大学出版部協会

 

マラルメ 不在の懐胎

マラルメ 不在の懐胎

四六判 348ページ 上製
定価:2,800円+税
ISBN978-4-7664-2143-9 C0098
奥付の初版発行年月:2014年06月 / 発売日:2014年06月上旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
この大学出版部の本一覧
在庫あり

内容紹介

「ないものがある」 ――詩人にとっての虚構とは何か。

▼マラルメの詩をひもときながら、詩人が〈詩人〉となる瞬間と、〈虚構〉が生まれ出る場に立ち会う。

▼芸術に計り知れない影響を与えつづけるフランス近代詩の巨人が、〈理念〉の追求の末に到達した詩境とは何だったのか。
新たに訳した14の詩作品の全文を注意深く読み込むことで、諧謔と皮肉に覆われた「虚構」の森へと分け入り、詩人の「思考」に肉薄する。
著者の豪筆がうなる、挑戦的詩論。

著者プロフィール

原 大地(ハラ タイチ)

1973年生まれ。慶應義塾大学商学部准教授。2004年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。同年、パリ第四大学博士課程修了。慶應義塾大学商学部専任講師を経て、2011年より現職。専門はフランス語・フランス文学。主要著書に Lautréamont : vers l' autre. Etude sur la création et la communication littéraires, L'Harmattan, 2006 (2007年渋沢・クローデル賞本賞)、『牧神の午後――マラルメを読もう』 (慶應義塾大学教養研究センター選書、2011年)。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 詩人の相貌
 詩人の到来 / 詩人自身 / マラルメ自身 / 詩人になる

第一章 誕 生
 明快な詩 / 詩人の誕生 / 近代の凡庸 / 役人詩人 / 詩の出自 /
 クレマン・プリヴェ / 真の作者 / ヨンヌ県の青春 /
 口づたえの文学 / 出生の幻影

第二章 幼 年(アンフアンス)
 虚構の孤児 / 母の死 / 妹の死 / 青年のおわり / 牢獄たる虚構 /
 追憶 / 詩人と芸人 / 詩人になりたかった青年

第三章 詩人と妻と娘
 原始の女 / カンケ灯の魔術 / 危機 / 家族 / 〈存在〉と〈理想〉 /
 エロディアード / 暁の死児 / イドマヤの夜と黒い曙光 /
 詩人の妻 / 家庭と詩作 / ジュヌヴィエーヴ / 家族のかたわらで

第四章 『エロディアード』 Ⅰ
 出現 / 赤い王女と白い王女 / 戯曲『エロディアード』 /
 晨昏の照応 / 『舞台』前段 / 夢幻の舞台 / 破綻する悲劇 /
 演劇的興趣

第五章 『エロディアード』 Ⅱ
 バンヴィルのエロディアード / ハイネのエロディアード /
 王女の恋の起源 / 割れた柘榴 / 乙女の名 / 名に発する悲劇 /
 隠れた理想 / 香らぬ花 / 閉ざされた光輝 /極限の美 /
 おとずれ / 宿命の成就 / 放棄された悲劇

第六章 生まれなかった王女
 三幅対のソネ / ベッドのない寝室 / 至高の遊戯 / 黄金の夢 /
 主人の不在 / 空虚の変容 / 『エロディアード』の遺稿 /
 王女の消失 / 生まれない子の物語 / 幼い女帝の兜のように/
 美しい自殺 / 闇に下る髪 / メリー・ローラン / 手許にある不在

第七章 暮れ方の〈理想(イデア)〉
 理想の道行き / 現実と理念 / 虚構の底へ / 人間の光景 /
 断食芸人 / 一文の芸 / 微妙な供覧 / 炎の往還 / 女性と英雄 /
 華やぐ松明 / 詩人と観客 / 高雅な対話

終 章 扇三面
 おりふしの詩句 / メリー・ローランの扇 / マリー・マラルメの扇 /
 ジュヌヴィエーヴ・マラルメの扇


  ステファヌ・マラルメ略年譜
  主要参考文献
  あとがき


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。