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中間組織が開くオルタナティブ協働体主義

慶應義塾大学東アジア研究所叢書
協働体主義 中間組織が開くオルタナティブ

A5判 396ページ 上製
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-7664-1686-2 C3030
奥付の初版発行年月:2009年11月 / 発売日:2009年11月上旬

内容紹介

▼ポスト資本主義社会の重要な鍵となるのは「市民性の回復」であるとされる。その際の結節点となるのはNGOのような中間組織であるが、これは、非欧米諸国にもあてはまるのだろうか。
▼アジア・ラテンアメリカ・アフリカ各国において、NGOに代表される中間組織の地域的多様性をさぐり、現代における市民社会・公共領域の望ましい関係を模索する。


【編著者】
田島英一(たじま えいいち)
慶應義塾大学総合政策学部教授兼政策・メディア研究科委員
専門分野:中国地域研究

山本純一(やまもと じゅんいち)
慶應義塾大学環境情報学部教授兼政策・メディア研究科委員
専門分野:メキシコ研究(政治経済)、連帯経済論(とくにフェアトレード)  

【執筆者】
奥田敦(おくだ あつし)
慶應義塾大学環境情報学部教授兼政策・メディア研究科委員
専門分野:イスラーム法および関連諸領域

野田真里(のだ まさと) 
中部大学国際関係学部准教授
専門分野:社会開発政策、経済発展論、NGO/市民社会論

山下一夫(やました かずお)
神田外語大学外国語学部中国語学科専任講師
専門分野:中国文学

遠藤貢(えんどう みつぐ)
東京大学大学院総合文化研究教授
専門分野:現代アフリカ政治

勝俣誠(かつまた まこと)
明治学院大学国際学部教授
専門分野:国際政治経済学、アフリカ地域研究 

柳町功(やなぎまち いさお)
慶應義塾大学環境情報学部教授兼政策・メディア研究科委員
専門分野:現代韓国論、韓国財閥史

小池洋一(こいけ よういち) 
立命館大学経済学部教授
専門分野:開発研究、地域研究(ラテンアメリカ)

劉培峰(Liu PeiFeng)
北京師範大学法学院准教授
専門分野:人権理論、非政府組織関連法規、非政府組織管理制度

笠井賢紀(かさい よしのり)
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科助教同大学院法学研究科COE研究員(RA)。
専門分野:公共性論、貧困研究、フィリピン地域研究。

鄭浩瀾(Zheng Haolan)
フェリス女学院大学国際交流学部准教授
専門分野:中国農村政治史

大谷尚之(おおたに なおゆき) 
宇都宮大学農学部助教
専門分野:農業経営学

井上団(いのうえ だん)
特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター(JANIC)市民国際プラザコーディネーター
専門分野:国際協力論、NGO論

目次

序章 文脈と協働に見る「公共」の創出可能性   田島英一

第1部 実質的価値と中間組織
第1章 イスラーム的市民社会論と「公」の概念   奥田敦 
第2章 タイ「足るを知る経済」と持続可能な開発
    ——「貪欲経済」の終焉とグローバル化時代の内発的発展に向けて  野田真里 
第3章 台湾における一貫道の展開と変容   山下一夫
第4章 中国カトリックの公益事業に見る、公共宗教の可能性   田島英一

第2部 制度世界と中間組織
第5章 ザンビアにおける「市民社会」
    ——民主化に向けた政治的役割をめぐって   遠藤貢
第6章 アフリカの社会運動の政治経済学的考察序説
    ——1980年代以降のセネガルの2つの運動を事例として   勝俣誠 
第7章 韓国における財閥問題と市民団体——参与連帯の活動を中心に   柳町功
第8章 CSRと企業の社会的統治——ブラジルの事例   小池洋一 
第9章 構築されつつある市民社会
    ——中国における権利保護団体と提言型団体を事例として   劉培峰

第3部 ローカル・ガバナンス、民際協力と中間組織
第10章 参加型行政と中間集団——フィリピン・ケソン市の事例から   笠井賢紀
第11章 中国農村の自治活動と「公共性」——江西省の村落を事例として   鄭浩瀾
第12章 農産物産地の形成と農業者の組織化
    ——宮城県涌谷町における小ねぎ産地化を事例として   大谷尚之 
第13章 日本の地域社会におけるNGO活動の新たな潮流
    ——「民際協力」の概念を活かした地域づくりへの参画   井上団 
第14章 開発支援とフェアトレードにおける中間組織の役割
    ——FTPの活動を事例として   山本純一

あとがき 山本純一
索 引


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