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 PPP/PFIのファイナンスとガバナンス運輸・交通インフラと民力活用

運輸・交通インフラと民力活用 PPP/PFIのファイナンスとガバナンス

A5判 352ページ 並製
定価:3,600円+税
ISBN978-4-7664-2132-3 C3033
奥付の初版発行年月:2014年07月 / 発売日:2014年07月上旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

官と民の最適な連携をめざして

財政赤字のもとでの交通社会資本の抜本的な再整備に、2011年PFI法改正の
成果をいかに取り入れるか。
経済理論に基づく基礎知識の解説から、日本の現状と課題、イギリスとアジ
アの状況と事例紹介、国際研究動向まで、幅広く実践的に取り上げる本書
は、効率的で有効な制度設計への示唆に富む。実務家・政策担当者必携。

著者プロフィール

山内 弘隆(ヤマウチ ヒロタカ)

一橋大学大学院商学研究科教授。
1985年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。中京大学商学部専任講師、同経済学部専任講師、一橋大学商学部助教授を経て、1998年より現職。2005~2008年一橋大学大学院商学研究科研究科長兼商学部長。現在、財務省財政制度等審議会委員、総務省情報通信審議会委員、経済産業省調達価格等算定委員会委員、国土交通省交通政策審議会臨時委員を務める。
専門は、ビジネス・エコノミクス、ネットワーク経済学、交通経済学。
主要著書に、『公共の経済・経営学――市場と組織からのアプローチ』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年)、『交通市場と社会資本の経済学』(共編、有斐閣、2010年)、スティーブン・ショー『航空の経営とマーケティング』(共訳、成山堂書店、2009年)、『交通経済学』(共著、有斐閣、2002年)、『航空運賃の攻防』(NTT出版、2000年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

(掲載順。[ ]内は担当章。)
【編著者】
山内 弘隆(やまうち ひろたか)[はじめに、序章、第1章、終章]
一橋大学大学院商学研究科教授。

【執筆者】
佐藤 主光(さとう もとひろ)[第2章]
一橋大学大学院経済学研究科/国際・公共政策大学院教授。
1998年カナダ・クイーンズ大学経済学部博士課程修了。Ph. D. in Economics. 一橋大学経済学研究科専任講師を経て、2009年より現職。専門は、財政学。

手塚 広一郎(てづか こういちろう)[第3章]
日本大学経済学部教授。
2000年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(商学)。福井大学教育地域科学部准教授を経て、2012年より現職。専門は、交通経済学、産業組織論。

石井 昌宏(いしい まさひろ)[第3章]
上智大学経済学部准教授。
2000年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。博士(商学)。大東文化大学経営学部講師、同大学経済学部准教授を経て、2010年より現職。専門は、ファイナンス。

町田 裕彦(まちだ ひろひこ)[第4章、第8章補論]
東洋大学大学院経済学研究科客員教授。
1980年東京大学法学部卒業。1983年ケンブリッジ大学土地経済学部修士課程留学、内閣府PFI推進室参事官、国土交通省土地・水資源局総務課長、内閣官房地域活性化統合事務局次長、内閣官房PFI法改正法案準備室参事官、国土交通省大臣官房審議官、東京大学まちづくり大学院非常勤講師などを経て、2014年より現職。専門は、PPP/PFI。

山重 慎二(やましげ しんじ)[第5章]
一橋大学大学院経済学研究科/国際・公共政策大学院准教授。
1992年ジョンズ・ホプキンス大学経済学部博士課程修了。Ph. D. in Economics.トロント大学経済学部助教授を経て、1998年より現職。専門は、公共経済学、財政、ゲーム理論。

水島 治(みずしま おさむ)[第6章]
武蔵大学経済学部教授。
2002年一橋大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。桐蔭横浜大学、立命館大学、武蔵大学経済学部准教授を経て、2010年より現職。専門は、法学。

渋谷 和久(しぶや かずひさ)[第7章]
内閣官房TPP政府対策本部内閣審議官。
1988年ミシガン大学大学院公共政策修士課程修了。旧建設省入省後、千葉県庁出向、国土交通省九州地方整備局総務部長、同省大臣官房広報課長、同省総合政策局政策課長などを経て、2013年7月より現職。専門は、公共政策。

長谷部 正道(はせべ まさみち)[第8章]
国土交通省、神戸大学客員教授。
2000年ロンドン大学UCL法学修士(L. LM.)修了。国土交通省港湾局民間活力推進室長、同省大臣官房参事官(ODA担当)、大和総研主席研究員などを経て、2014年より現職。専門は、国際公共経済学、国際経済学、国際法。

林 泰三(はやし たいぞう)[事例1~3]
東京大学公共政策大学院特任教授。
1999年ロンドン大学(LSE)大学院修了。旧運輸省入省後、大臣官房、総合政策局、航空局、東北運輸局などを経て、2013年より現職。専門は、交通政策、交通経営。

中野 宏幸(なかの ひろゆき)[事例1~3]
国土交通省総合政策局情報政策課長。
1985年東京大学工学系大学院修士課程修了。工学博士。1998年ケンブリッジ大学土地経済学部修士課程修了およびオックスフォード大学客員研究員。旧運輸省入省。2013年より現職。
専門は、交通計画、交通経営。

深山 剛(ふかやま たけし)[第9章、事例4~7]
アジア開発銀行中央・西アジア局交通専門家。
1996年ミシガン大学大学院経営学修士課程修了。2007年東京大学公共政策大学院修士課程修了。東日本旅客鉄道株式会社、株式会社三菱総合研究所を経て、2014年5月より現職。専門は、交通政策・交通経営。

井深 陽子(いぶか ようこ)[第10章、第11章]
東北大学大学院経済学研究科准教授。
2008年ラトガース大学経済学部博士課程修了。Ph. D. in Economics.イェール大学公衆衛生大学院博士研究員、一橋大学大学院経済学研究科/国際・公共政策大学院専任講師を経て、2013年より現職。専門は、応用計量経済分析、医療経済学。

鎌田 裕美(かまた ひろみ)[第10章、第11章]
淑徳大学経営学部専任講師。
2007年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。一橋大学大学院商学研究科特任講師(ジュニア・フェロー)、国土交通省国土交通政策研究所研究官、西武文理大学サービス経営学部専任講師を経て、2012年より現職。専門は、観光、交通。

濱秋 純哉(はまあき じゅんや)[第10章、第11章]
法政大学経済学部准教授。
2010年東京大学大学院経済学研究科博士課程終了。博士(経済学)。内閣府経済社会総合研究所、一橋大学大学院経済学研究科専任講師を経て、2014年より現職。専門は、公共経済学、応用計量経済学。

原田 峻平(はらだ しゅんぺい)[第12章]
九州産業大学商学部講師。
2014年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。2014年4月より現職。専門は、交通経済学、公益事業論。

目次

はじめに

序章 交通社会資本と民間活用
 1 経済社会の構造変化と交通社会資本
 2 民間活力を用いた交通社会資本整備
 3 新しい民間活力の必要性
 4 交通PFIの方向性

  第Ⅰ部 「PPP/PFIの経済学」入門

第1章 市場と組織の経済学
――取引費用と範囲の経済
 1 PFI事業の特徴と可能性
 2 組織の経済学
 3 組織の経済学からPFIへの示唆
 4 おわりに

第2章 公共の経済学
――契約の失敗と政府の失敗
 1 はじめに
 2 なぜPFIか
 3 発想の転換
 4 公共サービスの質的向上
 5 なぜPFIは進まないのか
 6 2つの失敗
 7 契約の失敗
 8 モデルによる説明
 9 政府の失敗
 10 政府間関係
 11 おわりに
  Column 新しい公共と民間活用

第3章 情報の経済学
――不完備契約と情報の非対称性
 1 はじめに
 2 PFIと再交渉の問題
 3 不完備契約と建設と運営のバンドリング
 4 おわりに

  第Ⅱ部 日本の現状と制度・政策課題

第4章 日本におけるPFI制度の歴史と現状
 1 はじめに
 2 わが国におけるPFIの導入
 3 2001年12月のPFI法改正
 4 2005年8月のPFI法改正
 5 競争的対話方式の導入、2007年PFI推進委員会報告およびそのフォ
   ローアップなど
 6 コンセッション方式の導入等――2011年6月のPFI法改正
 7 PFI推進機構の設立――2013年6月の法改正
 8 PPP/PFIの現状と課題

第5章 所有形態と資金調達コスト
――PFI・財投・民営化
 1 はじめに
 2 所有形態と資金調達
 3 PFI、財投、民営化の比較
 4 交通事業とPFI
 5 おわりに

第6章 ファイナンス・スキームの選択
――民営化関連法とPFI法
 1 はじめに
 2 民営化関連法のスキーム
 3 PFIのスキーム
 4 分析と検討
 5 おわりに

第7章 日本のPPP/PFI制度活用の課題と方向性
 1 現行PFI制度の課題
 2 原因は何か
 3 今後の方向性
 4 おわりに

  第Ⅲ部 イギリスの代表事例と実施スキーム

第8章 イギリスのPPP/PFIの動向とその特徴
 1 はじめに
 2 イギリスにおけるPPP/PFIの導入と発展の経緯
 3 PFI事業の検証
 4 PPPに対する新たな取り組み
 5 イギリスにおける教訓とわが国への示唆

 ◇イギリスにおけるPPP/PFIの事例
  事例1 ロンドン地下鉄
   1 事業スキームの概要・導入背景
   2 事業の状況
   3 事業スキームの制度的特質、ガバナンスの特徴

  事例2 M6有料道路
   1 事業スキームの概要・導入背景
   2 事業の状況
   3 事業スキームの制度的特質、ガバナンスの特徴
   4 事業の社会的効果

  事例3 ルートン空港
   1 事業スキームの概要・導入背景
   2 事業の状況
   3 事業スキームの制度的特質、ガバナンスの特徴
   4 事業の社会的効果
   ■諸事例から得られる政策的合意――考察に代えて

 第8章補論 イギリスにおける最近の動向
   1 はじめに
   2 IUKと国家インフラ整備計画(National Infrastructure Plan)
   3 欧州政府債務危機とPPP/PFI

  第Ⅳ部 アジアの代表事例と実施スキーム

第9章 アジアのPPP/PFIの動向とその特徴
 1 はじめに
 2 アジアの運輸・交通インフラ市場
 3 アジアの運輸・交通セクターにおけるインフラPPP
 4 運輸・交通セクターにおけるPPPのビジネスモデルと日本企業に
   とっての事業機会
 5 事例

 ◇アジアにおけるPPP/PFIの事例
  事例4 ソウル地下鉄9号線
   1 PPP導入背景
   2 事業スキーム
   3 事業の状況

  事例5 マニラMRT3号線
   1 PPP導入背景
   2 事業スキーム
   3 事業の状況

  事例6 クアラルンプールSTARなど
   1 PPP導入背景
   2 事業スキーム
   3 事業の状況

  事例7 デリー空港線
   1 PPP導入背景
   2 事業スキーム
   3 事業の状況

  第Ⅴ部 PPP/PFIをめぐる国際研究動向

第10章 世界のPPP/PFIの実施状況
 1 はじめに
 2 低・中所得国のPPP/PFIの実施状況
 3 ヨーロッパのPPP/PFIの実施状況
 4 日本のPPP/PFIの実施状況
 5 おわりに

第11章 PPP/PFIの成功要因・評価方法の研究動向
 1 はじめに
 2 PPP/PFIの実施に影響を与える要因に関する先行研究
 3 PPP/PFI成功の決定要因に関する先行研究
 4 おわりに

第12章 PFI入札過程におけるVFM変化要因分析
 1 はじめに
 2 入札理論のインプリケーション
 3 データの整理
 4 実証分析
 5 おわりに

終章 運輸・交通インフラにおける民力活用の展望
 1 施設整備から資産活用へ
 2 コンセッション事業の展望
 3 運輸・交通分野における官民連携のあり方
 4 運輸・交通分野におけるPPP/PFIの可能性


索引
執筆者紹介
 


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