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 神の言葉を誰が聞くのかクルアーン

世界を読み解く一冊の本
クルアーン 神の言葉を誰が聞くのか

四六判 224ページ 上製
定価:2,200円+税
ISBN978-4-7664-2555-0 C0300
奥付の初版発行年月:2018年11月 / 発売日:2018年11月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(第1期・全10巻)、第二弾!

生きている聖典にふれる
極めて難解とされるイスラームの聖典『クルアーン』。
ではどう読めばよいのか? 
聖典を読む困難と楽しさを、丁寧に解説。
信徒のみならず、人類にとっての「聖典」となる可能性を問う。

著者プロフィール

大川 玲子(オオカワ レイコ)

明治学院大学国際学部教授。イスラーム思想専攻。
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(学術)。
著作に、『イスラーム化する世界』(平凡社新書、2013年)、『イスラームにおける運命と啓示』(晃洋書房、2009年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 この聖典は誰のもの?

生きている書物
誰がクルアーンを読むのか――読者のタイプの六分類
本書の目指すこと

Ⅰ 「作者」は神か人か?

1  「作者」をめぐって――ムスリムと非ムスリムの間
 「聖典」としてのクルアーン
 ムスリムからみたムハンマドの生涯
 神の声を聞く
 ヒジュラ(聖遷)――メッカからメディナへ
 啓示が下された状況
 身の回りの状況の反映
 非ムスリムにとってのムハンマド
 ムハンマドの同時代人
 神の言葉の「創造」という神学問題の難しさ
2 議論を生む書物としての成立と展開
 ムスリム伝承の伝える編纂経緯
 「ウスマーン版」の誕生
 クルアーン編纂の研究史
 初期の写本を読み解く
 書承媒体の変遷││
 写本から印刷、そしてデジタルへ
 印刷はヨーロッパから
3 異文化との邂逅――翻訳と受容
 「翻訳」の是非
 西洋諸言語への翻訳
 アジア諸言語への翻訳
 日本語への翻訳
 西洋社会と日本社会での受容

Ⅱ 生の言葉による「説得」

1 生なまの言葉が訴えること
 構成と文体
 クルアーンは退屈か?
 言葉の「まとまり」として読む
 飲酒は完全に禁止?
 クルアーンの章構成
 散文と韻文の間
 メディナ期の文体の特徴
 頻繁に変化する人称
 井筒俊彦のクルアーン研究の意義
 ムスリム側からの学問アプローチ
 クルアーンの主要なテーマ
 唯一神アッラー
 九九の美称をもつ神
 ムハンマド以前の預言者たち
 預言者たちが遣わされた理由
 ムハンマドの周囲の人物たち
2 「神の言葉」が開いたもの
 格差社会メッカから平等社会メディナへ
 努力としてのジハードと戦闘の容認
 ユダヤ教徒・キリスト教徒をどう認めるか
 アラビア語とクルアーンの相関関係
 クルアーンから展開する諸思想潮流
 イスラーム神学――神をどう把握するか
 イスラーム法学――神にしたがって生きる
 イスラーム神秘主義――神を心の内面で体得する

Ⅲ  「説得」から「共有」へ――二元論を超えて

1 「説得」のための時間軸
 警告と吉報
 アッラーによる天地創造
 来世のための現世――人はどう生きるべきか
 男女の関係性
 飲食などの禁止規定
 戦闘とジハード
 終末から来世へ
2 今なお解釈される書物として
 前近代のクルアーン解釈(タフスィール)
 伝承によるクルアーン解釈
 シーア派のクルアーン解釈
 個人見解によるクルアーン解釈
 スーフィー的クルアーン解釈
 近代以降のタフスィール――科学的思考とイスラーム主義
 英国支配下のエジプトとインド
 科学的クルアーン解釈
 文学的クルアーン解釈
 イスラーム主義的クルアーン解釈
 現代のクルアーン解釈――西洋文明の影響下で
3 見るクルアーン、聞くクルアーン
 日々のなかのクルアーン
 芸術作品のなかで



参考文献


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