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会計学の基本問題

会計学の基本問題

A5判 320ページ 上製
価格:4,730円 (消費税:430円)
ISBN978-4-7664-2344-0 C3034
奥付の初版発行年月:2016年05月 / 発売日:2016年05月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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在庫あり

内容紹介

▼会計とは何か?

利益の意義や簿記と会計の関係を問い直し、会計および会計学の歴史過程を辿りながら、これからの会計研究の在り方を示唆する。
会計本質論のエッセンスが凝縮された論攷集。

著者プロフィール

友岡 賛(トモオカ ススム)

慶應義塾大学商学部教授、慶應義塾大学国際センター所長、慶應義塾大学日本語・日本文化教育センター所長

慶應義塾大学卒業。
慶應義塾大学助手等を経て慶應義塾大学教授。
博士(慶應義塾大学)。

著書等(分担執筆書の類いは除く。)
『近代会計制度の成立』有斐閣、1995年
『アカウンティング・エッセンシャルズ』(共著)有斐閣、1996年
『歴史にふれる会計学』有斐閣、1996年
『株式会社とは何か』講談社現代新書、1998年
『会計学の基礎』(編)有斐閣、1998年
『会計破綻』(監訳)税務経理協会、2004年
『会計プロフェッションの発展』有斐閣、2005年
『会計士の歴史』(共訳)慶應義塾大学出版会、2006年
『会計の時代だ』ちくま新書、2006年
『「会計」ってなに?』税務経理協会、2007年
『なぜ「会計」本が売れているのか?』税務経理協会、2007年
『会計学』(編)慶應義塾大学出版会、2007年
『六本木ママの経済学』中経の文庫、2008年
『会計学はこう考える』ちくま新書、2009年
『会計士の誕生』税務経理協会、2010年
『就活生のための企業分析』(編)八千代出版、2012年
『ルカ・パチョーリの『スムマ』から福澤へ』(監修)慶應義塾図書館、2012年
『会計学原理』税務経理協会、2012年
『歴史に学ぶ会計の「なぜ?」』(訳)税務経理協会、2015年

上記内容は本書刊行時のものです。

目次


謝 辞
引用について

 第1部 会計とは何かを考える

第1章 会計の要件
 もはや会計ではない? / 定義と要件と複式簿記 / 「会計」の定義 /
 会計の目的・機能と手段 / 会計学のレーゾン・デートル

第2章 会計責任の意義
 「会計責任」の意義 / 受託責任と会計責任 / 会計の機能 / 財務会計
 と管理会計 / 受託責任と会計責任(続)

第3章 利益の意義
 利益の重要性 / 「利益」の定義 / 求めているのは定義なのか? / 差
 額概念 / 会計写像説

 第2部 簿記と複式簿記を考える

第4章 簿記と会計
 無意味? / リトルトンの所説 / 簿記と会計の異同-記録と報告 / 簿
 記と会計の異同-技術と理論 / 会計とは関係のない簿記 / 簿記と会
 計の異同-技術と理論(続) / 「簿記」の定義 / 「まったく無意
 味」

第5章 単式簿記と複式簿記
 第1節 複式簿記から単式簿記へ
  簿記と複式簿記 / [単式簿記 → 複式簿記]というシェーマとその
  否定 / 単記式簿記と単式簿記 / リトルトンの「簿記」 / [低質の
  もの → 低質のもの・高質のもの]の否定 / 「複式簿記」の登場と
  その意味 / [不完全な簿記 → 完全な簿記 → 完全な簿記・簡便な
  簿記] / 先行研究 / 単記式簿記と単式簿記(続) / 「簿記」の定
  義
 第2節 渡邉説の意味
  渡邉説に対する反応 / 従来の通説と軌を一にした記述 / 従来の
  「単式簿記」概念 / 渡邉説の意味 / 簡便な簿記と複式簿記 /
  利益計算と複式簿記 / 名目勘定の意味 / 利益計算と複式簿記
  (続)

 補  遺
 単式簿記に関する通説 / 単式簿記に関する渡邉説 / 通説と渡邉説の
 整理

 第3部 会計学の在り方を考える

第6章 会計学の生成
 会計プロフェッションの祖国イギリスの会計学 / 会計学の生成 / 会
 計士会計学とアメリカの会計プロフェッション / ピクスリー / ディ
 クシー

第7章 会計の理論と制度と実践
 一貫性の意義 / 会計学研究の変遷 / 会計基準設定の変遷 / ベス
 ト・プラクティス / 会計の機能と制度と理論

第8章 会計学の基礎の不易性
 基礎の不易性 / 『基礎』 / 公準論の萌芽 / 公準論の成立 / 公準
 論の一般化 / 所与の公準論

第9章 情報会計と国際会計の盛衰
 第1節 情報会計論の行方
  武田隆二 / ASOBAT / 情報会計(論)の登場 / 測定論 / 情報
  会計論の行方
 第2節 国際会計論の行く末
  「国際」は必要か? / 「国際会計論」の生成 / 国際会計論の古
  今 / 比較会計史 / 国際会計論の終焉? / 国際会計基準の確立 /
  国際会計の行く末

 第4部 会計の歴史研究を考える

第10章 会計史の成立
 第1節 わが国における会計史
  会計史の成立 / 会計通史の登場 / 会計史学史の成立 / 体系的な通
  史とは?
 第2節 会計通史の展開
  ブラウン / ウルフとリトルトン / 学会 / チャットフィールドとテ
  ン・ハーベ / 会計史の教科書 / やはり,歴史に学ぶ,なのか? /
   一般的な市民権?

第11章 会計士史の展開
 専門中の専門? / 会計士論にかかわる文献 / プロフェッション論と
 会計プロフェッション論 / 会計プロフェッション史史-初期 / 会計
 プロフェッション史史-20世紀後半以降 / 歴史の意義

文献リスト
索  引
跋 ―― 三教授の思い出
著者紹介


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