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 超成熟社会発展の経済学Ⅱ2035年の経済社会とイノベーション

2035年の経済社会とイノベーション 超成熟社会発展の経済学Ⅱ

駒村 康平:編著, 齋藤 潤:編著
四六判 300ページ 並製
定価:2,000円+税
ISBN978-4-7664-2190-3 C3033
奥付の初版発行年月:2014年11月 / 発売日:2014年11月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

20年後の生活と産業の姿を問い、あるべき超成熟社会への道筋を探る。

序章では、経済格差が人々の経済と社会への信頼度を低下させ、経済成長を鈍化させてしまうことが指摘される。これを踏まえ、社会の合意の下で、新しい社会経済システムを構築する必要性が語られる。

第Ⅰ部では、イノベーションの特質が論じられた後、長期的な経済成長におけるイノベーションの重要性が確認される。その上で、イノベーションを促進するための知的財産権等の制度的枠組みについて検討される。

第Ⅱ部では、今後成長が期待されている主な産業分野の第一線で活躍されている企業人や研究者から、超成熟社会の発展に向けて進められている企業活動や研究開発について、その現状や課題が紹介される。

著者プロフィール

駒村 康平(コマムラ コウヘイ)

慶應義塾大学経済学部教授。1995年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学博士。国立社会保障・人口問題研究所研究員、駿河台大学経済学部助教授、東洋大学経済学部教授を経て現職。これまでに、厚生労働省顧問、社会保障審議会委員、社会保障制度改革国民会議委員等を歴任。著書に、『最低所得保障』岩波書店(2010年)、『日本の年金』岩波書店(2014年)。

齋藤 潤(サイトウ ジュン)

慶應義塾大学大学院商学研究科特任教授。1978年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、同年経済企画庁(現内閣府)入庁。内閣府政策統括官(経済財政分析担当)等を経て2012年より現職。これまでに、オックスフォード大学大学院留学、国際通貨基金(IMF)エコノミスト、日本経済研究センター主任研究員、青山学院大学及び東京大学の非常勤講師等を歴任。

上記内容は本書刊行時のものです。

【編著者】
駒村康平(こまむら こうへい) 序章
慶應義塾大学経済学部教授。

齋藤 潤(さいとう じゅん) 第一章、第二章、第三章
慶應義塾大学大学院商学研究科特任教授。

【著者】
木村廣道(きむら ひろみち) 第四章
東京大学大学院薬学系研究科ファーマコビジネス・イノベーション教室特任教授、経済同友会幹事。1974年東京大学薬学部卒業。専門は医療産業論。薬学博士、スタンフォード大学MBA。

大下 元(おおした はじめ) 第五章
JFEエンジニアリング株式会社専務執行役員、アクアソリューション本部長。1982年早稲田大学法学部卒業、同年入社。造船事業、電力営業部、リサイクル事業企画を経て、現在水ビジネスを担当。

市川晃久(いちかわ あきひさ) 第六章
日産自動車株式会社グローバル カスタマー インサイツ部カスタマー インサイト スペシャリスト。1989年東北大学経済学部卒業。同年日産自動車株式会社入社、日本経済研究センター出向、需要予測、経営企画や商品戦略を経て、現在市場調査・分析を担当。

前田寿彦(まえだ としひこ) 第七章
(株)NTTデータエンジニアリングシステムズ営業本部AMビジネスユニット。1975年大阪府立大学工学部船舶工学科卒業。1977年同大学大学院工学研究科船舶工学修士課程修了。1978年日立造船情報システム株式会社入社。1991年海外事業部部長。独EOS社と積層造形装置の日本国内における独占販売契約締結。以後、EOS社の積層造形装置の事業推進に従事し、現在に至る。2006年社名が(株)NTTデータエンジニアリングシステムズに変更。

小野裕士(おの ゆうじ) 第八章
みずほ総合研究所(株)調査本部金融調査部金融ビジネス調査室長。1991年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同年日本興業銀行入行、日本興業投信、調査部、みずほ総合研究所金融調査部、DIAMアセットマネジメント等を経て、2008年よりみずほ総合研究所金融調査部、2011年より現職。専門は金融機関の経営動向分析等。論文に「わが国金融機関における預金の低収益性」(共著)『みずほ総研論集』(2012年Ⅰ号)等、著書に『ポスト金融危機の銀行経営』(共著)一般社団法人金融財政事情研究会(2014年)。

斉藤哲夫(さいとう てつお) 第九章
一般社団法人日本風力発電協会企画局長。1971年国立苫小牧工業高等専門学校電気工学科卒業。同年富士電機(株)入社、主に水力発電所および電力系統の制御システム設計に従事。1997年より同社にて風力発電関連業務にも従事。日本風力発電協会設立に伴い2001年より同協会の理事(非常勤)就任、2010年より専従にて風力発電導入促進に向けた業務に従事。

目次

はじめに  清家 篤

序 章 グローバル経済における格差、信頼と経済成長  駒村康平
 一 グローバリゼーション・パラドクス
 二 トマ・ピケティが明らかにした長期的な所得と富の集中化
 三 格差、信頼と経済成長
 四 まとめ―グローバル経済をコントロールするためには何が必要か

第Ⅰ部 経済社会とイノベーション
第一章 イノベーションと知識  齋藤 潤
 はじめに
 一 なぜイノベーションを取り上げるのか
 二 イノベーションの定義
 三 シュムペーターのイノベーション
 四 「知識」の特質
 おわりに

第二章 イノベーションのマクロ経済学  齋藤 潤
 はじめに
 一 ソロー=スワン・モデル
 二 技術進歩を内生化したモデル
 三 超長期の経済成長
 四 技術進歩と人口動態の統合理論
 おわりに

第三章 イノベーションのミクロ経済学  齋藤 潤
 はじめに
 一 研究開発の過少性
 二 知的財産権の特徴
 三 知的財産権擁護論に対する批判
 四 知的財産権なきイノベーション
 五 研究開発の代替的促進策
 おわりに
 
第Ⅱ部 産業分野とイノベーション
第四章 超成熟社会日本を牽引する健康・医療産業の成長戦略
木村廣道
 はじめに
 一 健康・医療産業への期待と課題
 二 医療分野のオープンイノベーション
 三 異分野融合の進展
 四 イノベーションを加速する社会基盤の変化
 五 健康・医療産業での新産業創出
 六 健康・医療産業を興す人材イノベーション

第五章 環境・リサイクル・エネルギー技術で世界に貢献を  大下 元
 はじめに
 一 技術の変遷
 二 自然エネルギー分野
 三 環境分野
 四 リサイクル事業
 五 海外での取り組み
 むすび

第六章 市場の長期的な変化と自動車産業の取り組み  市川晃久
 はじめに
 一 一九九〇年代の日本の自動車市場の変化と自動車産業の状況
 二 日産の収益悪化とリバイバルプラン
 三 今後の市場ニーズと技術開発
 四 人口の減少や高齢化に向けて
 五 新興国への対応

第七章 3Dプリンティングによるモノづくりの実状  前田寿彦
 はじめに
 一 加熱する報道、期待感
 二 3Dプリンタとは
 三 3Dプリンティング業界の変遷
 四 アディティブ・マニュファクチャリング装置の特徴
 五 アディティブ・マニュファクチャリングのポテンシャル
 六 アディティブ・マニュファクチャリングの課題
 おわりに

第八章 金融業界の長期的な展望と課題  小野裕士
 はじめに
 一 日本の金融機関を取り巻く環境変化
 二 ミニバブル期の日本の金融機関の行動
 三 リーマン・ショック―欧米大手金融機関の陥った罠
 四 銀行の顧客―個人・企業の資金フローの動向
 五 日本の金融機関の展望
 六 最近の外国銀行のリテール戦略
 むすび

第九章 風力発電の導入促進に向けて  斉藤哲夫 
――風力発電の現状と課題
 はじめに
 一 風力発電の導入意義と主な日本メーカー
 二 世界と日本における風力発電の導入実績
 三 風力発電のポテンシャルと中長期導入目標
 四 風力発電導入促進に向けて―課題と対策
 五 風力発電機の構成と構造 
 六 風車のできるまで
 むすび

おわりに  齋藤 潤

編著者紹介


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