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現代思想の<争点>ビフォア・セオリー

ビフォア・セオリー 現代思想の<争点>

B7 258ページ 並製
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-1235-2(4-7664-1235-4) C3010
奥付の初版発行年月:2006年03月 / 発売日:2006年03月上旬

内容紹介

<現代思想>とは、時代のアクチュアリティーを課題とし、脱領域的で、ラディカルであり、常に論争的な性格を持つ「現代の理論」である。本書では、20世紀の代表的な思想家たちの<争点>を浮き彫りにしながら、思想の争点自らに<思想>を語らせる。複数の学問領域を横断しつつ、表層的な現象の深層で進行する事態を明らかにし、根源的、根底的、徹底的にその課題を問う理論的知。その絶え間ない批判と反批判の中から、20世紀という時代が垣間見える。


田辺 秋守(たなべ しゅうじ)
1960年生まれ
早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程満期退学
ドイツ、ボッフム大学、ベルリン自由大学留学
慶應義塾大学、城西国際大学、東京工芸大学、早稲田大学、各非常勤講師
専攻:現象学、批判理論、現代思想論
論文:「美的仮象の現出——アドルノ美学のモチーフ」(「現象学年報13」)、「問いかけの思考から応答の思考へ——ヴァルデンフェルスのメルロ=ポンティ論」(「メルロ=ポンティ研究第4号」)、「統一か自由か——ヤスパースとドイツ統一問題」(「コムニカチオン第11号」)等

目次



第1章 モダンとポストモダン
1 「モダニズム」の後の「ポストモダン」
2 モダニズムの擁護(T・W・アドルノ)
3 モダニズムからアヴァンギャルドへ(ぺーター・ビュルガー)
4 ポストモダンの到来(フレドリック・ジェイムソン)
5 モダンの極限としてのポストモダン(ジャン=フランソワ・リオタール)
6 モダンの潜勢力(ユンゲル・ハーバマス)
7 ポストモダンの功罪(テリー・イーグルトン)

第2章 主体と他者
1 「反人間主義」批判(アラン・ルノー/リュック・フェリー)
2 超越論的自我による他者の構成(エトムント・フッサール)
3 倫理の根拠としての他者(エマニュエル・レヴィナス)
4 コミュニケーション的な相互主観性(ハーバマス)
5 無意識の主体と大文字の〈他者〉(ジャック・ラカン)

第3章 イデオロギー論
1 イデオロギーとは何か(イーグルトン)
2 「転倒的な」意識としてのイデオロギー(カール・マルクス1)
3 物象化としてのイデオロギー(マルクス2)
4 正当化としてのイデオロギー(ハーバマス)
5 国家のイデオロギー装置(ルイ・アルチュセール)
6 イデオロギー的幻想(スラヴォイ・ジジェク)

第4章 理性と非理性(ミシェル・フーコー)
1 非理性についての認識論的序説
2 狂気の宇宙論的経験
3 狂気の古典主義的経験
4 人間学的経験の誕生
5 フーコーの方法と是非を問う(ジャック・デリダの批判)
6 狂気と法的主体
7 異常性の系付図

第5章 アクチュアリティの所在
1 権力とは「なにか」ではなく「いかに」(フーコー1)
2 生—権力の網のなかで(フーコー2)
3 「来るべき民主主義」の問題(ジャック・デリダ)
4 「世界システム」の行方(イマニュエル・ラーステイン)
5 マルチチュードという主体(アントニオ・ネグリ)


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