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児童精神科の診療室から子どものこころの不思議

子どものこころの不思議 児童精神科の診療室から

四六判 320ページ 上製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-1638-1 C11
奥付の初版発行年月:2009年07月

内容紹介

子どものこころの臨床の真髄がここに。
子どもの発達とは? 発達障害とは何なのか。
▼こころの発達とは、発達障害とは何なのか。児童精神医学の臨床医の草分けともいえる著者が、だれにも分かりやすく、エピソードをまじえ、子どもだけではなくその周りの人々も含め、どのような援助ができるか、その本質に迫る。
▼自分の辛さを言葉で表現できない子どもは、行動や身体症状などにそれを表すことが多い。苦しんでいる子どもを前に、どのように気持ちをくみとり、救ってあげられるのか……、長年の臨床経験をもとに、発達段階に合わせて解説する。

本書は、日本図書館協会選定図書です。


村田豊久(むらた とよひさ)
1935年鹿児島県生まれ。九州大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。専門は児童精神医学。九州大学医学部附属病院、パリ大学医学部医学心理学教室留学、福岡大学医学部助教授、福岡大学病院客員教授、九州大学教育学部教授、西南学院大学教授などを経て、現在村田子どもメンタルクリニック院長。発達障害の病理と治療、子どものうつ病、自閉症、精神疾患の予後などを研究しつつ、長年子どものこころの臨床に携わる。教育と医学の会理事。著書に『自閉症』(医歯薬出版、1980年)、『子どものこころの病理とその治療』(九州大学出版会、1999年)、『子ども臨床へのまなざし』(日本評論社、2009年)など。

目次

まえがき

第1章  乳幼児期の子どものこころ
子どもの関係性の成立——赤ちゃんの〝歩きっぷり〟からとらえる
ことばをはぐくむ(1)——ことばの発達について
ことばをはぐくむ(2)
幼児のしめす不安反応(1)
幼児のしめす不安反応(2)

第2章  学童期の子どものこころ
小学生になって
災害に遭遇した子どもの心的後遺症
いじめについて考える(1)
いじめについて考える(2)
排泄の問題をひきずる小学生
自分についての感覚・認識
子どものうつ病が問いかけるもの
親のうつ病と子どものうつ病の関係
子どもの抑うつ症状と強迫症状(1)
子どもの抑うつ症状と強迫症状(2)

第3章  発達障害について
発達障害について
私の発達障害観
「発達の障害」という意味について
「アスペルガー症候群」の意味

第4章  思春期の子どものこころ
思春期前期の転換ヒステリー
両親の離婚が子どもに与える影響
自分でない自分「解離性障害」
自分は嫌われているのでは、という不安
母親を殺したい少女と、男になりたい少女

資料
1 スクールカウンセラーから見た日本人学校
2 アスペルガーということばの流布への異議

索引
あとがき


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