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 ―モダニズムの詩人とファシズム美学から政治へ

美学から政治へ ―モダニズムの詩人とファシズム

A5判 288ページ 上製
定価:4,000円+税
ISBN978-4-7664-2084-5 C3010
奥付の初版発行年月:2013年09月 / 発売日:2013年09月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

ファシズムとモダニズムの相互浸透を解き明かす

▼ホーフマンスタール、ゴットフリート・ベン、T.E.ヒューム、エズラ・パウンドといった、オーストリア、ドイツ、イギリスにおける20世紀初頭の代表的なモダニズム詩人をとりあげ、彼らの芸術運動の核心にある、(もっとも政治的イデオロギーと関連がないように思われる)「形式(ゲシュタルト)」に迫りながら、「芸術」と「政治」の多義的な関係を探る。

▼ファシズムとモダニズムの相互浸透を精緻に分析し、モダニズムの新しいイメージを追求する刺激的論考。

著者プロフィール

石田 圭子(イシダ ケイコ)

1969年生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科専任講師。
お茶の水女子大学文教育学部外国文学科(英語・英文学)および東京藝術大学美術学部藝術学科卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程(美学専攻)修了・博士号取得。東京藝術大学、早稲田大学、実践女子大学の非常勤講師を経て現職。
専門は美学・藝術学・表象文化。美学会、表象文化学会、日仏哲学会、日本ドイツ学会会員。
主な業績に「<傷(トラウマ)>としての絵画?――アンゼルム・キーファーとナチスの記憶」(『ドイツ研究』44号、2010年)、「形姿(ゲシュタルト)と<芸術―政治共同体>」『批評理論と社会理論1:アイステーシス 叢書アレテイア13巻』(御茶の水書房、2011年)、「ゴットフリート・ベンとアルフレート・ボイムラー ――「占星術的」芸術観とナチズム」(『実践女子大学美学美術史学』26号、2012年)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 モダニズムは反ファシズムか?
  1 モダニズムとファシズムの概念
  2 モダニズムの「形式」とファシズム


第一章 ホーフマンスタールと保守革命―― 形姿(ゲシュタルト)をめ
    ぐって
  1 ホーフマンスタールと保守革命
  2 保守革命とはなにか
    (1) 時代背景 / (2) その思想 / (3) ナチズムとの関係
  3 保守革命と形姿(ゲシュタルト)
  4 ホーフマンスタールにおける形姿(ゲシュタルト)の崩壊と再生
    (1) 形姿(ゲシュタルト)と言語の崩壊―― 「チャンドス卿の手
    紙」/
    (2) 形姿(ゲシュタルト)の喪失と再生―― 「ある帰国者の手
    紙」/
    (3) 文学と国家―― 美的政治への道
  5 文学と共同体―― 「国民の精神空間としての著作」
  6 形姿(ゲシュタルト)のその後―― ナチズムへ


第二章 ゴットフリート・ベンとナチズム
  1 ベンとナチズムの関係について
  2 「形式」によるニヒリズムの克服
  3 芸術から政治へ
  4 表現主義とナチズム
  5 ベンとアルフレート・ボイムラーにおける芸術=政治


第三章 T・E・ヒュームの芸術論と原(プロト)ファシズム
  1 ヒュームにおける芸術と政治
  2 ヒュームの詩論とベルクソン
  3 ヒュームの「古典主義」とアクション・フランセーズ
  4 幾何学的抽象と「宗教的態度」とソレルの原(プロト)ファシズム
  5 「生の哲学」とヒュームの思想


第四章 エズラ・パウンドとイタリア・ファシズム
  1 パウンドの詩と政治思想
  2 イマジズムと「客観性」
  3 ヴォーティシズムと「絶対的な比喩」
  4 『詩篇』と全体性
  5 ファシズムへの接近―― 地中海世界とファシズム国家
  6 ムッソリーニ ―― 「意志の人」かつ芸術家


結び

 あとがき
 註
 索引


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