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フラーレンとナノチューブの科学

フラーレンとナノチューブの科学

A5判 372ページ 並製
定価:4,800円+税
ISBN978-4-8158-0669-9 C3043
奥付の初版発行年月:2011年07月

内容紹介

わが国で最初期よりナノカーボン研究をリードしてきた著者らが、フラーレン発見に至る背景から、ナノスケールの炭素が生み出す多彩な構造・物性、そしてピーポッドやグラフェンなどの最新の話題まで、平易に解説する。基礎的事項を系統的に理解する上でも最適の書。


目次

第1章 マイクロクラスターとフラーレン : 歴史的な背景
   1.1 マイクロクラスター、超微粒子、フラーレン
   1.2 マイクロクラスターの魔法数
   1.3 炭素クラスターの魔法数 : C60の発見
   1.4 C60・フラーレンの多量合成法の発見

第2章 炭素クラスターの構造とダイナミックス
   2.1 炭素クラスターの生成とC60
    (1) レーザー蒸発クラスター分子線・質量分析法
    (2) C60クラスターの観測
   2.2 炭素クラスターの構造
    (1) 直鎖状と環状構造の炭素クラスター
    (2) フラーレン構造をもつ炭素クラスター
    (3) 炭素クラスター構造のサイズによる階層性
   2.3 C60の解離とフラグメンテーション
    (1) C2脱離の解離過程 (C2-loss)
    (2) C60の固体表面との衝突とフラグメンテーション

第3章 C60とフラーレンの生成法
   3.1 加熱フローガス中レーザー蒸発法 (高温レーザー蒸発法)
   3.2 抵抗加熱法
   3.3 アーク放電法
   3.4 燃焼法による大量合成法
   3.5 その他の方法
    (1) 高周波誘導加熱法
    (2) ナフタレン熱分解法
    (3) 製墨用スス (松煤、油煤)

第4章 フラーレンの分離と精製
   4.1 昇華法によるC60の分離精製
   4.2 フラーレンの溶媒抽出と溶解度
   4.3 オープンカラムクロマトグラフィーによる分離精製
   4.4 高速液体クロマトグラフィー (HPLC) による分離精製
    (1) ODSカラムを用いたフラーレンのHPLC
    (2) 多量分取を目的としたフラーレンのHPLC

第5章 フラーレン分子の構造と電子状態
   5.1 C60 (Buckminsterfullerene)
    (1) C60分子の構造
    (2) C60分子の電子状態
    (3) C60の電子状態のSTMプローブ
    (4) C60分子の電子励起状態
    (5) C60分子の電気化学的性質
   5.2 C70
    (1) C70分子の構造
    (2) C70分子の電子状態
   5.3 高次フラーレン
    (1) C76
    (2) C78
    (3) C82
    (4) C84
    (5) C86以上のサイズの高次フラーレン
   5.4 フラーレンネットワークの幾何学
    (1) Eulerの定理
    (2) IPR (孤立五員環則)
    (3) フラーレンの表記法
   5.5 フラーレンの生成機構
    (1) Stone-Wales転移
    (2) C60とフラーレンの生成モデル

第6章 固相フラーレン
   6.1 結晶構造と分子運動
    (1) C60
    (2) C70
    (3) 高次フラーレン
   6.2 電子構造
    (1) 固体C60の電子構造
    (2) 固体C70および高次フラーレンの電子構造
   6.3 物理・化学的性質
    (1) 熱的・力学的性質
    (2) 電気的・磁気的性質
    (3) 光学的性質
    (4) ポリマー化
    (5) 酸化
   6.4 高圧力下における物性
    (1) 静水圧下における相転移
    (2) C60の骨格構造の再構成と分解

第7章 フラーレン化合物
   7.1 合成法
   7.2 アルカリC60化合物の結晶構造
    (1) K、RbおよびCsとの化合物
    (2) Naを含む化合物
   7.3 アルカリ土類および希土類C60化合物の結晶構造
    (1) アルカリ土類C60化合物
    (2) 希土類C60化合物
   7.4 電気的性質と電子構造
    (1) 電気伝導
    (2) 光電子分光
    (3) K3C60の電子構造
    (4) K4C60の電子構造
    (5) A1C60 (A=Rb、Cs) の電子構造
   7.5 超伝導
    (1) 超伝導の観察
    (2) 固体A3C60の伝導電子
    (3) 転移温度と格子定数
    (4) A3C60メロヘドラル不規則相とNa2AC60規則相
    (5) アルカリ土類C60化合物の超伝導
    (6) 磁場の効果
    (7) 電子対形成の機構
   7.6 ハロゲンC60化合物
   7.7 アルカリC70化合物
   7.8 アルカリ高次フラーレン化合物

第8章 金属内包フラーレン
   8.1 金属を内包したフラーレン
    (1) レーザー蒸発クラスター分子線による金属内包フラーレンの生成
    (2) 金属は内包されるか?
   8.2 金属内包フラーレンのマクロスコピック量の生成とLa@C82
   8.3 金属内包フラーレンの表記法
   8.4 金属内包フラーレンの特異性
    (1) 金属内包フラーレン内の電子移動
    (2) 複数の原子を内包した金属フラーレン
   8.5 金属内包フラーレンの生成法
   8.6 金属内包フラーレンの分離と精製
   8.7 金属内包フラーレンの構造
    (1) 金属内包フラーレンの構造異性体
    (2) 金属内包フラーレンの分子構造
    (3) 金属内包フラーレンのX線構造解析
    (4) 金属カーバイド内包フラーレン
    (5) 金属窒化物内包フラーレン
    (6) IPRを破る金属内包フラーレン
   8.8 金属内包フラーレンの電子状態と物性
    (1) 金属内包フラーレンの電子状態
    (2) 金属内包フラーレンの磁性と超原子性
   8.9 C60内包型の金属内包フラーレン
    (1) M@C60型のフラーレンの生成
    (2) M@C60型フラーレンの溶媒抽出
    (3) Li@C60塩の単離と単結晶構造解析
   8.10 金属内包フラーレンの生成機構と反応性
   8.11 金属内包フラーレン研究の展開

第9章 カーボンナノチューブの成長と構造
   9.1 カーボンナノチューブの発見
   9.2 カーボンナノチューブの原子構造
    (1) 単層カーボンナノチューブ
    (2) 多層カーボンナノチューブ
    (3) 二層カーボンナノチューブ
   9.3 アーク放電法による作製
    (1) 単層カーボンナノチューブ
    (2) 単層カーボンナノチューブの成長機構
    (3) 二層カーボンナノチューブ
    (4) 多層カーボンナノチューブ
    (5) 多層カーボンナノチューブとナノポリヘドロンの成長機構
   9.4 特殊な放電法による作製
   9.5 レーザー蒸発法による作製
   9.6 化学気相成長法による作製
    (1) 基板成長法
    (2) 担持触媒法
    (3) 流動触媒法
   9.7 カーボンナノチューブの分離精製
    (1) 精 製
    (2) 金属・半導体分離
   9.8 ナノポリヘドロンとバッキーオニオン
    (1) ナノポリヘドロン
    (2) バッキーオニオン
   9.9 ナノカプセル
    (1) 希土類およびアクチノイド元素
    (2) 鉄族元素 (Fe、Co、Ni)
    (3) アルカリ土類元素
    (4) その他の元素
   9.10 金属内包ナノチューブ (ナノワイヤ)

第10章 カーボンナノチューブの物性とグラフェン
   10.1 カーボンナノチューブの電子的性質
    (1) 単層カーボンナノチューブの電子構造
    (2) 多層カーボンナノチューブの電子構造
    (3) カーボンナノチューブの電気伝導特性
   10.2 カーボンナノチューブの光学的性質
    (1) カーボンナノチューブの光学遷移
    (2) ラマン散乱スペクトル
    (3) カーボンナノチューブの光吸収と発光
   10.3 カーボンナノチューブの機械的・熱的性質
    (1) ヤング率
    (2) 引張強度
    (3) 熱伝導率
   10.4 グラフェン
    (1) 特異な物性
    (2) 作製方法
    (3) バンドギャップエンジニアリング
    (4) 応 用

第11章 ナノピーポッド
   11.1 ナノピーポッドの発見
   11.2 ナノピーポッドの合成法
   11.3 ナノピーポッドの生成機構
   11.4 電子顕微鏡で見るフラーレン・ピーポッドの構造
   11.5 電子物性
   11.6 ナノピーポッド内部での特異な化学反応

第12章 自然界と宇宙におけるフラーレン
   12.1 先カンブリア時代の岩石中のC60
   12.2 恐竜絶滅時代のC60
   12.3 生物大量絶滅時代のC60
   12.4 落雷と隕石衝突によるC60の生成
   12.5 星間空間に漂うC60と関連物質


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