード』

第3章 反=日記あるいは 「文学生活」 批判
     1 〈生きること〉 と 〈書くこと〉 の曖昧な関係
     2 生という作品

第4章 歴史は物語ではない —— 小説的真実のゆくえ

  第Ⅲ部 近代批評と小説 —— 『サント=ブーヴに逆らって』 の射程

第1章 サント=ブーヴの喪が明けて

第2章 テーヌの未完の小説 —— 〈教養小説〉 が不可能になるところ

第3章 サント=ブーヴをパロディ化する
     1 「ある朝の思い出」 —— サント=ブーヴ的舞台装置の構築
     2 「マルタンヴィルの鐘塔」 考 —— 〈生成小説〉 のミニアチュール
     3 錬金術あるいはルモワーヌの夢から醒めるために

第4章 近代 「生成批評」 のその後

  第Ⅳ部 プルースト小説の地平

第1章 『ジャン・サントゥイユ』 から 『失われた時を求めて』 へ —— 〈書けない主人公〉 の
     誕生

第2章 「天職の物語」 の終わりかた

第3章 『見出された時』 を読む —— 作家はいつ書き終えるか

終 章


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。