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歴史学と社会理論

歴史学と社会理論

A5判 404ページ 上製
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-7664-1254-3(4-7664-1254-0) C3020
奥付の初版発行年月:2006年04月

内容紹介

〈社会理論〉は歴史研究に何の役にたつのか?
歴史研究と社会理論研究には、各々「過去と個性」、「現在と一般性」を重視するという研究スタンスの違いがある。そこからくる偏見や確執により不明瞭になっているこの問いに、文化史研究の第一人者ピーター・バークが明快に答えた名著の本邦初訳。
 現代歴史学とその周辺分野の見取り図として必携の一冊。


ピーター・バーク(Peter Burke)
ケンブリッジ大学名誉教授。
1937年生まれ。ケンブリッジ大学名誉教授、イマニュエルカレッジの名誉校友(フェロー)。オックスフォード大学卒業後、同大学聖アントニーカレッジで研究、博士論文執筆中にサセックス大学に招聘される。同大学で16年間の教員勤務の後、ケンブリッジ大学に移り、文化史講座教授を長く担任。
New Cultural History を提唱し、「文化史」概念を刷新。ヨーロッパ史家、文化史家として世界的に著名な歴史家。
著書(邦訳)に、『イタリア・ルネサンスの文化と社会』、『ルイ14世—作られた太陽王』、『知識の社会史—知と情報はいかにして商品化したか』など多数。

訳者
佐藤公彦(さとう きみひこ)
東京外国語大学外国語学部教授。
1949年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。中国近代史・東アジア国際関係史専攻。
著書に、『義和団の起源とその運動—中国民衆ナショナリズムの誕生』、『続中国民衆反乱の世界』(共著)、『宗教の比較文明学』(共著)、『黒旗軍—十九世紀中国の農民戦争』(翻訳)など。

目次

序文
第一章 理論家と歴史家
     耳の悪い者同士の対話
     歴史学と社会学の分化
     過去の無視
     社会史の興起
     理論と歴史の収斂

第二章 モデルと方法
     比較
     モデルと類型
     数量的方法
     社会的顕微鏡

第三章 中心的な諸概念
     社会的役割
     性とジェンダー
     家族と親族
     コミュニティとアイデンティティ
     階級
     身分
     社会的移動性 Social Mobility
     誇示的な消費と象徴的資本
     互酬主義
     パトロネイジと腐敗
     権力
     中心と周縁
     ヘゲモニーとレジスタンス
     社会運動
     心性とイデオロギー
     コミュニケーションと受容
     口承 Orality と書字 Textuality
     神話

第四章 中心的な諸問題
     機能
     構造
     心理学
     文化
     事実とフィクション

第五章 社会理論と社会変化
     スペンサーモデル
     マルクスモデル
     第三の途は?
     理論探究の六つのモノグラフ
     結論
訳註
訳者あとがき
参考文献・邦訳文献
索引


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