大学出版部協会

 

これからの健康管理と医療的ケア

肢体不自由教育シリーズ3
これからの健康管理と医療的ケア

A5判 272ページ 並
価格:2,420円 (消費税:220円)
ISBN978-4-7664-1411-0 C2037
奥付の初版発行年月:2008年11月

内容紹介

好評の肢体不自由教育に携わる方のためのシリーズ、待望の第3巻刊行!
 子どもの障害の状態が重度・重複化、多様化する今、子どもの「いのち」や健康を守るために、学校においてその活動や指導を充実させることが求められています。本書では、学校安全や健康管理に関する理解を深め、医療と教育の連携をいかに図っていくか、その知識・技能の向上に役立つ基本的な知識と情報をまとめ、また先進的な取り組みを紹介します。

<本書の特徴>
・ 教育現場で求められる、子どもの健康に関する基礎知識をわかりやすく解説
・ 日々の健康管理をいかに行うか、最新の学校体制づくりと、具体的な手法を紹介
・ 医療的ケアの経過解説と、これからの課題を提言
・ 医療関係者との連携のもと、いかに学校で「医療的ケア」の課題と取り組んでいくか、それぞれの視点(教員、養護教諭、看護師、医師など)から、改善策を探る


日本肢体不自由教育研究会
Japanese Association of Education for Children with Physical Disabilities

1969(昭和44)年、肢体不自由教育の専門性向上をめざし、教員・研究者が発起人となり結成された。日本肢体不自由児協会の協力を得て、翌年から機関誌「肢体不自由教育」を編集し、年5回発行。1977年より毎年夏期に、研究大会を開催。1991年より、毎年「肢体不自由教育」誌掲載の優秀実践報告を選考し、執筆者に金賞を授賞。機関誌、研究大会、講習会などを通して、日本の肢体不自由教育の普及・発展と、教員の専門性向上をリードしている。2002年、特定非営利活動法人となり、現在に至る。

【執筆者】(*は編著者)
*阿部 晴美(あべ はるみ)  東京都立新宿養護学校主幹教諭
*飯野 順子(いいの じゅんこ)  東京学芸大学講師、元東京都立村山養護学校長
石井 光子(いしい みつこ)  千葉県千葉リハビリテーションセンター小児科部長
一木  薫(いちき かおる)  福岡教育大学特別支援教育講座助教
井上みどり(いのうえ みどり)  千葉県立船橋特別支援学校教諭
大森 保徳(おおもり やすのり)  茨城県立下妻養護学校教諭
勝田 仁美(かつだ ひとみ)  近大姫路大学看護学部教授
北川末幾子(きたがわ まきこ)  大阪府立藤井寺支援学校養護教諭
北澤 拓哉(きたざわ たくや)  茨城県立下妻養護学校教諭
齋藤 秀子(さいとう ひでこ) 東京都立村山特別支援学校看護師
下川 和洋(しもかわ かずひろ)  東京都立八王子東特別支援学校教諭
下山 直人(しもやま なおと)  文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育調査官
曽根  翠(そね すい)  東京都立東大和療育センター小児科医長・リハビリテーション科長
田角  勝(たつの まさる)  昭和大学医学部小児科教授
*徳永 豊(とくなが ゆたか) 福岡大学人文学部教育・臨床心理学科教授
西川 公司(にしかわ こうじ)  筑波大学教授・附属久里浜特別支援学校長
早坂 方志(はやさか まさし) 青山学院大学文学部教育学科教授
古川 勝也(ふるかわ かつや)  長崎県教育庁特別支援教育室長
水田 弘見(みずた ひろみ)  広島県立広島西特別支援学校長
吉田 礼子(よしだ れいこ)  東京都立特別支援学校教諭
吉濱 優子(よしはま ゆうこ)  横浜国立大学教育人間科学学部附属特別支援学校副校長
渡邉 章(わたなべ あきら)  植草学園大学発達教育学部教授

目次

第1章 学校保健と健康指導
 第1節 肢体不自由教育における学校保健の重要性
 第2節 保健室と連携した健康指導の実践
 第3節 障害の重い子どもの健康指導
 第4節 医療の基礎知識

第2章 医療的ケアの歴史的変遷と方向性
 第1節 特別支援教育体制における医療的ケア
 第2節 文部科学省の実践研究に至るまでの各都道府県の取り組み
 第3節 医療的ケアの実施体制整備に関する国の取り組み
 第4節 医療的ケアに関する研究課題と方向性

第3章 医療的ケアによる安心・安全な環境づくり
 第1節 子どもの心に寄り添う医療的ケアを
 第2節 自立活動と医療的ケアのつながり
 第3節 教育としての医療的ケアの実施体制
 第4節 教育・医療サポートネットについて
 第5節 特別支援学校(肢体不自由)における「ヒヤリ・ハット」の取り組み

第4章 協働に向けた取り組み
 第1節 特別支援学校の医療的ケアにおける医師の役割
 第2節 医師からみた養護教諭の役割
 第3節 新たな職種(看護師)を迎えて
 第4節 医療的ケアを支える看護師の役割
 第5節 医療的ケアに関する学校と看護師の連携

Coffee Break(コラム)
 健康管理・健康観察
 違法性の阻却とは
 いつまで待機をすれば……
 「学校保健法」から「学校保健安全法」へ
 医療的ケアの課題は、肢体不自由教育草創期を原点としている
 AEDがもたらしたこと
 インシュリンの自己注射
 日本小児神経学会「学校教育における『医療的ケア』の在り方についての、見解と提言」(平成14年10月15日)〈抜粋〉
 ユニバーサルデザイン

巻末資料
 肢体不自由教育に関する基礎的文献
 用語解説
 医療的ケアに関する参考資料
  資料1 「盲・聾・養護学校におけるたんの吸引等の取扱いについて」(厚生労働省、平成16年10月20日)
  資料2 「盲・聾・養護学校におけるたんの吸引等の取扱いについて(通知)」(文部科学省、平成16年10月22日)
  資料3 「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(通知)」(厚生労働省、平成17年7月26日)


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